ソニーの業務用XDCAMメモリーカムコーダーのラインナップとして、PXW-Z150を発表した。1.0型センサーを採用した4K/30pモデルで、価格は40万円。発売は3月下旬予定。
XDCAMメモリーカムコーダー
PXW-Z150
400,000円  2016年3月下旬発売予定

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昨年秋に登場したNX100は家庭用4KカメラのAX100、PXW-X70と同じ1.0型CMOSセンサーを搭載していたが、4K記録には対応していなかった。Z150は、NX100の筐体をほぼ踏襲しながら、4K記録に対応。フォーマットはXAVC Lになる。NX100がXAVC Sを採用したNXCAMシリーズなのに対し、Z150は、XAVC L採用のXDCAMという位置づけ。XDCAMシリーズとしては、PXW-X70(4Kオプションを含み34万円)とPXW-Z100(1/2.3型、光学20倍、4K/60p、64万円)の間にラインナップされる。小型軽量でありながら、3連リングを装備し、各種機能も充実したモデルとなる。残念ながら4K/60pは採用されなかったので、パナソニックDVX200対抗とは言えないが、その分、価格は抑えられている。
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 まずセンサーは4Kに対応した総画素2000万の1.0型Exmor RS CMOSセンサー。サイバーショットのRX10 IIに採用されたものと同じタイプで、センサー背面に積層型メモリーを配置することで、伝送回路を大型化し、高速読み出しが可能になっている。これにより4K/30p撮影のみならず、フルHDの120fpsハイフレームレート撮影(画角は変わらず)、ローリングシャッター歪みの少ない撮影を実現している。
 レンズは光学12倍で、超解像ズームにより、HDでは24倍、4Kでは18倍までの画質劣化を抑えた連続ズームが可能。それ以外にデジタルエクステンダー機能(48倍)もある。
 記録フォーマットは4K/30pと24pのXAVC Longで、ビットレートは100Mbpsと60Mbpsから選択。フルHDでは、XAVC Longの4:2:2 10bit。フレームレートは120fpsを秒数制限なしで撮影可能であり、24p時は5倍、30p時は4倍のスローモーション映像になる。
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 ボディは先行するNX100を流用したもので、本体質量は約1.9kgと、2kg以下に抑えた小型軽量タイプ。フォーカス、ズーム、アイリスの3連リングを装備。NX100に比べて、ズームレスポンスを向上させているという。消費電力は約6.6Wと低く抑えられており、HDで約6時間40分の連続動作が可能。
 ビューファーもNX100ではやや非力な液晶だったが、Z150では、0.39型約144万画素の有機ELビューファーに。倍率も高くなっている。NDフィルターは可変タイプではなく、光学で1/4、1/16、1/64の3ポジション切り替え式。
 記録メディアはAスロットがメモリースティックとSDの兼用タイプ、BスロットがSDで、デュアルスロットによる同時記録、バックアップ記録、リレー記録が可能。
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インターフェイスは、HDMIとSDI、コンポジット、マルチ・マイクロUSB、REMOTE端子。SDIはHD出力まで。HDMIは4K出力可能だが、記録時は本体のEVF、液晶パネルをOFFにすることで出力可能になる。これはFS5のVer.2.0と同じ仕様。出力はHDMI、SDI、コンポジットの切り替え式で、同時出力はできない。最近のソニー製品同様、マルチインターフェースシューも採用。αなどのアクセサリーやワイヤレスマイク、LEDライトなどをケーブルレスで使用できる。
ちなみにピクチャープロファイルはあるが、S-Logは採用していない。
PXW-Z150のメーカーサイトはこちら
http://www.sony.jp/xdcam/products/PXW-Z150/index.html