OBS Studio+YouTube Live配信で 実践検証。PC性能はどこまで必要!?


ライブ配信で使用するパソコンの性能はどのくらいが理想なのか?VIDEO SALON WEBINARの配信にマウスコンピューターのクリエイター向けパソコンDAIV Z7-QR4を投入し、実践検証する。

レポート編集部・佐山

 

 

DAIV Z7-QR4の主な仕様

●通販価格:249,800円
●OS:Windows 10 Home 64ビット
●CPU:インテルCore i7-10700K(8コア / 16スレッド / 3.80GHz / TB時最大5.10GHz)
●メモリー:32GB
●SSD:512GB NVM Express SSD(M.2 PCI Express接続)
●グラフィックス:NVIDIA Quadro RTX 4000 / 8GB(DisplayPort×3 / USB Type-C×1)
*使用したディスプレイ:iiyama ProLite XUB2792

 

YouTube Liveで配信したウェビナーで実験

▲検証したのは1月20日に配信した無料のウェビナー「LUMIX S5×Cinematic Vlog~AUXOUTさんに訊くVlog制作と映像の色彩設計術」。OBS Studioを使用した。その模様はYouTubeで確認することができる。

 

◉LUMIX S5×Cinematic Vlog〜AUXOUTさんに訊くVlog制作と映像の色彩設計術

 

ライブ配信について質問を受け付けると、パソコンのスペックについて聞かれることが多い。その答えとしては、2月号の特集「ライブ配信1年生の教科書」でも記事を担当されたノダタケオさんによれば、「一番お金をかけるべきところはパソコンで、Windowsで言えば、ゲーミングパソコンくらいの性能はほしい」とのこと。ただし、実際のところは配信内容によって求められる性能は異なるはずだ。そこで、ビデオサロン編集部で行なっているVIDEO SALON WEBINARを通して、配信内容と実際に使用したパソコンを紹介することで、導入するパソコンの目安としてもらうことにした。

今回、配信現場に投入したのはマウスコンピューターのクリエイター向けブランドDAIV(ダイブ)から「DAIV Z7-QR4」。コストパフォーマンスの高い8コア/16スレッドのCore i7と32GBのメインメモリーを搭載し、ビデオ編集用としても充分使える基本性能を持ちながら、グラフィックスにはエヌビディアのQuadro RTX 4000を搭載。テスト機では拡張ボードによりThunderbolt 3端子まで増設している。

それに対して配信内容は、いつものZoomだけで配信するものとは異なり、OBS Studioを使いYouTube Liveから配信するという、いきなり配信負荷の高いものでテストすることになった。映像フォーマットは取り込みから配信までフルHDの30fps配線は下の図のようになっているが、配信と録画のエンコードまでパソコン1台でこなす一方で、3人の出演者のうち、おひとりがZoomを使ったリモート参加となり、かなり複雑化。おそらく配信を請け負っている業者さんなら、リスクを軽減するために機能を分散させ、別の機材構成を選択すると思われるような内容となった。

とはいっても失敗できないのは同じなので、テストを繰り返し、本番を迎えることになった。結果から言えば、約2時間の配信は無事に終了。マイク音量のトラブルなどはあったものの、パソコンの性能不足に起因する問題は起こらなかった。タスクマネージャーでパフォーマンスをチェックしても、CPUは9%、メモリが21%と余裕充分。GPUでも最大で61%くらいと無理をさせない範囲に収まっていた。

冬場の寒い時期という条件は付くものの、約25万円で購入できるZ7-QR4を用意すれば、OBS StudioYouTube LiveのフルHD配信なら充分な性能といえる事例となった。実は、その後に実施したZoomだけのVIDEO SALON WEBINARやTALK SHOWからこのパソコンを使い続けているが、配信終了後の録画ファイルの変換時間が以前よりも短縮され、その分、早く帰宅できるようになったということも報告しておこう。

 

【配信システム図】スタジオ出演者2名と、リモート出演者1名をZoomを介して繋ぎ、OBS Studioで配信

▲OBSの「出力」設定画面。「エンコーダ」では、配信、録画ともにグラフィックボードの性能を利用する「ハードウェア(NVENC)」を設定する。

 

 

VIDEO SALON 2021年3月より転載