10月19、20日の2日間、東京品川にあるパナソニック映像において、「パナ映展」が開催された。パナソニック映像とは、パナソニックグループに属する映像制作会社であり、1990年のエクセルAVソフト(松下電器宣伝事業部)とパックインビデオが統合し、1993年、MCA買収のタイミングで設立された。当初の目的としては、パナソニックグループの映像制作の一元化、そしてプロAV機器の情報をフィードバックするためだったという。現在でも、テレビ放送番組、CM企画制作、VP制作、BD/DVD制作、デジタル映像修復など映像制作の様々な分野を手がけており、展示会映像やそれを発展されたイベントにおける空間演出も得意としている。

初日には業界紙記者を集めた説明会が開催された。下は挨拶に立つ、宮城邦彦社長。宮城氏は前職は、パナソニックにおいて放送業務用AV機器を開発製造する部門のトップだった人物。映像制作機器を作る側から、それを使ってコンテンツを作る側に回ったというわけだ。

パナソニック映像は、番組やCM、VP、展示会映像といった映像制作だけでなく、空間演出においても手がけているイベントは多く、常に新しい表現にトライしてきた。宮城氏のパワーポイントにおいても、映像市場のトレンド予測という図が興味深い。現在が2017年なので、おそらくこの図は少し前に作られたものなのだろうが、2020年にむけて、空間演出、VRコンテンツの需要が大きくなっていくだろうと予測している。

実際にパナソニック映像では、今年、空間演出イベントとして、ガンバ大阪プロジェクションナイトにおいて、試合が終わった後のエンタテインメントとして、プロジェクションマッピングを利用した映像演出をしたり、天王洲活性化プロジェクトで、水面に映像が映る効果をうまく利用したプロジェクションマッピングを実施してきた。

映像に関わる最新技術はパナソニックグループでカバーしている。その技術とパナソニック映像のコンテンツ制作技術をコラボレーションすることで、新しい映像演出の世界を提案していきたいという。

展示会の模様は、パナソニック映像自身が作った速報映像がよくわかるので、こちらをご覧いただきたい。

 

パナソニック映像は、パナソニック関連会社ということもあり、初日にAU-EVA1がパナソニックから到着。制作においては、必ずしもパナソニック製品を使わなければならないということはなく、クライアント、仕事によってカメラは使い分けているという。ただ、GH5は画期的なカメラであり、パナソニック映像だけでも10台ほど導入して活用しているとのことだった。

収録スタジオに足を運ぶことなく、会社内でプロンプター付きの撮影ができるサービス提案の例。