通常の編集に役立つPro 8の編集機能
〈解説〉編集部
プロ8では細かい部分でも差別化されていた
●EDIUS Neo 3.5の在庫限りでの販売終了(開発終了)の決定を受け、Pro 8への移行を悩んでいる人に判断材料を提供してきた短期集中連載も今回が最終回。前回までに行なってきた読者プレゼントの応募ハガキを見ると、Windows 10対応と4K編集対応が、Pro 8への移行を決断した理由の大半を占めていた。それらは必然があって、とても納得できるものである。
今回は少し趣向を変え「通常の編集に役立つ機能のほうがむしろ重要になるのではないか?」という視点で、Pro 8にはあって、Neo 3.5にはない編集機能を選んでみた。
まず新しく追加された編集素材管理ソフト「GV Browser(GVブラウザー)」はかなりおすすめ。今後は、GV Browserで取り込んで素材を仕分けしてからEDIUSで編集…というワークフローが主流になりそうだ。そして「プロジェクトテンプレート機能」。これは編集を始める際に、以前編集したプロジェクトファイルを指定するだけで、その設定をそのまま流用できるというもの。プロジェクトプリセットの選択が苦手…という人には役立ちそうだ。
ビンウィンドウのクリップのサムネイルサイズをズームスライダーで変更できる機能はとても便利。Neo 3.5では大/小/タイルの3段階のみだったのが、25%から400%の範囲で可変できるので、視認性がかなり良くなる。ビデオフィルターの「ガウシアンブラー」はキーフレームによる演出が可能なぼかし効果だが、これを使うとピン送りのような効果を使った「ブラーイン」「ブラーアウト」映像を簡単に作ることができる。
プロジェクト設定のフレームサイズの「カスタム」機能を使えばスマートフォンで撮影した縦位置動画の編集も可能だし、ひとつのタイムラインから複数の設定でファイルを出力したい時に、まとめて実行できる「バッチエクスポート」は待ち時間の節約になる。EDIUSの開発はPro 8に集約することで、もっともっと使いやすくなっていくだろう。
編集素材管理がかなり便利になる~GV Browser
▲撮影したメモリーカードからの取り込み、「カタログ」機能やメタデータを使った素材管理、EDIUSのソースブラウザーとの連携などが可能。EDIUSで扱えるファイルすべてに対応する。
▲4K素材を4Kよりも低い解像度のディスプレイで再生すると、ズームしてドットバイドットで確認できる。
既存のプロジェクトから設定を流用できる~プロジェクトテンプレート機能
▲プロジェクト設定に追加された「既存のプロジェクトをテンプレートとして使用する」。「あの編集と同じ設定で作業したい」という時、そのプロジェクトファイルを指定するだけでOK。
サムネイルの大きさを自在に変更できる~ズームスライダー
▲ビンウィンドウの右上にあるズームスライダーをドラッグすると25%~400%の範囲で自由にサムネイルサイズを可変できる。かなり視認性が良くなるので、選択しにくかった人には朗報だろう。
ブラーイン/ブラーアウトが簡単~ガウシアンブラー
▲ビデオフィルターの「ガウシアンブラー」はキーフレーム設定が可能なぼかし効果。ビデオクリップに適用して冒頭で効果を10%から0%に可変させれば、ブラーイン映像も簡単に作ることができる。Vトラックに配置したタイトルにも適用できるので、フェードでは得られない演出が可能だ。
スマホの縦位置動画の編集ができる~フレームサイズ「カスタム」設定
▲プロジェクト設定にある「フレームサイズ」で「カスタム」を設定し、横「1080」、縦「1920」、「ピクセルアスペクト1:1」を選択すると、フルHDの縦位置動画の編集も可能になる。縦位置ファイルも出力可能だ。
複数の出力設定を一気に実行できる~バッチエクスポート
▲ひとつのタイムラインから4Kファイル、BD/DVD用ファイル、ビットレート違いなど、複数の設定で出力しなければいけない時、ひとつの出力が終了するのを待っては別の出力を実行する…といった無意味な待ち時間から開放される。
その他のPro 8にはあって、Neo 3.5にはない機能
64ビットネイティブOS対応
MXFファイル対応
XF-AVCサポート(XC10など)
タイムリマップ
マルチカム編集機能
プレビューウィンドウの回転
ゼブラ表示
音声ノーマライズ
プライマリーカラーコレクション
モーショントラッキング
トラックマットキーヤー
複合フィルター
合成(加算・乗算など)
クイックスタートアップ
プロジェクトのコンソリデート
自動アップデート通知機能
他社製タイトラー対応
他社製プラグイン対応
サードパーティー製I/Oハードウェアサポート
インテルQuick Sync Videoハードウェアデコード
DNxHDデコードの最適化
ProResデコードの最適化
EDIUS OFX Bridge
「EDIUS Pro 8 アップグレード版from Neo」の販売も終了間近!
EDIUS Neoユーザーを対象にした特別価格のアップグレード版(39,800円)の販売は7月末日までと終了間近。量販店やアマゾン等でも購入できる。ソフト本体はダウンロード提供。インストールには 使用中のNeoのシリアルが必要になる。
【対象製品】
EDIUS Neo
EDIUS Neoブライダルパック
EDIUS Neo 2
EDIUS Neo 2 Booster
EDIUS Neo 2 Booster with FIRECODER Blu
EDIUS Neo 2 Booster with HDSPARK
EDIUS Neo 2 Booster with 声の職人 LITE for EDIUS
EDIUS Neo 2 with FIRECODER Blu
EDIUS Neo 2 with HDSPARK
EDIUS Neo 3
EDIUS Neo 3 with FIRECODER Blu
EDIUS Neo 3.5
*5月号と6月号のプレゼント当選者発表は商品の発送をもって代えさせていただきます。6月24日にはすべて発送する予定です。