取材・構成:小泉森弥
協力●エプソンダイレクト 株式会社、株式会社 サードウェーブ、株式会社 Project White、
株式会社 マウスコンピューター、株式会社 ユニットコム

4K動画を撮影できるカメラが増えたことで動画のクオリティは大きく向上したが、その一方で、日々繰り返される編集作業に苦労するケースが増加している。4Kクラスの動画を快適に編集するためには、従来よりもワンランク上のスペックを備えたPC環境が必要だからだ。こうした傾向は、例えば写真のRAW現像やレタッチワークといった領域でも同様。5,000万画素を超えるようなサイズの写真を一括で現像したり、レタッチ作業を快適に行うなら、相応のスペックのマシンが必要だ。

そこで思い浮かぶのはインテルの「Core-X」や「Core-i9」「Core-i7」といった強力なマルチコアCPUを搭載した、ワークステーションクラスのPCやアップルのMac Pro/iMac Proといったハイスペックのマシンだが、そうした機種をフルスペックで導入しようとすると、言わずもがな、大きな投資が必要となる。

▲最新世代インテルマルチコアCPUは最大18コアを備え、快適な作業環境を実現。クリエイターの高い要求に確実に応える。

もう少しリーズナブルに、快適な環境を手に入れることはできないか。そう考えた時に注目したいのが、同じインテルの高性能マルチコアCPUを搭載したPCを安価に、しかも自身の求める環境に合わせてカスタマイズして購入できるBTO(Build to Order)方式のPCメーカーだ。実は、それらBTOメーカー各社は今、4K動画編集や高度な写真現像・レタッチを行うための「クリエイター向けPC」の開発に力を注いでおり、耳の早いユーザーの間ではすでに熱い注目を集めている。

そして、もうひとつ見逃せないのが、特に動画編集用PCで進んでいる「インテルOptane テクノロジー」を採用した「Optane SSD」の搭載。Optane テクノロジーはメモリーとストレージの階層構造のボトルネックを解消し、データ・レイテンシー(遅延)を抑えることで、データセンターの応答性を大きく向上させる革新的な技術。4Kや8Kなど、転送レートの高い動画データの保存先として活用することで、システム・パフォーマンスを強化することができる。

10月25日に東京で開催されたプロフェッショナルのための写真&映像展示会「Photo EDGE Tokyo 2019」では、国内の人気BTOメーカーが最新スペックのPCを用意し、プロのユーザーに向けたアピールを行なった。その中から今回はエプソンの「Endeavor」、サードウェーブの「raytrek」、ツクモの「eX.computer」「G-GEAR」、パソコン工房の「SENCE ∞(インフィニティ)」、マウスコンピューターの「DAIV」という、5メーカー、6つのブランドの最新マシンをレポートする。それぞれのマシンが実現する高い性能と個性に注目してほしい。


厳しい品質管理が実現する高性能と安定性
プロクリエイターを支える「EndeavorPC」

プリンターやプロジェクター、スキャナーで知られるエプソンは、PCの販売についても長い歴史と経験を持つメーカー。「Endeavor(エンデバー)」はそのエプソンがリリースするBTO PCだ。Endeavorの最大の特徴をひとことで説明するなら「高い信頼性」ということになるだろう。インテルのマルチコアCPUがもたらす性能を、厳しい品質基準のもとに引き出そうという姿勢は、他のBTO PCメーカーとは大きく異なる部分だ。

そんなエプソンがPhoto EDGE Tokyo 2019で展示した「Endeavor Pro9000」は、最大18コア36スレッドのインテル「Core i9-9980XE」が搭載できる同社のフラッグシップ機で、GPUカードにNVIDIAの「GeForce RTX 2080 Ti(11GB)」、ストレージにインテル「Optane SSD 905P 960GB」も選択可能なうえ、メモリーを128GBまで搭載できるハイスペックモデルだ。

▲【動画編集用】動画系をはじめ、CADやゲーム制作、イラストレーション、写真などさまざまなクリエイターに向けて作られた「Endeavor Pro9000」。高性能と高信頼性が特徴の1台だ。価格は25万5,000円~(税別)。

筐体の前面には4台のベイを用意しておりSSDやHDDの増設や交換を簡単に行うことができるだけでなく、データをリアルタイムでバックアップし続ける「RAID 1」を本体内で組むことも可能で、編集素材のバックアップも容易にこなす。

