【Inter BEE 2018】キヤノンEOS C200+Ronin-Sで撮影MVで魅せるウェディング流即興演出法(酒井洋一さんセミナー)



2018年11月14日、Inter BEE2018キヤノンブースにおいて『キヤノンEOS C200+Ronin-Sで撮影MVで魅せるウェディング流即興演出法』のセミナーが開催された。セミナーの講師は、ウェディングに軸足を置き、150本以上のアーティストのミュージックビデオ映像制作にも携わっているHIGHLAND代表の酒井洋一氏。Inter BEE初日の朝一番のセミナーにも関わらず、たくさんの人が詰めかけた。


▲HIGHLAND代表の酒井洋一氏

 

今回、酒井さんはMOCCAという2人組のミュージシャンのミュージックビデオ撮影に、初めてEOS C200を使用した。長野県の諏訪での撮影だったため、ロケハンも行わずにそこに行ってみて何が撮れるか、というまさに即興の撮影。

 

撮影に使用した機材は、Ronin-SにキヤノンEOS C200を乗せた非常に実用的なセットアップ。Ronin-Sにシネマカメラを乗せることは想定外だったかもしれないが、Ronin-Sはモーターのパワーが非常に強くEOS C200を搭載する上でそれが非常に役に立った。 C200Bはファインダーが無いタイプで四角形に近い形なっていて、非常に重心バランスがいい。シネマカメラの中では ジンバルとの相性が良いカメラの一つと言われていて、EOS C200とRonin-Sの組み合わせは機動性があり、今回のような狭小空間でも実力を発揮するセットアップだった。


▲今回の撮影で使用した機材

 

酒井さんは、ウエディング撮影に軸足をおき、ストーリーテリングを大切にしているシネマトグラファーだ。酒井さんが今回の作品を例に、セットを組まない現実の世界のなかで、どのようにいいものをピックアップして、どうやってストーリーを組んでいったのかに話が及んだ。

まず、背景の整理が重要だと酒井は語る。今回のMVでは池のシーンが出てくるが、実際には池の上には家があったりしたという。いらない情報をいかに切っていくかということが非常に大事で、素敵な情報だけをいかに抽出するかということが現場のカメラワークに求められる。

そして、ウエディングや企業の撮影において、クライアントが大事にしていることをヒアリングして、そこから提案するというプロセスを大事にしたいと話す。


▲酒井さんがこだわった池のシーンや室内の風景。作品のためには、自ら池の中に入って自分でどんどん演出していく。

次に、今回の映像で収録したフォーマットやどういったのもので撮ったかのを紹介に。今回の映像で収録したフォーマットはCinema RAW Light。カードはCFast 128GBを2枚を使用し、トータル30分前後で収めた。現場で使いたい部分だけを判断して、それ以外は撮らないという勇気が大事という。

露出の確認は、ヒストグラムを出して確認しながら、飛ばしすぎずつぶしすぎずを心がけた。また、RAW で撮影したことによって、グレーディングで色の調整や、潰せるところは潰して暗部を際立たせるということができた。

セミナー終盤の話題は、酒井さんが実際にキヤノンEOS C200を使った感想になった。

『使ってみて改めて、バランスの良さや重心の良さがわかった。ボタンが外に配置されているので、メニューから探っていく必要がなく操作している時の感覚も良かった。オートフォーカス、顔認識があるので人物が歩いてくるシーンに失敗やリテイクがなかった。マニュアルレンズで撮影することもひとつの流れだったが、これから動画を始める方はオートフォーカスから始めるのも始めやすいのではないでしょうか』

『ウエディングの仕事では、入場や退場のシーンでカメラから近づいて離れていく時、オートフォーカスが進化していくことで容易に追いかけられるようになってきた。ウエディングだけでなく、カメラに近づいてきたり離れたりするシーンはあるので、オートフォーカスの機能が素晴らしいということで演出や作品のクオリティを助けてもらっている』と語った。

ウエディング業界で、結婚式はデジタル一眼で撮るという流れが浸透した今、次はシネマカメラに移行していくだろうという。カメラ機材の機能向上が、ウエディングの業界や作品を押し上げている。カメラマン自身も素敵な機材で素敵な作品を作るということに精進し、持ちつ持たれつお互いが盛り上がっていければ、と今後の展望についての話でまとめ、セミナーを終了した。(レポート:編集部 盛)