ウェアラブルや仕込みで便利に使えるラベリアマイク付きレコーダー


■インタビュー録音に使える注目製品レポート■

ウェアラブルや仕込みで便利に使える
ラベリアマイク付きのレコーダー

Report◉大須賀淳

 

 

 

 

 

 

タスカム DR-10L
オープン(税別2.5万円前後)
6月上旬発売予定

 

声の収録+αに活用できる小型軽量レコーダー

タスカムのDR-10Lは、衣服に装着して人の声を録音する用途に特化されたPCMレコーダー。先行して、ワイヤレストランスミッターのバックアップを主目的としたDR-10Cシリーズ(マイク別売り)が出ているが、DR-10Lはラベリアマイクが付属しており、単体での利用が基本となっている。筆者も小型レコーダーとラベリアマイクの組み合わせた音声収録をよく行うが、多くのレコーダーは衣服への装着を前提としていないため、衣装によっては装着に苦労することも多い。DR-10Lはベルトクリップを備えた上に大変小型軽量なので、よりスムーズな装着を実現可能だ。

小型レコーダーの運用時は多くの場合、装着前に録音を始め「回しっぱなし」で使うので、チェック不可能な状況下で安定して動作してくれるかが何より重要だ。

DR-10Lは単4電池1本で10時間以上動作するので電池切れの心配は少なく、スイッチ類もまず誤動作は考えにくい構造となっている。付属以外のエレクトレットコンデンサーマイクも使えるので、ウェアラブルな用途以外に、映画やドラマの収録で「仕込み」に使うのにも最適だ。

動作、音質ともに安定性バツグン

録音フォーマットは最大で48kHz、24bitのWAV(BWF)ファイルとなり、モノラルのほか、マイクを替えればステレオ(L、Rが個々のファイルに分かれたポリ録音)での収録も行える。モノラル収録の場合は、録音レベルを変えた2つのファイルを同時収録するデュアルレコーディングも可能で、想定外の音量でクリップしてしまうリスクを低減できる。

付属マイクを使ったテスト録音では、大変安定した音質が確認できた。安価なラベリアマイクは偏ったクセを持つものも多いが、DR-10Lの付属マイクは声に必要な帯域を程よくフラットに拾う印象で、老若男女様々な人の声を確実に収録できそうだ。

PCMレコーダーは今やビデオユーザーの定番アイテムとなり、すでに何らかの機種をお持ちの方も多いと思われるが、特にインタビュー収録の多い方にとってDR-10Lは「分野に特化した専用機」として大きな働きをしてくれそうだ。

▲本体は電池込みでも約63gと軽量で、サイズも52×55.6mmと大変コンパクト。付属マイク以外のエレクトレットコンデンサーマイクも使えるので、ベルトクリップを使って衣服にセットする(下の写真)以外にも様々な「仕込み」に対応できる。

▲ 左:ヘッドフォン出力は内容確認のほか、ワイヤレストランスミッターなどへの出力としても使用可能だ。右:単4アルカリ電池で10時間の駆動が可能。記録メディアはmicroSDカード。

▲ 左:ディスプレイはひじょうに鮮明で、野外などでも内容をしっかり視認できる。右:電源とRECはスライダーになっており、不可抗力で動いてしまう事はまず考えにくい適度な硬さで安心感のある構造になっている。

本レポートは、ビデオサロン2017年6月号「インタビュー音声収録術」の中から転載しています。