ただし、その真骨頂はなんといってもPCの性能と信頼性を高めるためのさまざまな工夫が各所に施されている点だ。同社が独自に新設計した筐体には、排熱や静音の点で最大限の配慮がなされている。

「高性能なCPUやGPU、SSDは負荷がかかると高熱を発します。そのためPCではファンを使って排熱を行うのですが、エアフローの設計が正しくできていないと、例えばGPUで発生した熱がCPUの作動に影響を与えたり、ストレージの熱がGPUの安定動作を妨げるといったことが起きます。そこで、それぞれの熱源を別のルートを通った空気が冷やすように設計し、お互いに影響を与えることがないようにしました。それぞれ最高の性能を発揮できるようになっているというわけです」(エプソンダイレクト・関島英典氏、以下同)

しかも、そこで使われるファンは軸受部分にベアリングを2つ使用した「2ボールタイプ」を採用し、長期間しっかりと、しかも静かに回り続けるような工夫も施されている。

「こうした装備はプロのクリエイターが長い時間、PCを使用することを想定して採用したものです。エプソンでは操作の快適性やだけでなく、安定性や信頼性を確実なものとしてお届けすることを考えてPCを設計しています」

そうした信頼性への考え方は、sRBG100%対応の15.6型ディスプレイを採用したハイエンドノートPC「Endeavor NJ7000E」にも貫かれている。CPUにはインテルの「Core i7」を搭載可能であり、GPUカードとしてNVIDIAの「GeForce RTX 2060」と高い性能のチップを内蔵しているが、熱で作業が滞ることのないよう設計が行われている。

▲【写真編集用】CPUに「Core i5」または「Core i7」、GPUに「GeForce RTX 2060」を搭載し、sRBG100%対応の15.6型ディスプレイを採用した新機種Endeavor NJ7000E。価格は18 万円~(税別)。

「クリエイターが外出用に利用するサブ機を想定したノートブックですから、どこで利用してもしっかりとした性能を発揮できることを第一に考えています」

こうしたエプソンのPCに対する信頼性への考え方は他にはないレベルのものだ。

「温度の高い環境下でも正しく動作するか、コンデンサーからファンに至るまで、すべてのパーツに対して徹底した調査を行なっていますし、パーツ同士の相性の調査、いわゆる“組み合わせ評価”にもしっかりと時間をかけています。これはエプソン全体のものづくりの基準に基づき、厳しく行なわれるものです」

こうした基準をクリアするからこそエプソンは自社のPCに対して、1年間の無償保証(標準保証サービス)期間が終了した後も、規定の料金を支払うことで最長6年にも及ぶ保証サービスを用意している。クリエイター向けのPCとしては異例なほどに長いがそれだけ商品の品質、信頼性に確固たる自信を持っている証だ。

プロの道具として「多くのクリエイティブ企業に採用していただいている」というEndeavorは、作業に確実性と安心を求めるクリエイターに、ぜひ注目してほしいブランドだ。

▲エプソンダイレクトの平澤利哉氏(左)と関島英典氏(右)。高いスペックと同時に安定性や信頼性をアピールする。
エプソンダイレクトショップ
https://shop.epson.jp/pc/

ニーズに合わせた
Face to Faceのカスタマイズを全国どこでも
ドスパラのクリエイティブPC「raytrek」

「raytrek(レイトレック)」はPCパーツやBTOパソコンの販売で知られるショップ「ドスパラ」を運営するサードウェーブが展開するクリエイター向けパソコンのブランドだ。動画や写真、3DCG、マンガ・イラストレーション、CAD、DTMなどのジャンルに向けたPCをラインナップしているが、今回のPhoto EDGE Tokyo 2019には、4K動画の編集にも充分に対応するCPU「Core i9-9900K」を搭載した「raytrek ZZ 9900K」と、写真現像・レタッチ作業のために「Core i7-9700KF」を搭載したバランスのよい「raytrek ZT」を持ち込んだ。

「raytrek ZZ 9900KはCPUに力を入れているだけではなく、GPUカードにGeForce RTX 2080 Ti(11GB) を、さらにメモリーを32GB、ストレージとして512GBの SSDと3TBのHDDを搭載したハイスペックモデル。メモリは64GBまで増設可能ですから4K動画編集のような高負荷な作業も快適に行うことが可能です」(サードウェーブ・長根正幸氏。以下同)

