ブラックマジックデザインは、世界有数の通信社であるAP通信が、世界中で使用するビデオ編集プラットフォームをDaVinci Resolve Studioに移行したことを発表した。
この大規模な移行には数百のライセンスの導入が含まれ、同社におけるミッションクリティカルな24時間365日の世界的なニュースの配信業務をサポートし、毎日1,500件を超えるビデオプロジェクトの制作を支援している。
「弊社では、毎日100ヶ国以上からビデオを制作しており、数千の放送局、出版社、デジタルプラットフォームにコンテンツを届けています」と語るのは、AP通信の副社長であり、グローバルニュース制作の指揮を取るダール・マクルッデン(Derl McCrudden)氏。
「そういった重要なジャーナリズムを支援するために、DaVinci Resolve Studioを導入し、弊社のジャーナリストが最先端の編集および制作ツールを使用できるようにしました」

この移行においては、同社の既存のワークフローとの広範囲に及ぶ統合や、ニュース速報を考慮したDaVinci Resolve Studioの複数の新しい機能の導入が行われた。この移行の最重要事項の一つがGrowing Transport Stream Editingだった。これはファイル転送の完了を待たずに、ジャーナリストが同社のMAM(メディアアセット管理)から直接、受信中のビデオフィードを使用して作業を開始できる機能だ。これにより、フッテージを受信し始めてから数秒で、ビデオのカット割りを行い、配信できる。
現在、同社は、グラフィックス、テンプレート、プロジェクト設定、書き出し設定などを含む、DaVinci Resolve Studioのクラウドベースのプリセットおよび分配システムを使用している。その結果、マニュアルでのダウンロードが必要なくなり、全拠点において、ブランディングおよび制作の水準が維持されるようになった。

また、Resolveが同社のMAMと統合され、スケーラブルなクラウドレンダリングが可能になった。プロジェクトのレンダリングをクラウドベースのノードに分散することで、主要なニュースを扱う際には自動的に容量を拡張し、需要が減ったら縮小できるようになった。これにより、ジャーナリストやエディターがローカルレンダリングを行う必要がなくなり、ワークステーションをクリエイティブな仕事のために空けておけるようになり、インフラのコストも最適化されている。
ソフトウェアの管理も簡素化された。シングルサインオンのライセンス管理により、同社はBlackmagic Cloudで、世界各地のユーザーに対するResolveのライセンスのモニタリング、割り当て、再分配を行なっている。
この移行においては、物語を伝えることが最も重要な仕事である同社のジャーナリストや現地特派員向けの総合的な研修も行われた。同社のResolveに熟練したスタッフたちは、DaVinci Resolveの認定トレーナーの協力のもと、オンデマンドの社内ビデオライブラリを構築し、各スタッフが自分のペースで学習でき、知識伝達を継続的に行えるようになっている。

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