REPORT◎編集部 一柳
ビデオサロン読者にはおなじみだった中野のフジヤエービックのプロビデオ関連のショップが「フジヤカメラ動画館」として再スタートしたのは1年半前だった。その時の開店したばかりの店舗の様子はこちらでレポートしている。中野ブロードウェイからJR中野駅からすぐ近くのフジヤカメラのすぐ前のガラス張りの路面店に移動したことで、カメラ好きや写真好きの人でもふらっと気軽に入りやすい店になった。以前から愛用しているビデオユーザーも、駅近になって立ち寄りやすくなったのではないだろうか? またレンズ交換式のシネマカメラ、デジタル一眼が映像制作の主流になり、多種多様なスチル用のレンズを物色しやすくなったこともこの立地の利点だろう。
さて、その動画館の店頭にREDの中古品がかなり並んでいるという。「なぜフジヤカメラにあんなにREDの中古が揃っているのか」と疑問に思った人が代理店のRAIDにも問い合わせるほど。出勤で中央線を利用する私もコロナ禍以降、カメラやレンズを売り買いするときに本店に短時間だけ立ち寄るが、最近は動画館を冷やかしに立ち寄っていなくて(すみません)、そのことには気がつかなかった。その真相について、フジヤカメラとRAIDの担当者に店頭で直接お聞きした。
▲左からフジヤカメラ店動画館 店長 川﨑博薫さん、同じく動画館のRED担当 對馬佳代子さん、RAIDの鶴田大輔さん。(撮影のためにマスクを外していただきました)
安心してREDの売り買いができる場所ができた!
実はREDの中古品取り扱いはごく限られていた。というのもRED DSMCではトレードインという制度があり、最新機種がリリースされると、旧機種から優待価格で最新機種にアップデートできる制度があったからだ。ところが新製品のKOMODOやV-RAPTORでは、新設計となりDSMCからセンサーを載せ替えることができず、その制度がなくなり、RED公式の買い替えサービスも用意されていなかった。当然ユーザーからはトレードインの要望は多く、RAID側も何かしらサポートしたいという話は、KOMODO、V-RAPTORの登場段階からあった。
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そこで、フジヤカメラ店とRAIDが協力するかたちで、REDの中古買取り/販売において独自サービスを開始することになった。REDの場合、外観だけでは中身の状態を把握できず、かつ周辺パーツも複雑なため、正規代理店の全面的な協力は必須。中古買取り時に、RAIDでコンディション確認を実施。表面的にはわからない機器内部の状態も、専用機材で確認できるという。手放すユーザーにとっても、中古を入手するユーザーにも安心、納得できるかたちでの売り買いが可能になった。
メンテナンスを実施した中古REDは、販売時にディーラー保証を付
またREDの場合は、周辺機器が多く、細々としたモジュール機器の対応非対応も複雑。そのあたりもRAID側から情報を伝えて両者で連携することで、販売、査定が納得いく形で行われる。
▲アクセアリー類は膨大にあり、それを把握するのは専門知識が必要。中古販売される商品にはかなり細かく周辺機器も明記されていた。
モジュールタイプのREDの中古を買うのは不安だったり、かといって新品では手が届かないと諦めていた人にとっても、状態を確認した中古品を安心して手に入れられるルートができたと言えるだろう。
実は現在国内唯一のRED V-RAPTOR販売代理店でもある
中古だけではなく、新品の販売もスタートしている。V-RAPTORはフジヤカメラ動画館が国内初、現在唯一の販売代理店で、店頭に実機展示があり、在庫もあるという。
写真奥がV-RAPTOR、手前がKOMODO。
このようにV-RAPTORとKOMODOの実働状態で実機に触れられる店舗は国内でフジヤカメラ店 動画館のみ。なんだか気になるパーツも組み合わされていた。
レンズサポートは同じRAIDが代理店を務めるBRIGHT TANGERINEのMorrissey – 15mm LWS レンズサポート。
機器取扱方法や、細々としたモジュール機器についてもRAIDからできるかぎり情報を出すことで周辺機器についても充実した情報を受け取ることができる。
(普段はマスク付きで接客されていますが、撮影のために外していただきました)
東京・中野にRED製品や情報が集まり、日本のREDの聖地になるような予感が。いつかはREDと思っていた人、いきなりRAIDのショールームにひとりで行くのはハードルが高い(笑)と思うので、まずはこちらに気軽に立ち寄ってほしい。