 

▲【動画編集用】今回展示された「raytrek ZZ 9900K」は4K動画の編集に対応したハイスペックモデル。36万2,980 円(税別)。エアフローなどにも気をつかっており、高負荷時も安定運用が可能だ。

高い性能を実現するraytrek ZZ 9900Kだが、それを下支えするのはカタログスペックには現れない「工夫」の積み重ねだ。

「フロントに2基、リアに1基のファンを搭載することで前面からの吸気がケース内で対角線上に流れる構造になっています。これによってCPUやGPUカードから発生する熱を効果的に排熱し、熱によるパフォーマンスの低下や故障を防いでいます。また、オプションでケース上部にもファンを2基搭載できるようになっていますので、レンダリングやエンコーディングなど、ハイパフォーマンスを要求されるシーンでも安定した動作が可能です」

こうした点が評価され、最近ではスタジオなどプロの現場からの発注も増えているというが、そこにはPCを安定的に運用するためのノウハウに加え、「お客様のニーズに合わせた構成が可能」という、PCパーツショップならではの強みがある。

「ひとくちにハイスペックなPCといっても、どういったレベルの作業を行うのかによって、どのパーツに予算をかけるべきなのかが変わってきます。また、単によいパーツを組み合わせるだけでなく、相性を考慮して安定した運用を行う工夫も必要となります。その点raytrekは、Webサイト上からだけでなく全国に展開しているドスパラの店舗で、豊富な知識を持つ店員と相談しながらカスタマイズすることが可能です。パーツ選びに不安があるという方はぜひ、店頭で声をかけていただければと思います」

“全国どこでも秋葉原と同じレベル”でパーツを選び、購入することができる。PCパーツショップとして長い歴史と知見を持ち、全国21カ所にショップを展開するドスパラだからこそできるポイントだといえるだろう。

もう1台、同社が展示したのが「raytrek ZT」。こちらは写真編集を念頭に、CPUに「Core i7-9700KF」、ビデオカードには「GeForce GTX 1660 Ti(6GB)」、メモリー32GB、ストレージに512GBのSSDと2TBのHDDを搭載したバランスを重視して構成したモデルだ。

▲【写真編集用】「raytrek ZT」は写真現像やレタッチを快適に行うためのスペックをバランスよく実現したモデル。20万9,980円(税別)。

動画編集用PCと比較すると、CPUもGPUカードもマイルドな構成ではあるが、数年前の基準で見ればトップクラスの性能を実現したモデルであり、例えば5,000万画素を超えるようなデジタルカメラのRAW現像を連続して行うといったケースでも、軽々とこなす実力を持つ。また、廃熱設計やメンテナンス性などについては、動画編集用モデル同様の機構を採用しており、快適にしかも安定して使い続けることができるようになっている。

なおraytrekでは、今後もいちはやく最新のハードウェアを導入し、ユーザーのニーズに合わせたPCを提供していきたいと考えている。

「我々の強みはやはり、ハードウェアの販売に長く取り組んできた経験と知識。だからこそ適切なアドバイスをしていくことができると考えています。今の環境をグレードアップしたいと考えている方はぜひ、ご相談ください」

ハイスペックモデルからコストバリューの高いモデルまで、さまざまな選択肢を用意しているraytrek。詳細はサイトや店頭で確認してみてほしい。

▲サードウェーブの長根正幸氏。「ドスパラの知見を活かし、クリエイターそれぞれのニーズに細かく対応していきたい」と話す。
raytrek 公式サイト
http://www.diginnos.co.jp/raytrek/

最新機器の新たな可能性を追求
独自PCを展示したツクモ「eX.computer」

PC用ハードウェアの販売で知られるツクモが展開するオリジナルのBTO「eX.computer(イーエックス コンピュータ)」。普段使いに適したリーズナブルな機種からゲーム用、クリエイティブ用とさまざまな分野に向けてマシンをリリースするブランドだ。そうした中で今回、Photo EDGE Tokyo 2019でツクモが動画編集用として展示した1台は「G-GEAR neo GX9J-C181/ZT」。

▲【動画編集用】「G-GEAR neo GX9J-C181/ZT」は ゲーミングPCらしい派手な装飾に目がいくが、動画編集PCとしての実力もかなりのもの。価格41万9,800円~(税別)。

