キヤノンはスポーツイベントにおいて、あたかもグラウンドにいるかのような臨場感が体験できる「自由視点映像生成システム」を開発し、デモ映像を見せていた。

まず複数の高解像度カメラでグラウンドの競技を同時撮影する。今回のデモ映像の場合は、片側30台、両側で60台のカメラをフィールドを取り囲むように設置したという。

撮影したマルチカメラ映像から3D空間を生成し、3D空間内で自由なカメラパスを生成する。

こうすることで、あたかもフィールドにいるかのような視点でプレイをみたり、ちょっと上からの目線で見ることができる。つまり望遠レンズで撮ったものとはまったく種類の違う映像であり、しかも至近距離から角度をかえてみられるので、プロのプレイの凄さを体感できるし、ファールなども一発で判別できそう。つまりリアルな実写をゲーム映像のようなかたちで再現できるというわけだ。

こういった映像は、キヤノンの自社センサーを用いたカメラと歪みのない映像を撮影できる高性能レンズ、画像処理技術、さらに多数台設置したカメラをネットワークでつなぎ、ソフトウェアでコントロールしながら撮影する技術といった、高度な技術を連携しなければならない。キヤノンではオリンピックに向けて、どういったアプリケーションが可能になるか、現在検討しているという。