ブラックマジックデザインは、新しい配信プロセッサー『Blackmagic Streaming Decoder』を発売した。価格は112,800円(税込)。
『Blackmagic Streaming Decoder』は、エンコーダーまたはカメラからのH.264およびH.265ライブストリームをデコードし、トークバック、カメラコントロール、タリーに対応したHDMIまたはSDIに変換を行う。また、Blackmagic Web Presenterの名前をBlackmagic Streaming Encoderに変更し、配信エンコーディングとデコーディングに対応した各製品が存在することを分かりやすくしたという。これら両製品により、放送局は世界をまたぐ高品質のビデオリンクを真の放送品質HDおよびUltra HDで構築できる。
Blackmagic Streaming Encoderと共に使用することで、インターネットベースの放送リンクを構築できる配信プロセッサー。Blackmagic Streaming Decoder 4Kは、Blackmagic Streaming EncoderからH.264またはH.265ストリームを受信し、それをSDIおよびHDMIビデオに変換する。また、Blackmagic Studio Camera Pro、PYXIS、URSA Cine、URSA Broadcast G2など、Blackmagic Designのほとんどのカメラは配信機能を内蔵しているため、これらのカメラからハードウェアを追加することなく直接配信できる。つまり、互いに離れた2地点間でビデオ送信が可能。
また、Blackmagic Streaming Decoderの12G-SDIリファレンス入力では、SDIでタリー、カメラコントロール、トークバックを受信し、エンコーダー側に送り返すことができる。離れていても共同作業が可能となる。

携帯電話のモバイルデータによるインターネット接続は、遠隔地から配信する際に最大限の柔軟性が得られる方法として、またはイーサネット接続の予備としても便利。携帯電話のテザリングに使用できるUSB-Cコネクターは、フロントパネルとリアパネルの両方に搭載されている。また、4G携帯電話に加えて、最新の高速5Gも使用可能。インターネットが途切れると、Blackmagic Streaming Decoderのインターネット設定が自動的に切り替わり、携帯電話を使用する。イーサネットまたは携帯電話による接続の優先順位も選択可能。
Blackmagic Designカメラの多くは、SDIコントロールプロトコルによるATEMスイッチャーからのカメラコントロール、トークバック、タリーをサポートしている。コントロールは全カメラに対し、ATEMのSDI出力にエンベッドされるので、特定のカメラ番号を選択して使用できる。Blackmagic Streaming Decoderのリファレンス入力とATEMスイッチャーのSDI出力を接続することで、この機能を実行できる。Blackmagic Streaming Encoderは配信機能のないカメラにも使用可能。コントロールはStreaming EncoderのSDIモニタリング出力にエンベッドされ、BlackmagicカメラのSDI入力に接続される。
Blackmagic Streaming EncoderおよびBlackmagic Streaming Decoderは、Teranex Miniと同じモジュラー式デザインなので、ラックへのマウントが可能。幅が5.5インチの極めてポータブルなデザインであるため、1Uラックに3台マウントでき、複数の個別のサービスに同時配信できる。

Blackmagic Streaming Decoderの機能
- H.264およびH.265ストリームをSDIとHDMIにデコード
- イーサネット経由の配信、またはUSBを介して携帯電話でテザリングして配信に対応
- リモートカメラコントロール、トークバック、タリーに対応
- 5Gまたは4G携帯電話をテザリングして、遠隔地からモバイル配信
- ウェブカメラとして認識されるUSBにより、あらゆるビデオソフトウェアを使用可能
- MacおよびWindows対応のBlackmagic Streaming Utilityソフトウェアを同梱
- 1/3ラック幅サイズであるため、1Uラックに3ストリームを設置可能
- ACおよびDC接続を使用でき、電源の冗長性を確保

◉製品情報
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/blackmagicstreamingprocessors
ブラックマジックデザイン
https://www.blackmagicdesign.com/jp