キヤノン、業務用ビデオカメラ「XA」シリーズ初の4K対応『XA55』『XA40』を発表。4K/30pモデルにして価格を抑えた。


キヤノンは、業務用 4K ビデオカメラの新製品として、1.0 型 CMOS センサー搭載で高画質な 4K/30P 映像を撮影可能な『XA55』(写真左)、および小型・軽量ながら 4K/30P 撮影にも対応した 『XA40』(写真右)を 発売すると発表した。発売日は『XA55』が6 月上旬、『XA40』が4月12日で、価格はオープン。キヤノンオンラインショップでXA55が25万円(税別)、XA40が15.4万円(税別)の予定。

業務用ビデオカメラ「XA」シリーズの新製品 2 機種は、同シリーズのビデオカメラで初めて、4K での撮影に対応。『XA55』は 1.0 型 CMOS センサーを搭載し、高画質と豊かな映像表現を求めるプロユーザーに、『XA40』は 1_2.3型4Kセンサーを搭載した小型・軽量モデルで、機動性と操作性を求めるプロユーザーやハイアマチュアユーザーに適している。キヤノンの業務用ビデオカメラとしては、4K/60p撮影対応の1型センサー搭載のXFシリーズ(XF705、XF405、XF400)があるが、XAシリーズの4Kモデル化によりボトムゾーン(4K/30P)までをカバーし、業務用ビデオカメララインナップがすべて4K化することになる。

 

1.0 型 CMOS センサーと 4K 対応レンズ搭載の高画質モデル“XA55”

機動力の高い「XA」シリーズで初めて1.0 型CMOS センサー、映像処理プラットフォーム「DIGIC DV 6」を搭載し、4K 対応の光学 15 倍ズームレンズを採用することで、広角約 25.5mm から 望遠約382.5mm相当の全ズーム域で高画質な4K/30P映像の撮影を実現。また、 動画撮影に適した滑らかな AF 動作と高い追従性を有する「デュアルピクセル CMOS AF」により、 厳しい合焦精度が求められる 4K 撮影時でも、タッチパネルを用いた直感的な操作で、素早く 高精度なピント合わせが可能。

<XA55 の主な特長>
1.1.0 型 CMOS センサーと 4K 対応レンズ搭載の高画質モデル

・機動力の高い「XA」シリーズで初めて 1.0 型 CMOS センサーを搭載し、大型センサーならではのボケ味を生かした映像表現が可能。また、映像処理プラットフォーム「DIGIC DV 6」との組み合わせにより、低照度環境でもノイズの少ない美しい映像の撮影を実現。

・4K 対応の光学 15 倍ズームレンズを採用し、広角約 25.5mm から望遠約 382.5mm 相当の全ズーム域で高画質な 4K/30P 映像の撮影を実現。非球面レンズやスーパーUD レンズを含む18 枚のレンズを搭載。

・5 軸(光軸回転・水平回転・縦回転・上下・左右)方向の手振れを補正する「ダイナミックモード」を
搭載することにより、歩きながらの撮影でも、映像の揺れを大幅に軽減し、安定した見やすい映像に補正。

・9 枚絞り羽根の採用により、開口形状が円形に近い状態を保てるため、柔らかく自然なボケ味を実現。また、奇数枚数の絞り羽根は光芒の数が 2 倍になる現象を利用し、光が柔らかく拡散した映像表現が可能。

・4K センサーから得られる情報を有効活用した「Over Sampling HD Processing」によって、より解像感の高いフル HD 記録が可能。

記録フォーマットはXF-AVC(MXF)とMP4。

2.「デュアルピクセル CMOS AF」の採用による高速 AF を実現

・厳しい合焦精度が求められる 4K 撮影時でも、動画撮影に適した滑らかな AF 動作と高い 追従が可能な「デュアルピクセル CMOS AF」により、タッチパネルを用いた直感的な操作 で、素早く高精度にピント合わせが可能。 ・動く被写体にピントを合わせ続ける「コンティ ニュアス AF」を、撮像画面の縦横それぞれ 約80%の広い測距エリア内で操作可能。さらに、 「コンティニュアス AF」を行いながら高精度 の「顔検出 AF」も可能になるなど、充実した AF 機能を搭載し、さまざまな撮影スタイルに 合わせた素早いフォーカス調整が可能。

