動画配信スタジオ 運営日誌 第21回 「ヒマスタ型スタジオ運営 サポートコミュニティ」の立上げ


第21回 「ヒマスタ型スタジオ運営 サポートコミュニティ」の立上げ

写真・文◉川井拓也(ヒマナイヌ)

 

 

テクニカルな個別サポートをどうしてくべきか?

これまで全国各地からの相談を受けてヒマスタ型スタジオを立ち上げてきました。相手の環境に合わせて機材をセレクトしセッティングに赴き、使い方を教える。最初の番組を一緒に作る。これまで出張配信の仕事で培ったノウハウをスタジオコンサルという名前で売ってきました。

しかし、この売り切り型ではその後のコンテンツ制作までサポートできません。これまでにスタジオを持ったユーザーから「ライティングを改良したい」「YouTube動画向けのメニューを拡大したい」などさまざまな相談を受けてきました。しかし、大きな会社でもないので人材的にたくさんのサポート人員がいるわけもなく、どういったスタイルが自分にとっても顧客にとってもいいのか? ずっと考えてきました。

 

オンラインサロン型の サポート体制を作ってみよう!

そこで考えたのがオンラインサロン型のサポート体制です。オンラインサロンというと、ちょっとした著名人や情報商材屋さんがやっているイメージがあります。また、オンラインサロンの存在自体を広報して会員を集めてくれるプラットフォームは多数あります。

そうしたプラットフォームを使うと広報はしてもらえますが、運営費から手数料が20%とか30%引かれます。「ヒマスタ型スタジオ」というニッチな業態は数百人も数千人も会員が増えるビジネスモデルではありません。数人から数十人に手厚くサポートしていきたい。すでにスタジオを作ったユーザーやこれからスタジオを作ろうとしているユーザーを対象としていきたい。そんな小規模なコミュニティのためのシステムはどうしたらいいか? を考えることにしました。

 

キングコング西野亮廣氏の ブログから学ぶ シンプルな運営方式!

キングコング西野亮廣氏は2万人以上の会員を持つオンラインサロンを運営しています。西野氏のブログによればオンラインサロンのプラットフォームを使うのではなく自社サイトだけで会員登録と集金を行い、主な活動はFacebookの非公開グループを活用しているとのこと。

これは目からウロコでした。いろいろ調べていくと、オンラインプラットフォームの機能にSNSなどがついていることは少なく、会員登録・課金代行が主な機能であることがわかります。それならということで「ヒマスタ型スタジオ運営サポートコミュニティ」も自社による会員登録と課金システムに非公開Facebookグループを組み合わせることにしました。

 

Googleフォームを使った シンプルな会員申し込み導線

自社による会員登録と課金システムと言っても高度なシステムを作るわけではありません。告知はFacebookとブログだけ。申し込みフォームはGoogleフォームです。

オンラインサロンでもっとも重要な作業が会員の登録と課金確認、継続確認、退会処理です。数百人や数千人を対象とする場合はシステムがないと破綻しますが、数十人なら手作業で対応できます。Googleフォームで申込みが届いたらメールアドレスにオンラインサロンの請求書をpdf添付して送り、銀行の入金確認がとれたら非公開のFacebookグループに登録します。コースは3カ月コースと6カ月コースを設定したので期限が来て、更新申し込みがない場合はグループからの登録を削除するのです。

 

月額会費を いくらに設定するか?

調べてみるとメルマガは500円、オンラインサロンは5000円前後が多いようです。スタジオ運営サポートコミュニティは専門的な質問に答えたり個別の相談にオンライン上で答えることを前提にしているので、月額9800円としました。10人集まれば98000円ですから運営のモチベーションにもなります。サポート内容は5つです。

(1)グループ内でスタジオ運営に関する自由な質問ができる!
(2)グループ内でスタジオ運営に関する限定動画を視聴できる!
(3)ヒマスタ大手町/六本木/高円寺の利用料金が10%OFFになる!
(4)月に1度オンラインビデオ(Skype/Zoom)で1:1の相談ができる!
(5)会員限定のオフラインセミナーに参加できる!

全国に散らばるスタジオユーザーのためオンラインでのコミュニケーションをサポートのメインにしました。Facebookグループも最近は改良され、投稿ごとにタグが設定できます。「カメラ」「スイッチャー」「ライティング」「配信」「運営」など投稿ごとに設定することで蓄積された記事も効率よく見返せます。さらに動画のアップロードはもちろん、非公開グループ会員だけに向けたライブ配信も可能です。

映像関係の高度なスキルを持つ人は受託制作だけではなく、こうしたテクニカルなコミュニティを立ち上げ、収益の柱にじっくり育てていくのもいいのではないでしょうか?

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次回はPayPayとFacebookライブを組み合わせた「オンラインスナック」ついてご紹介します。

 

 

コミュニティの告知・申し込み・運営のフロー

▲筆者のブログ「himag」にてスタジオ運営サポートのコミュニティを開始した旨、告知(http://himag.blog.jp/hst_community.html)。コミュニティ開設の目的や参加特典、料金などについて記載している。SNSでも告知する。

▲コミュニティへの参加はGoogleフォームで。応募者に請求書を送り、入金の確認がとれたら、Facebookの非公開グループ上のオンラインサロンに登録。


▲オンラインサロンはFacebookの非公開グループで運用。会員はスタジオ運営に関する自由な質問ができる他、会員限定動画の視聴、スタジオ利用料の割引、イベントへの参加特典などがある。質問内容はタグで分けられるため、過去の投稿も効率よく見られる。

 

 

VIDEOSALON 2020年4月号より転載