「G-GEAR」は、eX.computerでゲーム用PCに与えられる機種名のこと。そのため同マシンは、いわゆる「ゲーミングPC」だ。CPUに高性能マルチコアCPU「Core i9-9900K」を、 グラフィックスカードにNVIDIAの「GeForce RTX 2080 SUPER(8GB)」を搭載、さらにストレージとして「3D XPoint」技術を採用し、高速な応答性能を実現するインテルの「Optane SSD」を内蔵。高いスペックが要求されるゲームでも快適に楽しむことができる。LEDによる色鮮やかなライティング装飾なども施され、会場内でも異彩を放つ本機を展示した狙いはどこにあるのか。

「ゲームユーザーの中にはプレイ中の動画を記録・編集してYouTubeなどで配信する人が増えているのですが、そうしたゲーム系ユーチューバーの間では“ゲームだけでなく、動画の編集も快適に行いたい”といった声が高まっています。このG-GEAR neo GX9J-C181/ZTは、動画編集用としても活用できるように用意したパワフルなPC。実際に4K/30pレベルであれば、問題なく編集作業に使える力を持っていますので、実験的にこのPhoto EDGE Tokyo 2019に持ち込んでみたというわけです」(ツクモ・鈴木誉人氏。以下同)

その性能はもちろん、派手な外観も相まって、動画系のユーザーからの注目度も高いという。ひとくちに動画編集といっても使い方は人それぞれ。機材の新しい可能性を広げる意味でもこうした試みは歓迎したいところだ。なお、eX.computerには4K/60p動画の編集を快適に行うためのワークステーションをはじめ、さまざまなタイプの動画編集対応機をラインナップしている。そちらもぜひ注目してみてほしい。

さて、ツクモが展示したもう1台のPCは、同社が得意とするクリエイターとのコラボレートPC「PA7J-B190/ZT/PRO 」だ。写真家・礒村浩一氏の監修のもと、いかに写真現像を高い精度で、効率よく行うかを念頭にスペックを定めたモデルだ。

▲【写真編集用】「PA7J-B190/ZT/PRO」はフォトグラファーの礒村浩一氏が監修した写真現像での使用を想定したモデルで、高い表示品質を実現した。価格は18万9,800円~(税別)。

その特長は、CPUに「Core i7-9700K」を採用して高い基本性能を実現した上で、グラフィックスカードに「Quadro」を採用した点にある。Quadroシリーズは10ビットカラー表示が可能なだけでなく安定性も高いGPUで、映像編集やCADなどのプロの現場で使われるもの。そうした性能を活用して、写真の現像・編集、そして表示環境をグレードアップしようという狙いを持ったマシンだ。

「eX.computerでは同じ写真現像用に、よりリーズナブルなPCも用意していますが、最近ではより美しく正確な表示にこだわるユーザーが増えてきており、こうしたマシンに対する反響は大きくなっています」

なお、eX.computerでは高い表示性能を持ったPCを使う際には、キャリブレーションセンサーを内蔵する高性能ディスプレイと組み合わせることを勧めている。カメラの性能向上に合わせ、優れた写真現像環境を作ろうというわけだ。

動画編集用にせよ、写真現像用にせよ、提案性の強いPCを展示したeX.computer。興味のある人はぜひ、Webサイトやツクモの店頭で確認をしてみてほしい。

▲今回は「提案性の強いモデルを展示した」と話すのはツクモの鈴木誉人氏。
eX.computer 公式サイト
https://www.tsukumo.co.jp/bto/pc/

放送業界でも認められる高い性能と信頼性を実現
現場に向き合うクリエイティブPC「SENSE∞」

「SENSE∞(センス インフィニティ)」は、パソコン工房で販売する「iiyama PC」ブランドのクリエイター向けに最適化したシリーズだ。動画や写真、イラストレーション、マンガ、音楽、Web 制作といった分野のクリエイターに向け、最適な性能のPC を提供している。

そんなSENSE∞が今回のPhoto EDGE Tokyo 2019の展示用に用意した、動画編集用PC「SENSE-R42A-LCi9SX-XYKI[VEditor4K]」は、インテルのマルチコアCPUの中でも最もパワフルなCore Xシリーズの「Core i9-9960X」を、GPUカードにはハイスペックな「GeForce RTX 2080 Ti(11GB)」を、そしてSSDに代わる高速なストレージとして低レイテンシーかつ高耐久なインテル「Optane SSD 900P」480GBと4TBのHDDを搭載。そこにブラックマジックデザインのキャプチャー/再生カードである「DeckLink 4K Extreme 12G」を搭載することで、放送業界での採用が進んでいる4K/HDR(HLG)コンテンツの編集・出力を可能にしたモンスターマシンだ。

