毎月恒例のブラックマジックデザインのDaVinci Resolveマンスリーサンプラーは、4月からZoomミーティングになっているが、今回はYouTuber、Vlogerであるdrikin(ドリキン)さんをゲストに迎え、過去最大の参加者となった。(レポート◉編集部 一柳)
今回はブラックマジックデザインとしても新たな試みで、これまでは映像制作を仕事にしている人向けで、ゲストも本職も業界人だった。今回はZoomミーティングということもあり、drikinさんをお呼びすることができ、参加者はdrikinさんのファンだけでなく、これまでのテレビ、映画などの映像業界関係者も加わり、ここが情報交換できる場になればいいかなと石井さん(ブラックマジックデザイン)は言う。
drikin(ドリキン)さんは、本業としてはサンフランシスコでソフトウェアのエンジニアをやられていて、映像業界とは接点はない。映像制作を学んだわけではなく、映画やテレビがどうやって作られているのか謎だという。もともとは完全なテレビっ子で、当初はYouTubeの画質のクオリティーが低く、
drikinさんの編集ソフトはここ2年ほどはDaVinci Resolveということで、今回のマンスリーサンプラー参加になったわけだが、なぜDaVinciを選んだかというと、もっとも生産性が高いからという理由。PremiereやFinal Cutなど定期的に乗り換えたり、ツールを使い分けてきたが、今は編集、グレーディング、デリバリーの一連の作業はDaVinciになったという。
一般的なYouTuberだと、5分、10分の映像であっても、かなりの時間をかけて編集していることが多いが、drikinさんは、メインの仕事もあるので1、2時間しかかけない。撮影した素材を5分、10分にまとめるのはプログラムの最適化の作業の感覚に近くて、それを追求していくとDaVinciが一番速いのだそうだ。再生しながらカット、トリムしていくときにタイムラインのシークのレスポンスが悪いと編集が苦痛になって生産性が上がらないが、そのあたりはDaVinciが一番気持ちよく編集できるという。
カメラはソニーのα7R IVで素材は4K(100Mbps)で編集も4Kで。撮っている段階から撮れ高は考えていて、ほぼ時系列でカットをつなぎトリムしているだけという編集だそうだ。
ちなみにdrikinさんが今おすすめするカメラはα7R IV。高価なのが難点だが、確実に瞳でAFしてくれうるので、何も考えずにRECボタンを押せばいいから。他にもポケシネ4Kを2台、ポケシネ6Kを1台所有しているそうで、Video Assist 12G HDRも最近導入した。
今、興味があるのは、プロフェッショナルな色の作り方。シネマ風映像には憧れがあって、どうしたらシネマっぽくなるか自分なりに研究したが、おっさんの日々の生活にシネマ感をだすと相性がよくない。そもそもシネマというよりもリアルっぽい映像を作ろうとしているわけで、シネマ風で日々の生活をかっこよく見せ、かつ親近感がわくようなのはどうしたらいいだろうと悩んでいるところだという。
もうひとつ興味があるのが照明でAputer 120D Mark IIを使っているが、今は単に天井にバウンスするのが一番安定しているので、そういうもったいない使い方をしている。
後半は、最近のテレビのテロップについてとYouTubeがどんどんテレビ化していることについて。一般的なテレビの字幕には抵抗があるというdrikinさん。
最近、
さらに視聴者のQ&Aも含めて、編集PCについて、DaVinciがPremiereよりも使われるようになるにはどうしたらいいのか、LUTをどう考えたらいいのか、などの話題で盛り上がった。
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