ブラックマジックデザインは、6月に公開された宮藤官九郎監督による映画「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」のライブシーンの撮影にBlackmagic Pocket Cinema Cameraが使用されたことを発表した。

© 2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. /
AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. / KDDI CORPORATION / GYAO Corporation


「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」は、数々の人気作品を生み出してきた脚本家・映画監督の宮藤官九郎氏によるオリジナル・コメディ作品。事故で亡くなり、地獄へ落ちてしまった男子高校生・大助が、憧れの同級生とキスする夢を叶えるべく、地獄でロックバンド・地獄図(ヘルズ)を率いる赤鬼のキラーKの特訓のもと、現世への転生を目指すという物語だ。長瀬智也、神木隆之介、尾野真千子、森川葵、桐谷健太、清野菜名ら人気俳優陣に加え、マーティ・フリードマン、Char、野村義男、Rollyといったミュージシャンもキャスティングされている。

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同作では数多くのライブシーンがあり、迫力のある映像を撮るために5台のBlackmagic Pocket Cinema Cameraが使用された。カメラオペレーターたちはエキストラ出演も兼ねてオーディエンスの群衆の中に紛れて撮影を行なったため、俳優陣の演奏をより近くで撮ることが可能となり、臨場感たっぷりの映像になっている。また、Pocket Cinema Cameraはライブシーン中に天井から俯瞰撮影するのにも使用された。

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「ライブシーンでは端からメインのカメラで広い画を撮っていましたが、臨場感を出したかったので観客側の視点からもカメラを持たせることにしたんです」と話すのは同作の撮影監督を務めた相馬大輔氏。
「もともと奇想天外な設定だったので、地獄にカメラがあってもいいじゃないかということで、ライブシーンでもあえて撮影用のカメラをそのまま使ってみることにしました。ただ、助手が必要な業務用カメラは大きすぎる。地獄でカメラの助手って本当に地獄ですから(笑)また、本編に映り込むのなら小さくてなおかつ存在感のあるカメラがいい、ということでPocket Cinema Cameraを導入しました。」
「ライブシーンの現場では、Pocket Cinema Cameraの映像はモニターチェックもできなかったので、編集で繋いでみた時には誰がどの画を撮ったか分からない状態でしたが、その画質は他のカメラの画と混ざっても違和感のないものでした」と監督・宮藤官九郎氏は話す。
さらに監督は「地獄のシーンはタランティーノの映画に出てくるような、わざと粗くした感じがいいなと思ったんです」と演出意図を語るが、Pocket Cinema Cameraのダイナミックレンジは大胆なカラーグレーディングでも破綻することなく、まったく新しい「地獄」の世界を作り出すことに寄与している。
地獄のシーンではCGにあまり頼らず、セットや照明を駆使してアナログ的な世界観を作り出しているのだが、ポストプロダクションの段階でも監督やカラリストと相談して、古いフィルム映画をテレビで見た時のような質感を目指したのだと相馬氏は語る。「ライブシーンは今まで誰も見たことのないインパクトのあるものにしたかったので、ワイドの画だけじゃないものが欲しかったんです。自分がそのライブを見ているような一体感を伝える映像にするには、その中にカメラがないとダメなんです。Pocket Cinema Cameraは小さくて使い勝手もいいので、通常の大きなカメラでは撮れないような画が撮れました。」
「ライブシーンではこのカメラで撮った画をかなり使っています。こんな小さなカメラでフィルムに近い質感の画が撮れるなんて『映画のカメラはこうじゃないと』といった固定観念があると分からないですね。大きさは関係ないんだと感じました」と宮藤監督は結んだ。
●「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」公式サイト
http://tooyoungtodie.jp/
●予告編:
https://www.youtube.com/watch?v=9wnSoHHWRK8
●ブラックマジックデザイン
https://www.blackmagicdesign.com/jp/