「ギンザ・ショートフィルム・コンテスト2019」受賞作品が決定! 最優秀賞作品はオーストリア国籍監督の「金継ぎ」を描いた作品


『GINZA SHORT FILM CONTEST 2019』の授賞式が5月22日に行われ、最優秀作品賞(賞金200万円)にオーストリア国籍のシビラ・パトリチア監督の「UNBROKEN」が選ばれた。

GINZA SHORT FILM CONTEST 2019は、一般社団法人銀座通連合会、銀座・中央通り、晴海通りに旗艦店を構える24社の国際的なラグジュアリーブランドで組織するギンザ インターナショナル ラグジュアリー コミッティ(GILC)、全銀座会が、次代を担う新しい才能が集いチャレンジする場所として国内外に発信していくことで、銀座の価値をさらに高めていくことを目的として今年初めて開催した映像コンテスト。

第1回目の募集テーマは『型やぶり』。プロ・アマを問わず、広く一般から5分程度の映像作品を今年2月より募集し、300を超える応募があった。その中から最優秀作品賞のほか、優秀作品賞(賞金50万円)には野口量監督の「Splendor」、審査員特別賞(賞金30万円)には勝野賢監督の「Don’t Worry Be Happy」、銀座賞(賞金10万円)にはシュラーゲ・トビアス監督の「Like and Follow」、GILC賞(賞金10万円)には小田部俊彦監督の「テクノロジーと伝統芸能を用いた新たな表現への挑戦-鏡花水月-NIHONBUYO」が選ばれた。

審査員を代表して、国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」の代表を務める俳優の別所哲也氏は「本当に短い期間にたくさんの作品が集まって驚いています。この銀座ショートフィルムコンテストも、世界の扉を開く場所になって欲しいと思っています」と期待をよせた。

▲ショートショートフィルムフェスティバル&アジア代表で本コンテストの審査員を務めた俳優の別所哲也さん。

 

ゲストプレゼンテーターとして、女優の高梨臨さんが登壇し「銀座と型破りというテーマだけで、全く違う作品ができるということやショートフィルムというものは本当に無限の可能性があるんだなと、楽しませていただきました」と感想を述べた。

最優秀作品賞の「UNBROKEN」は、日本の伝統技術「金継ぎ」を描いたドキュメンタリー。パトリチア監督は、「金継ぎは古い伝統でありつつ、日本の現代社会に通じるものがあると思い魅力を感じました。失敗するということは悪いことだと思いがちですけれども、失敗があるからこそ学ぶことができる。この作品を通してそういう思いを共有していただければ」と語った。

また、審査員を務めた映画監督の中野裕之氏は「本来、金継ぎは壊れて捨ててしまうものを復元する行為であって、それを更に金を足すことで新たな美を作る、そういった行為がまさに型破りでした。型破りというのは非常に難しいテーマでしたがそれを上手く表現したと思います」と講評した。

▲ゲストプレゼンターの女優の高梨臨さん(左)とシビラ・パトリチア監督

 

受賞作品

最優秀作品賞

作品名:UNBROKEN
監督:Sybilla Patrizia (シビラ・パトリチア)
プロデューサー:Clementine Nuttall (クレメンタイン・ナット)
あらすじ:東京を拠点に活動するイギリス人アーティスト、クレメンタイン・ナットによって描かれる、日本の伝統技法「金継ぎ」に関するショートドキュメンタリー。3千年前に誕生した「金継ぎ」という技法だが、「破損」を「装飾」し、より美しいものへと昇華させる哲学は、現在もなお生き続けている。

受賞コメント:この金継ぎは、古い伝統でありつつも、日本のいまの社会に通じるものがあるということにに魅力を感じました。この撮影を通して思ったことは、社会全般的に失敗するということは悪いことだと思いがちですけれども、失敗を通さずして人間として成長することはできないということです。そして、子どもの頃から日本にはずっと住みたいと思っていて、世界の中で好きな街の一つがこの銀座です。

 

優秀作品賞

作品名:Splendor
監督:野口 量
あらすじ:盲目になり、色々なものを諦めかけていた主人公。訪れた美容室で記憶が想起され、感情が動き出す。

受賞コメント:美容師を長年やっていて、美容室に来る方々はとても輝いて帰っていく。それを7年、8年ずっと見続けてきました。今回の作品でも人生に鬱屈してしまって諦めかけていた主人公がだんだんと輝きを取り戻していく、心を開放していくさまを、みなさまの自由な視点で見ていただいて、希望を伝えられたらと思っています。

 

 

審査員特別賞

作品名:Don’t Worry Be Happy
監督:勝野 賢
あらすじ:フィリピン・マニラのスラム街で家族と暮らす青年。彼はゲイであり、ドラァグクイーンとしてショーに出演する事を生業としている。自分の性や社会について思うこと、そしてドラァグクイーンとして生きる理由を語る。

受賞コメント:この作品はフィリピンのマニラでドラァグクイーンとして生きる青年が、自分の性や社会について思うこと、ドラァグクイーンとして生きる意味を語るドキュメンタリー作品です。様々な偏見や固定観念の中でもいかに型にはまらず自分らしく生きるか。そして決して悲観的にならず人生を楽しもうということを彼の言葉とパフォーマンスを通して伝えたいということから作成しました。作品のために制作した楽曲にも注目していただけると幸いです。

 

銀座賞

作品名:LIKE And FOLLOW
監督:Schlage Tobias(シュラーゲ トビアス)
あらすじ:この話は、子供のスマホについてか、スマホの子供の話か。スマホに翻弄され自身を見失いかけている人はいないか。子供がスマホに夢中なとき、突然外の世界に気づかされるが、スマホは再び注目されようとしてみる。

受賞コメント:この映画はスマートフォンに翻弄される男の子の話です。みなさんは電車や街でスマートフォンに夢中で周りが見えてない人よく目にすると思います。もしくはみなさんがスマートフォンに夢中な人のひとりですか?この映画を観て共感を得られると思います。

 

GILC賞

作品名:テクノロジーと伝統芸能を用いた新たな表現への挑戦 – 鏡花水月 – NIHONBUYO
監督:小田部 俊彦
プロデューサー:末宗 佳倫
あらすじ:人間と機械という異質な存在について、日本古来の有機的な手法と現代の機械的な最新テクノロジーの融合を試みる取り組み。人間と機械はどこまで自然体で意思を疎通し合えるのか。新たな表現への挑戦です。

受賞コメント:テクノロジーはもっといろんな物や人に寄り添わなければいけないと思っていて、文化やアートやデザインとかそういったところにコミットしていかなかればと、今回日本舞踊というデバイスを使って表現させてもらいました。銀座で活動をしていて、銀座に評価されたということはとても素敵なことで、これからさらに世界に向けて発信していきたいと思います。

 

◉ギンザ・ショートフィルム・コンテスト公式サイト
http://www.ginza.jp/event/ginza-sfc