8K3Dを公開したNHKメディアテクノロジー
昨年と比較して一気に増えたのが8Kスーパーハイビジョン関連の製品。NHKの関連会社であるNHKメディアテクノロジーが創立30周年を記念してInterBEEに参加。国際会議場のほうで、30周年記念技術展を開催した。ブースでは、中国のBOEが開発した8Kモニターで3面マルチ映像や、国際会議場と下のブースの間での8K IPライブ伝送をデモ。また実写8K3D+22.2chサラウンドを体験できるシアターを公開した。
アストロデザインは、小型8K RAWレコーダーを開発
8Kカメラで先行しているアストロデザインは、小型8KカメラAH-4800専用の8K RAWレコーダーを開発。独自のRAWフォーマットで、2TBのSSDに8K RAWデータを1時間以上記録できる(1/8圧縮時)。サイズは小型のカメラ部に合わせて高さを抑えたもの。本体LCDパネルで入力映像の確認とプレビューが可能。
フルHD解像度の有機ELパネルを使用した高解像度電子ビューファインダーを開発。HD-SDIのマルチフォーマット入力に対応。アイピースは着脱可能で、マーカー表示やフォーカス拡大アシスト機能などもある。
池上からも8Kカメラが登場
放送カメラメーカーの池上通信機も、今年は一気に8Kへの取り組みをメインに打ち出してきた。8Kのデモ映像を公開するとともに、NHKエンジニアリングシステムと共同開発したスーパーハイビジョン8Kカメラ、SHV-8100を公開。2.5型3300万画素の単板CMOSで、DualGreen方式を採用したスタジオカメラを展示した。レンズはPLマウント。CCUは3Uで、現行のHDシステムと同じ光複合カメラケーブルの使用が可能。
朋栄は使用シーンを拡大した4Kバリアブルフレームレートカメラ
昨年登場した4Kバリアブルフレームレートカメラ、FT-ONEは主要局に導入されスポーツ番組で使用されている。WOWOWでのテレビ中継で使われたスロー映像などを公開していた。4K解像度あるので、ZE-ONEという切り出しシステムでスローにして見たい部分をアップにしてHDスロー映像として使うことができる。
また撮影しながらスローにしたい部分を設定して、即スロー再生できることをデモ。生放送やイベントなどでも使いやすいことをアピールしていた。
FT-ONEはカメラヘッドとレコーダー部が一体になっているが、カメラヘッドを分離できるタイプFT-ONE-Sを開発。カメラ部がひとまわりコンパクトになり、防塵防水対応になったことで、様々なシーンでハイスピード撮影が可能になる。カメラヘッドとベースステーションは、中継現場で一般的に使用される光カメラケーブルで接続する。
グラスバレーは8K対応のHDWSシリーズを開発
EDIUSベースのターンキーHDWSシリーズ。昨年開発した4K HDWSに続き、今回は8K/60p対応にグレードアップ。同社のHQXコーデックも8Kまで拡張。タイムラプスで作成した8K/60p映像をリアルタイム編集、フルスクリーンプレビュー。ストレージはIBMのFlash System820というフラッシュストレージを使用する。
●過去のInterBEEレポート一覧はこちら
http://www.genkosha.com/vs/report/interbee/