ブラックマジックデザインは、ガーナ最大の民間テレビ放送局 GH One がスタジオ・野外設備をアップグレードし、Ultra HD 4Kの制作に対応したことを発表した。新設備の中心となったのは、ブラックマジックデザインの12G-SDI放送用製品だ。
複数のスタジオで構成されるビルと14mの中継トラックが、システムインテグレーターAxel Technologyにより設計され、制作基盤が全面的にアップグレードされた。「局のスタジオや野外ロケを含め、柔軟で将来が保証されたワークフローを考案する良い機会となった」と語るのは、Axel Technologyのビデオプロジェクトマネージャー、マルコ・ブランザンティ(Marco Branzanti)氏。
「今回のアップグレードには12G-SDIが不可欠だった。ケーブル基盤の能率化とともに、2160p60フォーマットを扱う放送局にとって効率的で信頼性の高い信号配信経路を構成できるからだ。12G-SDI導入後、スタジオの機器はブラックマジックデザインの放送品質ルーター、プロダクションスイッチャー、コンバーターで迷いはなかった」とブランザンティ氏は語る。ブラックマジックデザインの製品であれば、Axel Technologyは堅固なUltra HDワークフローをGH Oneの予算内で構築できるためだ。
「新スタジオのメインセットとバーチャルスタジオの両方にATEM 2 M/E Production Studio 4K と 2 M/E Broadcast Panelが設置されている。Axel Technologyが開発したCG / 再生アプリケーションには各スタジオからアクセスできるので、制作チームはプログラミング作業に必要なトランジション、エフェクト、グラフィックを使用できる。」(ブランザンティ氏)
GH One の2つのチャンネルの信号を切り替えるためSmart Videohub Clean Switch 12×12も導入。「故障や誤作動がなく、信号のゲンロックに対応しているミキサースイッチが必要だった。Smart Videohub Clean Switch 12×12はすべての入力系統に再同期機能が搭載されている。制作チームはシンプルで分かりやすいインターフェースを使用して、カメラフィードから事前収録されたソースへとスイッチングできる。切り替えの品質は非の打ち所がない。」(ブランザンティ氏)
中継トラックでは総勢20名のスタッフが作業可能。拡張可能なコントロールルームがあり、独立したテレビスタジオ・ワークフローが構築されている。「長時間使用する場合でも快適。複数の制作を同時に取り扱ってもスペースが窮屈にならない。短期のイベントだけでなく、本格的なテレビスタジオを構築して数日間にわたり稼働できる。」(ブランザンティ氏)
車内の信号ルーティングは、ブラックマジックデザインのSmart Videohub 40×40で管理。Smart Videohubはテクニカルコントロールルーム内に設置され、隣には収録・バックアップに使用するHyperDeck Studio Pro放送用デッキがラックに複数搭載されている。Teranex Expressスタンダードコンバーターも複数設置され、制作チームは外部から受信するあらゆるビデオソースを標準化できる。
「ブラックマジックデザイン製品の価格と機能は、GH Oneの鍵となってる」とブランザンティ氏。「12G-SDIを中心としたUltra HDワークフローが完成した。ガーナでは初めてのこと。GH One はスタジオ・野外の両方で最先端のソリューションを活用している。」
●ブラックマジックデザイン
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