ライカSシステムはデジタル専用に開発された中判フォーマットのカメラシステム。35mmフルサイズ一眼とそれほどかわらないサイズのボディながら中判の撮像素子を搭載。ライカS3は6400万画素のライカプロフォーマット(45X30mm)センサーを採用し、シネマ4K動画撮影も可能。

パナソニックS1シリージや、SIGMA fpの登場で、俄然Lマウントが盛り上がっているが、そのLマウントを作ったのがライカ。ライカSLはフルサイズセンサーのシステム、ライカCLは、APS-Cセンサーを採用する。ライカCLはかつてのフィルムカメラの名機と同じネーミングだが、コンセプトはそれに近く、スナップ撮影に向いたスタイルとサイズ。ちなみにライカSL、ライカCLともに4K動画撮影が可能。

特に気になったのはクラシックな雰囲気のライカCLの質感と佇まいだ。価格はボディ本体のみで374,000円税込。18mmレンズとのプライムキット、18-56mmのズームレンズとのスタンダードバリオキットなどが用意されているが、Photo EDGEの展示では、以前のMマウントのレンズを復刻したライカ ズマロンM f5.6/28mmが装着されていた。このレンズは当時ウェッツラーにあったライツ社の工場で1955年から1963年まで製造された、スクリューマウント方式を採用した同名のレンズをベースにしたもの。MマウントからLへの変換アダプターを利用して装着。被写界深度目盛がわかりやすく記されていることや、フォーカスリングを回すレバーがあり、その回転角度は非常に大きく、大まかなピント合わせが素早く行えるのでスナップ撮影に便利。

ファインダーはかなり大きめで、視認性は良好。手に持ったときの感触も素晴らしく、個人的には今回の展示会場でもっとも印象に残ったカメラとレンズの組み合わせだった。(一柳)