ビデオサロン連載「映画制作の道標」(2012年5月号~2013年1月号)で制作過程をレポートした短編映画『風切羽~かざきりば~』が88分の長編映画として生まれ変わり、2013年6月中旬より東京・池袋にある池袋シナマ・ロサを皮切りに全国劇場公開されることになった。


公開に先立ち4月1日に完成披露試写会


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登壇したのは主演の秋月三佳(あきづき・みか)さん(写真中央)と戸塚純貴(とづか・じゅんき)さん(写真右)、そして小澤雅人監督(写真左)。制作準備を始めてからほぼ1年後に試写会を迎えることになったこの日、三者とも感慨ひとしおの様子。「女優としてこれからやっていこうと決意するきっかけとなった作品」と秋月さん。「役作りにあたってお金を持たずに夜の街を彷徨ってみた」というエピソードも披露された。戸塚さんは「愛を求めてもがき苦しむところが美しかったりする」と感想を語り、「真っ白なままで演じた」と当時を振り返っていた。見どころを聞かれた小澤監督が「真夜中でも照明を使わない撮影スタイルはかえって夜をセクシーに描くことに成功した」と答えていたのが印象的だった。
 そしてこの日、映画『風切羽』が芸術性の高い世界各国の映画を紹介することで有名な「全州(チョンジュ)国際映画際」(韓国)の国際コンペティション部門で上映が決定したと報告された。映画際の開催は4月25日から5月3日まで。吉報が待たれる。

(C)2013「風切羽」製作委員会
◆ストーリー
実の母から激しい虐待を受け、児童養護施設に預けられていたサヤコ(秋月三佳)。ある日父親に裏切られ、姉や母親からも見放され、夜の街を一人彷徨う。そこで「僕のこと、知りませんか」と自転車で徘徊する不思議な青年ケンタ(戸塚純貴)と出会い自分探しの旅に付き合うことになるが、とある事件を引き起こすことになる…。
◆キャスト:秋月三佳、戸塚純貴、川上麻衣子、重松 収、寺田有希、石田信之、五大路子
◆スタッフ:脚本・監督・編集:小澤雅人/撮影監督:藍河兼一
◆使用カメラ:ソニーNEX-FS100J
◆編集ソフト:アップルFinal Cut Pro 6
公式ホームページ:http://www.kazakiriba.com
2013/日本/88分/HD/16:9/カラー