キヤノンは、RF マウントを採用する「EOS R システム」のAPS-Cハイエンドモデルカメラとして、ミラーレスカメラ「EOS R7」を発表。2022 年6 月下旬に発売される。価格はオープンで、キヤノンオンライン ショップ販売予定価格は197,780円(税込み)となる。
「EOS R7」はEOS R シリーズ初のAPS-CサイズCMOS センサーを搭載。高速連写と高画質を両立したミラーレスカメラ。高いAF性能と被写体検出機能により、高速、高性能を求める ハイアマチュアユーザーのニーズに応える。
本記事では動画性能に着目し、機能を紹介してく。
3種類の4K動画モード
4Kで撮影可能な動画モードは、「4K UHD Fine」「4K UHD」「4K UHDクロップ」の3種類。
「4K UHD Fine」は、7Kオーバーサンプリングによる高画質4K動画で、フレームレートは29.97/25.00fpsとなる。優れた解像感と色再現性が得られる。
「4K UHD」はフル画角で、フレームレートは59.94/50.00fpsで記録。クロップなしで4K60p撮影が可能だ。
「4K UHDクロップ」は、APS-Cの望遠効果(約1.6倍)に加え、さらに約1.8倍の望遠撮影が可能。59.94/50.00fpsで記録できる。
Canon Log3に対応
Canon Log3に対応。EOS APS-Cカメラでは、初搭載となる。グレーディングによって幅広い色表現が可能となる。Canon Log 3は、Canon Log よりもさらにハイライトが飛びにくく、コントラストの高いシーンでも階調を表現でき、HDR 収録の素材にも適している。またCinema Gamutにも対応しているため、Cinema 機とミックスで 使用することも可能だ。
2つの手ブレ補整
動画電子ISと5軸のボディ内 ISを搭載。レンズ内ISを搭載したRFレンズ装着時は、協調制御によって、ブレをより効果的に軽減できる。また「EOS R7」では 、ボディ内ISの可動範囲の拡大により、動画撮影時の補正角が大きくなっている。さらにボディ内 IS +レンズ内 IS +動画電子 IS では、動画電子 IS による画面周辺のブレ補正も加わり、歩き撮りのような大きな揺れにも対応できる。
デュアルピクセル CMOS AF II
「EOS R7」は、デュアルピクセル CMOS AF IIを搭載。被写体検出機能の進化に伴い、動画撮影時のトラッキング性能も大幅に向上(EOS 90D比)。 動き回る被写体も、カメラが広い範囲で粘り強く追尾。安定したAF撮影が可能となる。
自分撮りにも対応
バリアングル液晶モニターや新しいUI表示の採用により、 VideoブログやYouTubeなどでも自分撮りを容易に行うことができる。タッチAFで被写体を選択すると、トラッキングも行える。ほかタッチREC、動画セルフタイマー、縦位置動画対応など、自分撮りをしやすくなる機能も搭載。
音声収録
内蔵マイクは、ホワイトノイズとフォーカスノイズを低減するノイズキャンセリング技術を採用。音声収録用の2つのマイクに加え、カメラ内のノイズ音を検出する第三のマイクを搭載。音声データに混入した定常的なホワイトノイズとAF時のフォーカスノイズを除去することで、特に静音環境で気になる雑音を抑えたクリアな音声収録が可能となっている。
ハイフレームレート動画(フルHD)
フル HD 設定時は119.88/100.00fpsのハイフレームレート動画を記録可能。再生時は29.97/25.00fpsとなり 、約4倍の印象的なスローモー ション効果が得られる。なお、1時間30分の撮影上限時間と、音声が記録されない点は注意。
デジタルズーム(フル HD)
フル HD設定時は約1〜10倍のデジタルズームが使用できる。200mmレンズを使用した場合、35mm判換算で 約3200mm相当の超望遠撮影が可能となる。なお29.97/23.98/25.00fpsのIPB(標準/軽量)設定時のみ使用可能。Canon Log 3 との併用はできない。
動画連続撮影の時間制限は6時間
1回の動画記録時間の上限を、従来の29分59 秒から最大6時間まで拡大。カメラの温度上昇、電源、エラーなどの要因による自動停止は除く。
EOS R10とふたつのレンズも発表
また「EOS R7」の発表と合わせて、小型・軽量のAPS-Cサイズミラーレスカメラ「EOS R10」と、RFマウント初のAPS-Cサイズカメラ用「RF-S レンズ」として、「RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM」「RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM」の発売も発表した。
◉製品情報
https://cweb.canon.jp/eos/lineup/r7/
◉キヤノン株式会社
https://canon.jp/