RAIDでは、新発売の RED KOMODO-X /RAID取扱新製品の内覧会を開催した。KOMODO-Xは同じくグローバルシャッターを採用した新型 6Kスーパー35センサーを搭載、アクションなど動きの多い撮影を得意とするとてもコンパクトな筐体のシネマカメラである。KOMODO-Xはその上位モデルに当たる。フレームレートは旧KOMODOの倍となっている。KOMODOの6K40fps、4K60fps、2K120fpsに対して、KOMODO-Xは6K80fps、4K120fps、4K240fpsとなる。それ以外の違いも見ていこう。(編集部 一柳)

デモ機はKOMODO-X STボディ(ホワイト)で、一般モデル(黒バージョン)リリースに先駆けての台数限定になる。価格はST、一般モデルともに税込1,754,500円。

ボディはKOMODO同様、キューブタイプのコンパクトボディで、前後長がわずかに長くなっている。

レレンズマウントはキヤノンRFで旧KOMODOと同じだが、KOMODO-Xには上位機種のV-RAPTOR同様、マウントにロック機構が追加された。

ボディサイズを比較してみる。左からKOMODO、KOMODO-X、V-RAPTOR(フルサイズセンサー)。

ボディ下面を確認すると、大ネジと小ネジの位置はこのように3モデルとも異なる。

ボディ後部の端子部とバッテリー装着部。KOMODOとKOMODO-Xで大きく異なるのがこの部分。KOMODO-XはV-RAPTORに近いレイアウトで、右側に端子部があり、マイクロVマウントバッテリーが直接装着可能になっている。

向かって左側がKOMODO-X、右側がKOMODO。KOMODO-Xのほうがボディ長があり、わずかに大きいが、それでもこれくらいの違い。説明してくれたのはRAIDの鶴田さん。

実はKOMODOでVバッテリーで運用しようとするとこのようなスタイルになっていた。

KOMODO-Xはボディ後部に直接マイクロVバッテリーを装着できるので 以下のようなかたちで運用できる。また音声入力は旧 KOMODOが3.5mmだったのに対し、KOMODO-Xではミニ5ピンを採用、リグなどに装着できるDSMC3 RED 5-Pin to Dual XLR Adapterを追加することで、48Vファンタム給電に対応したXLR端子2系統の音声入力が可能、より高音質なコンデンサーマイクなども使用できるようになった。

右後部にあるミニ5ピンのオーディオ入力。

KOMODO-X 本体上部端子に接続するDSMC3 RED Touch 7.0” LCD、ケーブルレスで給電や映像信号も伝送されタッチ操作も可能。

本体上部のモニターでモニタリングやメニュー操作ができるのはKOMODOと同じ。

各国言語表示に対応しており、日本語メニューも表示可能。来場したKOMODO所有ユーザーが皆、MENU操作の高速化に驚いていた。

4Kで120fpsまで選択できるようになっている。

実はここが大きなポイントなのだが、記録メディアがCFexpress Type Bになった。KOMODOはCFast 2.0だったので、より新しい規格のメディアを利用できるのがありがたい。

4K 800fpsに対応のハイスピードシネマカメラ FREEFLY Ember

もう1台のカメラは、小型のハイスピードシネマカメラ FREEFLY Ember。100mm立方体形状、800gのボディで、4K 800fps・5K 600fpsをApple ProRes コーデックで本体内部収録できる、記録メディアは4TB の内部 SSD。センサーは5:4でスーパー35のグローバルシャッター方式。レンズマウントはEマウントでポジティブロック式(電子接点のないパッシブタイプ)。

メーカーオプションで、専用ハンドル、モニターマウント、レンズマウントアダプターなどもラインナップされている。

価格は3,267,000円。業界でハイスピード撮影用にレンタルされているカメラを3回レンタルするくらいの価格で購入できてしまうというのが魅力。本体のみだとKOMODOの2/3程度、非常にコンパクトなサイズを活かしてドローンに載せての空撮や、ロボットアームに装着してのスタジオ撮影でも、組み合わせ機器が小型化でき注目を集めているという。