ブラックマジックデザイン、Dropkick Murphysによるセントパトリック デー・コンサートのライブ配信にBlackmagic Design製品を使用したことを発表


ブラックマジックデザインは、ニューハンプシャーを拠点に、ライブ配信やオーディオビジュアル・プロダクションのサービスを提供するEvents Unitedが、Dropkick Murphysのセントパトリックデー・コンサート、「Streaming Up From Boston」のライブ配信に、Blackmagic Designのライブプロダクションワークフローを使用したことを発表した。このコンサートは、一千万人以上が視聴した。

Dropkick Murphysは、ボストンを拠点に活躍するケルト風パンクバンド。セントパトリックデー・コンサートでは、24年に渡るバンドの歴史の中で初めて、無観客のパフォーマンスを行った。観客を呼ぶ代わりに、Dropkick Murphysはコンサートのすべてをインターネットで配信。バンドのFacebookやYouTube、Twitch、その他のソーシャルメディアチャンネルを通じて、世界中のファンたちにコンサートを届けた。

ライブ配信およびオーディオビジュアル・プロダクションのフルサービスを提供するEvents Unitedは、厳しいスケジュールの中、コンサートを高品質でライブ配信するという使命を請け負った。コンサートのライブ配信が確定したのは、ライブが始まるわずか48時間前であった。

Events Unitedでは、延期やキャンセルが決まった先数ヶ月の多くのライブイベントに対応するため、充実した配信スタジオの構築をすでに始めていた。Dropkick Murphysのライブ配信を成功させるには、バンド全体をステージに収めるため、スタジオのセットを拡張する必要があった。さらに、追加のオーディオビジュアル機器をワークフローに導入する必要があった。Events Unitedのプロデューサーであるティム・メッシーナ(Tim Messina)氏は、期間内で高品質のルックを実現するため、不休で作業を続けたという。

Blackmagic DesignのSmart Videohub 40×40 12ルーターが、ライブワークフローのハブとしての役割を果たした。7台のカメラからの映像、そして2台のコンピューターからのCGオーバーレイ、フルスクリーンのビデオ/グラフィック再生がルーターへと送信された。これらのフィードは、ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kライブプロダクションスイッチャーへとルーティングされた。スイッチャーには、ATEM 1 M/E Advanced Panelが接続されている。メッシーナ氏が、コンサート中にプログラムのカットについて助言し、ビデオディレクターのジョナサン・マーテル(Jonathan Martell)氏がカメラオペレーターと緊密に協力し合って、技術ディレクターのケント・リッチ(Kent Rich)氏に指示を出した。カメラを切り替えることで、リッチ氏はATEM 1 M/E Advanced Panelでメインプログラムのカットを行い、プログラム映像は再びルーターへと送信された。

さらにそこから、フィードはエンコーダーや、4台のHyperDeck Studio、3台のHyperDeck Studio Mini、HyperDeck Studio Pro、そしてHyperDeck Studio 12Gなど、複数のBlackmagic Design HyperDeckレコーダーへと送信された。各カメラの映像はISO収録され、さらにプログラムフィードも2つ別々に収録された。1つは主要な使用のため、もう1つはバックアップ用である。オーディオは、Teranex Mini Audio to SDIコンバーターを介して、ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kへと送信された。

 

「ライブ配信は、すべてが観客にとって素晴らしく見えるように設計されている一般的なコンサートとは、状況が全く異なります」

マーテル氏は語る。「このコンサートがスタジオでどのように見えるかは、重要ではありませんでした。重要なのは、どのようにカメラレンズに映るか、ということです。バンドのスタッフたちと緊密に協力することで、素晴らしいライブ配信のためにすべてが機能するように尽力しました」

マーテル氏によると、スタッフたちは、人間工学に基づくATEM 1 M/E Advanced Panelのデザインを評価していたという。また、HyperDeckレコーダーをリモートでコントロールできる機能により、すべての収録を簡単に同期させることができた。

「Blackmagic Design製品は、すばやく簡単にセットアップでき、適切な処理パワーに対応しています。また、撮影時の信頼性が高いですね」

マーテル氏は続ける。

「私たちは複数のスイッチャーを所有していますが、今回ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kを使用した理由は、その柔軟性と、入出力の総数にあります。また、信頼性が高く、低価格のBlackmagic Designルーターは、私たちのビデオシステムの要となっていますね。私たちは、プロダクションサービスを提供することに全力を尽くしています。Dropkick Murphysのようなクライアントと共に仕事をして、アイデアやイベントの可能性を彼らが実感できるよう手助けができることは、本当に光栄です」

マーテル氏は最後こう結んだ。

 

 

◉ブラックマジックデザイン
https://www.blackmagicdesign.com/jp

vsw