Blackmagic Design は、フランス通信社(AFP 通信)が、Blackmagic Design ATEM 2M/E Production Switcher、Smart Videohub、UltraStudio 3D を使用して、第65 回カンヌ映画祭の授賞式の模様を生中継したことを発表した。
同映画祭において、AFP 通信のTV 報道チームは、受賞者の受賞直後のリアクションをキャプチャーし、今年度のコンペに参加した作品に関してディスカッションを行なった。ヨーロッパや中東に拠点を置くAFP 通信のスタッフは、AFP の中継車から送られたライブHD フィードを、衛星中継で受信。またAFP 通信のアジア地区に対しては、映像の送信にファイバーリンクが使用された。
フランスを拠点とするAtried 社の協力の下、AFP 通信は、Blackmagic Design のSmart Videohub を中心としたSNG (Satellite News Gathering)中継車を構築した。Smart Videohub はすべてのSD/HD 入力をルーティングする。中継車へと送信されたアップストリームのビデオ信号は、Blackmagic Mini Converters を使いHD-SDI から光ファイバーへと変換され、その後ATEM 2M/E Production Switcher へ送信される。
APF 通信のYves Tasslel 氏は
「多彩な機能を搭載した放送用スイッチャーがあれば、複雑なショーのライブ放送が可能になります。パワフルなDVE 機能やキーヤーを内蔵したBlackmagic ATEM 2M/E は、モーショングラフィックを使用したニュース、テレビ番組、そして企業プログラムのライブ放送に最適なスイッチャーです」
と語っている。
さらに
「カンヌ映画祭にちょうど間に合う頃に、ATEM 2M/E Production Switcher の新しいAudio Mixer 機能がリリースされました。Audio Mixer 機能が追加される前は、HD-SDI からオーディオを抽出してアナログミキサーでミックスし、その後オーディオミックスをアナログXLR 入力へルーティングしなければなりませんでした。しかし、新しいAudio Mixer のおかげで、再生ソースを設定し、リポーターのナレーションをマニュアルでミックスすることが可能になったのです」
という。
さらにAFP 通信は、Thunderbolt に対応したキャプチャー・再生デバイス、Blackmagic UltraStudio 3D をMacBook Pro に接続し、Final Cut Pro と使用した。これにより、SNG 中継車を介した映像を、ニュース担当チームが現場で編集し、一刻を争う状況の中でイベントと同時進行で放送することが可能となったのである。
「中継車内のスペースが常に貴重であることを考えれば、Audio Mixer 機能が追加されたことでATEM 2M/E Production Switcher はより一層パワフルな製品になったと言えるでしょう。直感的なデザインと放送局品質の機能を併せ持つ製品に、このようなファクターが新たに加わったことで、非常にパワフルかつ費用対効果の高いテクノロジーが実現したのです」
▲ATEM 2M/E Production Switcher
▲ UltraStudio 3D