NHKでは、東京国立博物館と共同で、最新テクノロジーを用いて貴重な文化財を3次元CGで表現する「8K文化財プロジェクト」を行なっている。超高精細な3次元CGをVRやARなどと組み合わせることで、実物の展示では見ることができない文化財の細部や裏側、内部などが視聴可能になる。

6月20日に放送されるシリーズ番組「見たことのない文化財」では、能の梅若家に伝わる謎多き能面の「伝山姥」を復元。作られた当初はまったく別の姿をしていたと言われているが、細部から元の姿の痕跡を探り出し、蘇らせた。それを見た人間国宝四世の梅若桜雪さんは、不自由な足をおして最後の舞に挑戦する。

▲復元された伝山姥を手にする梅若桜雪さん。

▲3DCGデータにしたものを拡大したり回転させながら自由に見る。

▲最後の舞のために復元された伝山姥の面をつける梅若桜雪さん。

試写会に登壇したメディア総局 クリエイターセンター 第1制作センター 新領域開発の加藤夕香子 チーフ・プロデューサー(中)と鈴木伸治ディレクター(右)。

このプロジェクトは単に番組を作ることが最終目的ではなく、文化財をデジタル技術で活用して分析、復元することによって研究が進むこと。また活用できるデータになることで、子供を含めて多くの人がそれに触れられるようになること。現段階では、まだ活用方法は決まっていないが、多くの人が興味を持てるような展開を考えたいという。

◎放送予定 

6月26日(日) BS8K  午後7時00分~7時29分

7月15日(金) BSP 午後4時00分~4時29分

7月29日(金) BS4K  午後4時00分~4時29分

◎番組HP

https://www4.nhk.or.jp/P6741/x/2022-06-26/48/33927/3151371/