DaVinci Resolveでカラーグレーディングされたシンガポール映画「カトンプールでの最後の日」、アカデミー短編映画賞へのノミネーション資格を得る


Blackmagic Designは、映画「カトンプールでの最後の日」のカラーグレーディングにDaVinci Resolveが使用されたと発表した。

同作は、先日行われた短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2018」のジョージ・ ルーカスアワードを受賞。 130ヶ国から出品された1万件の作品の中なら選ばれた同作はアカデミー短編映画賞へのノミネーションの資格を得た。

「物語を伝えるのではなく、視覚的に訴える作品を目指しました。過去のショットは、ビンテージの年代物の雰囲気を醸し出しているため、デジタルが到来する前の時代に観客を導きます」と語るのはイーウェイ・チャイ監督。

 

「コーラルを強調した抑えめのパステルカラーは、1970年代のシンガポール映画のルックと同じ趣を放ち、ターコイズと綿アメの色を基調としたパレットが映画のムードを決定づけています。また、この配色が別の日やロケ地で撮影された様々なショットを美しくつなぎ合わせてくれました!」

そう語るのは、同作のカラリストであるジュンビン・チェン氏。

「デイヴィッド・ホックニーの絵画やスリム・アーロンズの写真など、50年代や60年代の美術や写真から多くのインスピレーションを受けました。これらは、撮影監督と監督が目指すルックにマッチすると思いました。グレーディングは面白かったですが、多くの挑戦も伴いました。曇りの日に撮影されたショットを、明るく幸せな子供時代の記憶を思い起こさせるようなルックにする必要がありました。これには、DaVinci Resolveのキーヤー、カーブ、プライマリーカラーコレクターを総動員し、晴れた日に見せるだけでなく、それぞれのショットをマッチさせました」(ジュンビン・チェン氏)

同氏は続ける。

「ResolveのOFXでグレインツールを使用して、記憶の時間差を表現しました。シーンによって、グレインの量を変えて、遠い過去と近い過去を表現しました。サウンドトラックのエコーにインスピレーションを受け、プールサイドでのシーンに懐かしさを感じさせるために、ショットのハイライト部分を特徴的な方法で光輝くように強調しました。これには、キーヤーとResolveのOFXのグローツールを使用しました」

「将来に備えて、本作は最高品質の8Kで撮影しました。そのフッテージをMac Proでカラーグレーディング しました。まず、デュアル1080 Tiで映画用にP3で行い、その後テレビ用に709 ProResバージョンを作成しました。それから、DaVinci ResolveプロジェクトファイルをiMac Proに移動し、HDR出力用に再度グレー ディングしました。これは弊社、Mocha Chai LaboratoriesがDolbyに認定され、スタッフがDolby Vision HDRの研修を受けたため可能となりました」と、Mocha Chai Laboratoriesの取締役でもあるイーウェイ・ チャイは語る。

「DaVinci Resolveのカラーマネジメントにより、これらのカラースペース間においてシームレスなワークフローが実現し、8KのRAWフッテージを処理する上でも全く問題が生じませんでした。弊社は、今後もDaVinci ResolveをDolby Vision HDRプロジェクトに引き続き使用して行く予定です。最先端のテクノロジーが使用できることで、作品の視覚面をさらに向上させ、クライアントにより優れた製品を提供できます」と同氏は締めくくった。