ブラックマジックデザインは、メディア&エンターテイメントの先駆的企業であるRooster Teethが、テキサス州オースティンおよびLAのスタジオで、放送用にURSA BroadcastカメラやATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kスイッチャーなど、多くの製品を使用していることを発表した。これらの放送コンテンツは、様々なプラットフォームから4500万人以上が視聴している。

メディア&エンターテイメントをリードするRooster Teethは世界中に熱心なエンターテイメントファンを持ち、メンバーシップや広告、ポッドキャスト、配給、イベント、eコマースなど、多岐にわたるビジネスモデルを展開している。

「弊社のExtra Lifeというチャリティー配信やE3などのライブイベントに加え、私たちの部署では週に最大10本のプロダクションを行なっています」

と、Rooster Teethの放送ディレクターであるパトリック・サラザール(Patrick Salazar)氏は語る。

「これらのプロダクションは、Blackmagic Designのカメラを配置したフロアと、Blackmagic Designスイッチャーおよびメディアレコーダーを備えたコントロールルームで行なっています。スタジオには台座のついた5台のカメラ、ジブ、完全な放送品質の照明システムおよびグリッドパイプ、ライブ配信に対応したコントロールルーム、ライブグラフィックおよびオーディオ用のブースなどが装備されています」

オースティンのスタジオでは、6台のURSA Broadcastが使用されている。これらの映像は、グラフィックやプロンプター、ゲーム機など他のソースと同様にSmart Videohub 40×40ルーターへと送信され、そこからATEM 4 M/E Broadcast Studio 4K、ATEM 1 M/E Advanced Panel、MultiView 16、SmartScope Duo 4Kモニターへとルーティングされる。4台のHyperDeck Studio Proおよび2台のHyperDeck Shuttle SSDレコーダーで各カメラのISO収録を行い、別のHyperDeck Studio ProでATEMからのラインカットを収録。この映像はライブ配信にも使用される。また、Rooster TeethのLAスタジオでも同様のワークフローが採用されている。

「URSA Broadcastは非常に洗練されており、幅広い用途に使用できます。そして何より、画質が向上しました」

と、サラザール氏は続ける。

「場合によってはハンドヘルドのカメラが必要なことがありますが、URSA Broadcastは簡単に台座から外して新しいジョブを開始できます。これはカメラマンにとっては非常に快適ですね。カメラに搭載された機能により、カメラマンやエンジニアたちは、プロダクションで必要とされる視覚的要素や動きを柔軟にコントロールできます」

Rooster Teethでは、2012年からATEMスイッチャーを採用している。「当時、ATEMを選択する決め手となったのは、価格と柔軟性です。ラップトップだけでなく、複数のデバイス上のソフトウェアでスイッチングできるオプションがあることが素晴らしいですね。非常に信頼性が高いです。現在使用しているATEMとコントロールパネルはさらに洗練されていますが、使いやすさも損なわれていません」

とサラザール氏。

また、ゲームのライブ配信やビジュアル・ポッドキャストでは、ATEMのDVEを使って、テクニカル・ディレクターがピクチャー・イン・ピクチャーで色々試したり、イメージやその他の入力をオンザフライでサイズ変更したりできるため、この機能も非常に重宝しているという。

「ATEMのSuperSource機能がなければ、Extra Lifeという24時間のチャリティーライブ番組の制作は不可能だったと思います。寄付の状況や追加カメラの映像、ゲームの映像など、複数のソースを24時間通して、画面に表示し続けていたんです。SuperSourceはまた、ゲームのライブ配信にも必須ですね」

とサラザール氏。

Rooster Teethは、過去7年間の間にExtra Lifeを通じて600万ドル以上の寄付を集めてきた。Extra Lifeは、ゲームプレーヤーたちによるチルドレン・ミラクル・ネットワーク(CMN)・ホスピタルズへの寄付金集めを支援するチャリティー番組である。CMNは、各家庭の支払能力に関わらず、年間何千人もの子供達の治療を行なっている。Rooster Teethが募った寄付金により、テキサス州オースティンにあるDell Childrenの精神保健ユニットは直接的な恩恵を受けてきた。Dell Childrenは、Rooster Teethの継続的な支援に敬意を表し、精神保健ユニットのガーデンを「The Rooster Teeth Healing Garden」と名付けた。Extra Lifeは、世界各国の何千人ものゲームプレーヤたちを結集し、24時間のゲームマラソンを通じてCMNを支援。2008年に開始されて以来、Extra Lifeは地元のCMNホスピタルズへ4000万ドル以上の寄付を集めた。

Extra Lifeは、オースティンのスタジオで、2台の追加のURSA Broadcast、2つ目のATEM、複数のコンバーターを使い、カメラのルーティングマップを完全に改変して作成されている。「Smart Videohub 40×40を採用したことで、コントロールルームへの入力や出力を柔軟にルーティングできるようになり、あらゆる規模のプロダクション・システムを構築できます」

2019年のExtra Lifeでは、機材マネージャーのヘクター・ゴンザレス(Hector Gonzales)氏と同氏のスタッフたちは、Pocket Cinema Camera 4Kを使って、舞台裏の撮影を行なったという。

「Pocket Cinema Camera 4Kは非常に小型ですが、非常にシネマライクなイメージを撮影できます。Extra Lifeの最中に走り回る私たちにとって、理想的なカメラでしたね。Blackmagic RAWとProResは、非常に融通の利くコーデックです。私たちのビデオの締め切りは、大きなばらつきがあるため、これは非常に重要です。コーデックのオプションがあることは必須ですね」

と、ゴンザレス氏は続ける。

「13ストップのダイナミックレンジに対応しているので、柔軟に野外を動き回ることができました。Pocket Cinema Camera 4Kを選んだ理由はまさにここにあります。Extra Lifeを外側から撮影することですね。照明のセットアップにいつでも十分な時間はかけられないので、デュアルネイティブISOは非常に便利な機能です。移動しながらの撮影でも、クリーンな画質でダイナミックなルックが得られます」

「この部署の技術的な面に関しては、高品質の映像を作成でき、どんな状況でもできるだけ効率的に動作し、毎週の制作というタイトなスケジュールに耐える機器をコントロールルームおよびスタジオフロアに導入するのが私の役目です」

と、サラザール氏は結んだ。

「私たちがはじめからBlackmagic Designを選択し、拡大し続けるワークフローに同社の製品を追加し続けている理由はそこにあります」

 

◉ブラックマジックデザイン
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