▲【動画編集用】放送業界でも利用可能なハイスペックモデル「SENSE-R42A-LCi9SX-XYKI[VEditor4K]」。HLG映像をプレビューするためのDeckLink 4K Extreme 12Gを標準搭載。74万9,980円~(税別)。

同マシンは、すでに放送業界向けとして多数の納入実績があるとのことで、性能はもちろん、信頼性も折り紙つき。このスペックで80万円台という驚くようなコストパフォーマンスを実現できている理由の一つは、GPUカードにQuadroシリーズではなくGeForceシリーズを採用している点だ。

「そもそもゲーミングPCなどで使われてきたGeForceは、ゲーミング業界の急激な拡大に合わせて性能が劇的に向上しています。その高い能力を映像用に活用することでリーズナブルながら、高性能なマシンを組むことができるようになりました」(パソコン工房スタッフ。以下同)

SENSE∞ではQuadroを積んだPCも用意しているが、コスト面を考慮してGeForceを勧める機会が増えているという。

なお、同社ではクリエイターの作業にはどういった性能が必要なのか、アプリケーションを使用した検証を詳細に行なっているが、その結果、トラジションやエフェクトをかけるような工程ではGPUの性能が、応答性など操作の快適さといった面ではCPUの性能が重要になることを実証的に突き止め、そうした知見をマシンのスペック決定に活かしている。今回のようなモンスターマシンのみならず「4K編集に最適な PC」「趣味の動画編集PC」といった視点から組まれたPCも、リーズナブルに用意できるのはそこに理由がある。

そうした検証結果は写真現像・レタッチ向けPCの構成にも活かされている。

「LightroomでRAW画像を扱う場合で検証してみると、カタログ作成や等倍表示プレビューといった編集作業にはCPUのクロック数が、大量の画像を現像するような処理にはコア数が重要になることがわかっています。一方、GPUカードは操作性にそれほど影響を与えるわけではないので、マルチディスプレイや10ビット表示など、グラフィックの表示能力をいかに高めるか、という視点から選択するのがいいいと思います」

▲【写真編集用】GPUにQuadro、さらにAdobe RGBカバー率98%対応4K液晶モニターを搭載し、ハイスペック&高い表示性能を実現しながら、価格は19万4,980円~ (税別)という高いコストパフォーマンスを実現した「SENSE-15QQP33-i7-QDSS-DevolopRAW」。

今回の展示モデルである「SENSE-15QQP33-i7-QDSS-DevolopRAW」はそうした結果を反映してハードウェアを構成したノートPC。CPUにはゲーミングノートPCにも使われる最大クロック数4.5GHz、6コア12スレッドを誇る高性能モバイル用CPU「Core i7-9750H」を、GPUカードには「Quadro P3200(6GB)」を採用。さらにAdobe RGBカバー率98%対応4K液晶モニターも搭載し、デスクトップ機にも匹敵する性能と高い表示性能を両立したマシン。写真現像・レタッチはもとより、3DCG制作やCADなどの分野でも活用できるノートPCとして高い人気を誇る。

国内生産100%をうたうiiyama PCの信頼性に、クリエイターに必要なスペックを惜しみなく搭載したSENSE∞のPC。日々の仕事環境を大きく改善してくれるだろう。

▲「実マシン上での検証によって得られた知見を PCk構成に活かしている」と話すパソコン工房スタッフ。
SENSE∞ 公式サイト
https://www.pc-koubou.jp/pc/aex.php

ソフトウェア環境に合わせた
多彩なモデルと柔軟なカスタマイズで
クリエイターの創造性を飛躍させる「DAIV」

TVCMでもおなじみのマウスコンピューターのクリエイター向けPC「DAIV(ダイブ)」は、動画編集や写真編集をはじめ、3DCGやDTM、CADといったさまざまなジャンルそれぞれに最適化したモデルをリリースするPCブランドだ。今回のPhoto EDGE Tokyo 2019では動画編集を行うユーザーに向けに「DAIV-DGZ530U4-M2S5-Pro」を展示した。DaVinci Resolveで4K/60p動画を扱うためにGPUパワーを活かす構成としたモデルだという。

