パナソニックの2017年の新ビデオカメラとして、4KカメラのHC-WX995MとVX985Mの2モデルが登場する(2017年2月中旬発売予定)。
WX995MとVX985Mはパナソニックが進めてきた「ワイプ撮り」のサブカメラ搭載(995M)/非搭載(985M)
の違いで、そのほかの機能は同等。今回WX995Mをさっそく使ってみたので、紹介とともに動画レポートをおおくりしたい。

4K/HDともに安定した描写力

家庭用ビデオカメラにおいて、パナソニックのXシリーズの画質は従来より定評があり、今回のWX995Mもしっかりとした描写を見せている。動画は4K撮影では30pまでとなるが、落ち着いたカメラワークで撮れば問題ない。その軽量で携行性の高いボディからくるイメージを超えた映像を確保できる。

■残念ながらビューファインダーは非搭載


パナソニックの家庭用ビデオカメラ・ラインナップとして、ファインダー搭載のWXF990Mはそのまま最上位機種として継続される。今回の2モデルはファインダーを搭載しないモデルとなる。

「あとから補正」がさらに進化

今回の主な進化点は、AF性能の強化と「あとから補正」の強化。

「あとから補正」とは、4K撮影した画像データを利用してさまざまな補正を施した上でHD保存することで、映像表現力を高める効果をはたす。今回のモデルでは「あとから補正」の認識力を向上させると同時に3機能を追加、計5種の「あとから補正」機能を装備する。

これくらい「あとから補正」が充実してくると、WX995Mの使い方としては、4Kテレビを持っていなくともまず4Kで撮っておくことをオススメする。
子供の成長や旅行の記録、映像作品の素材としても4K素材は将来役に立つし、上に書いてある「あとから補正」でHD映像としてより良いものに変換できるからだ。もちろんパソコンで編集ソフト上でダウンコンバートしても良い。
(ただし4K撮影では30pとなるので、動きの激しい被写体やカメラワークを望む場合はHDの1080/60pが良い)


4K撮影した後、再生系画面の左上にある「あとから補正」アイコンをタップ。

すると、5種類のモードを選べる画面になる。

上段左から、あとから追っかけ(進化)/指でおっかけ(新搭載)/あとからクローズアップ(新搭載)/あとからズーム/あとから手ブレ補正 の5種類。

新搭載の「指で追っかけ」を選ぶ。このあと再生サムネイル画面で効果をかけたい映像を選ぶ。

まず、捉えたい被写体を枠で捉える。この枠がHDにした時の画面フレームとなり、大小2サイズから選べる。写真は小さいほうの枠。

用意ができたら、画面右下のアイコンをタップ。あとは被写体を指で追っていくという直感操作でOK。
実際にやってみた動画がコチラ↓

オリジナルの4K動画  広めの画面でおおまかに捉えておけば良いので、撮影時点の「見切れ」を防ぐことができる。

「指で追っかけ」HD動画

テスト対象に動きまわる鳩を選んだだけに、画面内を予測不能な動きで自由に動き回るので、指で追いかけるのも外してしまう瞬間もあった。

今回は2度ほど試したうちの良いほうのものをアップしたたが、子供の運動会などしっかりと捉えたい時などは、広めに撮ったオリジナル映像を何回か見て学習してから指で追いかけるようにすると、さらに精度は上がるだろう。
■自動追尾の「あとから追っかけ」も進化

従来からあった「あとから追っかけ」には、編集部から以前提案した手ブレ補正の効果も盛り込まれた。これでより安定したHD映像を得られることになる。

また認識力も色や顔検知のほか、動きベクトル予想も追加され、性能が向上したという。

追いかけたい被写体にタッチするだけ。

この機能をかけてみた動画がコチラ

「指で追っかけ」で画面から少し外したのと同じ場面でやはり少し外したが、あとは自動追尾と思えぬほどうまく追尾。動く方向など単純なシーンでは、指で追うよりこの機能で任せたほうが良い結果を出すかもしれないとも思える結果を見せた。


このほか、画面の余計なところをフレームから外す「あとからトリミング」なども便利に使えそうだ。
◎パナソニック HC-WX995M
市場想定価格:12万円前後

カラー:ブラウン
◎パナソニック HC-VX985M
市場想定価格:10万円前後

カラー:ブラック/ホワイト
パナソニック Webサイト
◎HC-WX995M↓
http://panasonic.jp/dvc/wx995m/
◎HC-VX985M↓