中野市・山ノ内町・小布施町が共同制作したVRコンテンツ


▲今回制作されたVRムービー『360 A day in snow monkey town(スノーモンキータウンの一日)』※パソコンの場合はChrome。スマホの場合はYouTubeアプリで視聴すると360°で再生できますスマホ向けのリンクはこちら
 温泉につかる猿がナショナルジオグラフィックやBBCなどで「スノーモンキー」として取り上げられ、年間8万人の外国人観光客が訪れる人気スポットになっている山ノ内町の地獄谷野猿公苑。しかし、そこを訪れた観光客が周辺にまで足を運ぶことは少ないという。
 そこで、今回中野市や小布施町を含む周辺の3つの自治体が連携し、野猿公苑周辺への観光客誘致を目指して360度カメラを利用したVR(バーチャルリアリティ)コンテンツを制作した。今回制作したVR動画「360 A day in snow monkey town(スノーモンキータウンの一日)」 は実際にこの土地を訪れた場合に、どんな観光ルートがあり、どんな風に楽しめるのかということを観光客目線でまとめたPR動画。その他、スノーモンキーの成り立ちや御柱祭の模様を収めたドキュメンタリー動画も制作された。その他の動画はこちらで公開中。
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▲6月13日、長野県のアンテナショップ銀座NAGANOにて開催された制作発表会の模様。
 
 VR動画の視聴はVRヘッドマウントディスプレイがなくても、FacebookやYouTube経由でパソコン・スマホ等の端末から視聴できる。また、観光案内所やゲストハウスにヘッドマウントディスプレイを展示し、行き先を決めていない観光客に観てもらうという仕組みを作っていくという。
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▲今回のVRコンテンツの制作総指揮を務めたアドワールの岡本俊太郎さん。
 「今年はVR元年と言われていて、各社からVRヘッドマウントディスプレイが登場しています。10月にはソニーからプレイステーションVRの発売が予定されていたり、グーグルが今後AndroidをVR対応のものにしていくという発表もあり、視聴環境は拡大していくと考えています。実際に体感してみたVRの魅力は没入感とリアリティ。その場に足を運ばなくても、どんな場所なのかがわかり、旅行前に行き先を散策・発見するには持って来いだと思っています(岡本さん)」
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▲長野県山ノ内町・町長の竹節義孝さん。
 「わたし自身はあまりお酒を飲めないのですが、飲み会を開くことは好きで、お酒も交えた会議を開くこともありまして、2月に岡本さんも含めた会議でVR動画を観て、制作することになりました。今回の動画は春の風景だけになるので、今後は夏、秋、冬といった四季の風景やスローフードの要素を採り入れた動画コンテンツも作っていきたいと思います(竹節さん)」
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▲株式会社リクルートライフスタイルVR推進担当 宮内純枝さん
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▲株式会社枻出版社 雑誌「Discover Japan」編集長 杉村貴行さん
 会場では5月28日発売の「じゃらん家族旅行」で旅先を体験できる付録として同紙につけられたVRスコープ「にゃらんスコープ」の使い方や制作秘話などについての紹介も行われた他、日本各地の魅力を紹介する雑誌「Discover Japan」編集長の杉村さんも登壇。
 「私が雑誌を作る上で大切にしていることが“体験を伝えること”。我々は紙媒体で写真やテキストを使って表現していますが、VRでもそれは同じ。まだ出てき始めのものでVR初体験という人が多いなかで、思い切りカッコいいコンテンツを作ることが大切なんじゃないかと思います(杉村さん)」

VRヘッドマウントディスプレイの展示も

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会場ではサムスンのVRヘッドマウントディスプレイが展示されており、今回制作されたVRムービーを体験するコーナーも設けられていた。



●Snow Monkey Tripの公式サイト
http://snowmonkeytrip.com/
●Snow Monkey TripのYouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC1NAIIBrVkIPWtHkyfm0k4Q