▲【動画編集用】デスクトップ型の「DAIV-DGZ530シリーズ」は109,800円~(税別)。使用用途に合わせたカスタムモデルが多数用意されており、写真の動画編集用モデル「DAIV-DGZ530U4-M2S5-Pro」は299,800円(税別)。

Adobe Premiere ProとDaVinci Resolveでは必要とされるハードウェアの能力が異なり、快適な作業環境を構築するにはそれぞれにマッチしたパーツ構成が必要だという。

「Adobe Premiere Proは主にCPU性能とメモリー容量に快適さが左右されるのですが、DaVinci Resolveの場合はCPUと並行してGPUのパワーも活用する設計となっているため、両者のバランスをとりながらパーツを構成する必要があります」(マウスコンピューター・野原拓也氏。以下同)

そこで「DAIV-DGZ530U3-M2SH5」では、8コア16スレッドの「Core i9-9900K」というハイスペックなマルチコアCPUと、NVIDIAの上位クラスGPU「GeForce RTX 2080 SUPER(8GB)」を組み合わせることで、DaVinci Resolve利用時のスムーズな操作感を実現したという。

動画編集時のGPUというと、同じNVIDIAのQuadroシリーズがベターなのではないかと考える人もいるかもしれない。確かにQuadroを利用すると大容量のGPUメモリーを搭載した機種を選択できるほか、作業中に負荷がかかった場合でもコマ落ちを発生させず、映像が滑らかに表示されるといった強みがあるため、8K映像のような高負荷環境での映像編集には欠かせないが、4KクラスであればリーズナブルなGeForceで充分に対応可能だという。

「GeForceをクリエイティブ作業向けに活用する『NVIDIA Studio Driver』がリリースされていますので、それを利用すればDaVinci Resolveなど対応アプリケーションの高速化や安定化が期待できます」

なお、DAIVにはAdobe Creative Cloud推奨スペックパソコンとして、Adobe Premiere Pro向けにカスタマイズされたモデルも用意されている。必要に応じて選択するといいだろう。

こうしたハイスペックなCPUやGPUを搭載すると、排熱対策やメンテナンス性が気になるが、DAIVシリーズはでは多数のクリエイター集団が所属するamanaグループと共同開発した筐体を採用、各部にさまざまな工夫を施すことで安定した運用・取り回しを可能としている。特に熱設計には力を入れており、エアフローを考慮した大型の筐体を採用することで、熱による性能低下を防ぎ、高性能なCPUやGPUのパワーをより引き出すことができるという。

また筐体下部にキャスターを、上部には筐体ごと持ち上げることができる板金補強されたハンドル用意している点は特筆すべき部分で、設置や運搬はもちろん、ちょっとしたメンテナンスを行う場合の使い勝手を大きく向上させている。スペックばかりが話題となりがちなBTO PCだが、DAIVシリーズはそうした目立たぬ点にもしっかりと配慮していることを強調しておきたい。

▲【写真編集用】 マルチディスプレイ使用を念頭に置いた「DAIV-DGZ530S4-M2S2」。写真現像や編集を快適かつ安定的にこなすモデル。17万9,800円~(税別)。

もう1台、DAIVシリーズでクリエイターの注目を集めていたのが、写真現像やレタッチでの作業を念頭に置いた「DAIV-DGZ530S4-M2S2」だ。こちらはCPUに「Core i7-9700K」を、GPUカードとしてNVIDIAの「GeForce RTX 1660 Ti(6GB)」を搭載したモデル。実は、写真編集やレタッチといった用途であれば、Core-i7シリーズの上位モデルであるCore i7-9700Kがあれば充分だというが、あえてGPUカードを採用しているのは、高解像度マルチディスプレイ環境での負荷に対応するためだ。この環境では最大で4枚のマルチディスプレイが可能だという。

「我々の最大の強みは、こうした高いスペックのマシンを安心して利用いただける点です。実際に使っていただくことでその価値を実感できると思います」

サポートも24時間365日に対応しており、利便性は高い。DAIVはBTO PCのイメージを変える力をもったブランドだといえるだろう。

▲「クリエイター向けPCは年々ニーズが高まり、力を入れているジャンル」と話すのはマウスコンピューターの野原拓也氏。

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