(9月1日、ムービーキットについて内容変更)
大判センサーによる動画の世界を切り拓いたのが、2008年末に登場したEOS 5D Mark IIだったことは誰もが認めるところ。その5DシリーズがMark IVになって、ついに4Kムービーに対応した。このクラスのムービーの4K化は、すでにパナソニック、ソニーのみならず、ニコン、富士フイルムも続き、キヤノンは後発ぎみになっている。
キヤノン
EOS 5D Mark IV
9月8日発売
オープン価格(432,500円:キヤノンオンラインショップ価格/以下同)
EOS 5D Mark Ⅳ・EF24–105L IS II USM レンズキット
オープン価格(557,500円)
EOS 5D Mark Ⅳ・EF24–70 F4L IS USM レンズキット
オープン価格(547,500円)
フルサイズセンサーは高感度・高速性能を高めつつ、30.4M画素にアップ。デュアルピクセルCMOS AF(撮像面位相差AF)を5Dクラスとしては初めて採用。動画撮影時にAF性能を飛躍的に高めている。エンジンには1D X MK2にも採用されているDIGIC 6+(ただし1D X MK2は×2)を採用。4K/30pの高解像度動画撮影を実現した(1DX MK2は4K/60pに対応)。
デュアルピクセルCMOS AFにより、すべてのEFレンズで高速かつスムーズな像面位相差AFが可能。画面の縦横約80%の範囲でAFが可能というワイドAFエリアを実現。動画サーボAF時には、AF速度と被写体追従特性を任意に変更できる。このあたりは1DX MK2やEOS 80Dと同じ機能になる。
動画記録は4KはMotion JPEG(ファイル形式はMOV)で、DCI 4K規格である4096×2160(アスペクト比約17:9)となる。UHDは選択できないが、編集時に左右をトリミングすれば3840×2160が得られる。ドットバイドットの読み出しのため、画角はクロップされる。フルHDは従来どおり、MPEG4 AVC/H.264で、MOVとMP4を選択。フルHDは60p(59.94p)もカバーしている。MOV時にはALL-Iも選択可能。キヤノンログ(C-Log)には対応していない。
ハイフレームレートは120p(119.9p)を実現しているが、この場合は、解像度が1280×720になってしまう。
HDMIは情報表示のないフルHD信号をYCbCr4:2:2(8ビット)で出力可能。タイムコードも付加することができる。ただし残念ながら4K時はフルHDで出力することになる。
端子部のケーブルプロテクターを標準で同梱する。
特に動画向けのアクセサリーは用意されないが、専用のバッテリーグリップ、BG-E20(33,000円)を装着すると、底部はビデオボス対応になっており、ビデオ三脚にしっかり固定できるようになる。またマグネシウム外装の採用により放熱性がアップ。バッテリー2個による長時間連続撮影にも対応する(動画の連続記録は従来どおり、30分未満)。
製品情報
http://cweb.canon.jp/eos/lineup/5dmk4/index.html
スペシャルサイト
http://cweb.canon.jp/eos/special/5dmk4/
ムービーキットも発売
マイクや編集ソフトを組み合わせたムービーキットも発売する。
(9月1日、セット内容を変更)
■EOS 5D Mark Ⅳ
EOS 5Dシリーズとして初めて4K内部記録を実現。
映像制作に適したMOVや、汎用性の高いMP4形式も選択可能。
機動力のある4K内部記録が可能な一眼レフカメラ。
35mmフルサイズ約3040万画素CMOSセンサー搭載。
■マイクDM-E1(キヤノン製)(アツデンSMX-30より変更)
EOSシリーズのアクセサリーシューに装着して使える、外部マイク端子。動画撮影機能EOSムービーをより高音質で収録できる。電源はボタン型リチウム電池を使用するため、カメラのバッテリーを気にすることなく使用可能。撮影シーンに応じて録音する領域をショットガン、90度、120度の3種類から切り換えることができる。
■EDIUS Pro 8(ノンリニアビデオ編集ソフトウェア グラスバレー社製)
4K素材をネイティブデータのまま、リアルタイムで編集できるソフトウェア。
EOSムービーに最適化された独自の再生エンジンにより、高速かつ安定し
た映 像制作が 可能。カラーコレクションツールやレイアウターなどの機能も充実。
入力・編集・加工・出力/オーサリングを1つのソフトウェアで完結可能。
■キヤノンオンラインショップ販売価格
478,000円 (税別)
■製品URL
http://cweb.canon.jp/v-edition-eos/lineup/digitalcamera/5dmk4/index.html