ボディとメニューから見るソニーα7 IVのポイント


海外で先行発表され、日本でも12月2日に正式発表されたソニーのデジタル一眼カメラ、α7 IV。動画ユーザーにも人気のあるα7 IIIの後継にあたるモデルであり、新開発の有効3300万画素を搭載、α1やαS IIIで採用された最新世代の画像処理エンジンBIONZ XRを採用することで、高速処理が可能になり、レスポンスは確実に向上している。4K/60p撮影はスーパー35mmサイズにはなるが実現。その分、価格も上がってしまっているのは残念だが、動画も静止画も、というユーザーにとっては決定版とも言える存在かもしれない。製品内容については、こちらのページを見ていただくとして、ここではボディとメニューから見るα7 IVのポイントを整理してみたい。(編集部 一柳)

αユーザーであれば、手にとってすぐに気がつくのが、動画、静止画、S&Qダイヤルがメインダイヤルの下に設けられたこと。電源のON/OFFを人差し指で操作した後、メインダイヤルの下のダイヤルは前方にロックボタンがあるので、それを押しながら回転させると、静止画、動画、S&Qをモード変更することができる。回転操作には親指は不要。この上下2段構造のダイヤルを採用したのはこのモデルからで、3モードを頻繁に切り替える人には便利に使えそうだ。静止画と同じモードダイヤルで動画に切り替えたいときもすんなり行く。ロック機構があるので、不用意に他のモードに入っていたということもなさそうだ。

ちなみにα7 IIIではどうなっていたかというと下の通り。下がα7 IIIで、上がα7 IV。これまでは露出補正ダイヤルだった部分は他の機能も割り当てられる汎用のダイヤルになっている。動画RECボタンは従来は親指側にあったが、人差し指側に変更になった。

α7 IVの右上ダイヤル部。

メモリーカードは、SDカードとCFexpress Typea Aカードで、上側のスロット1は両方が挿さるマルチタイプになっている。

端子部。 USBのType CはSuperSpeed USB 10 Gbps (USB 3.2)に準拠。写っていなくて申し訳ないが、左側の列のHDMIはType Aを採用している。

液晶モニターはバリアングルタイプになった。

実はメニュー撮影しているときに、動画の記録形式を4K//60p 10bitにしていたら、RECもしていないのに温度計マークが表示されてしまった。このモデルも動画の連続記録時間は無制限になっているが、ボディの温度が上がりすぎると警告が出て最終的には途中でも止まってしまう。担当者によると、液晶モニターを閉じていると熱がこもりやすく、バリアングルモニタータイプは開いた状態で使うと、温度情報をかなり抑えられると言う。

また、自動電源OFF温度は「高」を選んでおく。ボディは触れないくらいに熱くなるそうだが、センサーからボディのほうに放熱されているということなので、三脚使用であれば(手で持たない状態であれば)、この「高」状態にして長時間録画が可能になる。

ここからメニューを見ていこう。

S-CinetoneはPP11にプリセットされている。

動画モードでは、ブリージング補正という機能が加わった。同社の対応レンズのみだが、若干画角狭くなるるものの、フォーカスを送ったときに画角が変動するブリージング現象を抑制できる。

ガンマ表示アシスト機能。さすがにLUMIXのようにオリジナルのLUTを入れるところまでは行かないが、選択肢は増えた。

USBストリーミング機能は、秒15フレームにはなるが4Kでも出力できるようになった。

 

◉製品情報

『α7 IV』  https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7M4/

ソニー、有効約3300万画素の新開発イメージセンサー搭載 α7 IVを発表。静止画と動画の撮影性能などを一新

 

vsw