・マニュアルフォーカス時に、高精度なピント 合わせをサポートする「デュアルピクセル フォーカスガイド」機能を搭載。合焦・非合焦 情報だけでなく、ピント位置が被写体に対し 手前にある(前ピン)か、奥にあるか(後ピン) も表示できるため、合焦までのフォーカスリング の回転方向を瞬時に判別可能。

その他の特徴的な機能として、4K記録時に3G-SDI、HDMI端子からフルHD 60i出力が可能。

ハンドルユニット(HDU-3)は別売。

液晶モニターは3.0型約46万ドットでこの部分もXFに対してコストダウンしている部分。

 

4K 映像を光学 20 倍ズームで撮影可能な小型・軽量モデル“XA40”

 

1/2.3 型 CMOS センサー、光学 20 倍ズームレンズ、映像処理プラットフォーム「DIGIC DV 6」を 採用し、ビデオカメラ本体の大きさは約 109mm(幅)×84mm(高さ)×182mm(奥行き)、 本体質量は約 730g と小型・軽量ながら、広角約 29.3mm から望遠約 601mm 相当の全ズーム域で 4K/30P の映像を撮影可能。また、4K センサーから得られる情報を有効活用したフル HD 記録「Over Sampling HD Processing」によって、フル HD 画質についても従来機種「XA30」から解像感の向上を実現している。

<XA40 の主な特長>
1.4K 映像を光学 20 倍ズームで撮影可能な小型・軽量モデル

・1/2.3 型 CMOS センサー、光学 20 倍ズームレンズ、映像処理プラットフォーム「DIGIC DV 6」 を採用することにより、広角約 29.3mm から望遠約 601mm 相当の全ズーム域で 4K/30P の映像を撮影可能。

・ビデオカメラ本体の大きさは約 109mm(幅)×84mm(高さ)×182mm(奥行き)、質量は 約 730g と小型・軽量を実現し、機動力と操作性を求めるプロユーザーやハイアマチュアに好適。

・5 軸(光軸回転・水平回転・縦回転・上下・左右)方向の手振れを補正する「ダイナミックモード」を 搭載することにより、歩きながらの撮影でも、映像の揺れを大幅に軽減し、安定した見やすい 映像に補正。

・4K センサーから得られる情報を有効活用した「Over Sampling HD Processing」によって、 より高精細なフル HD 記録が可能となり、フル HD 画質についても従来機種からの解像感の 向上を実現。

2.プロユーザーやハイアマチュアユーザーの高い要求に応えるさまざまな機能

・撮影スピードが 0.4 倍から最大 1,200 倍速まで選択できる「スロー&ファストモーション」を 搭載し、表現豊かな映像制作が可能。

・ビューファインダー(0.24 型、約 156 万ドット相当)は、上方約 45°に調節可能なチルト式 を採用し、ローアングルの撮影時に有効。液晶モニターは3.0型約46万ドット。

・ズームキーはシーソー式を採用し、業務用・ハイアマチュア向けに適したズームの操作感を 実現。

・高音質の記録が可能なリニア PCM 4ch 設定に対応し、別売のハンドルユニット HDU-1 を 装着することで、内蔵マイク(2ch)で周辺の音を録音しながら、ピンマイク(1ch)で レポーターの声、マイク(1ch)でインタビューを受ける人の声の最大 4 チャンネルを 使用するといった、多彩なオーディオ設定が可能。

ハンドルユニット(HDU-1)は別売。

記録モードはMP4のみ。

◉製品情報
『XA55』 https://cweb.canon.jp/prodv/lineup/xa55/index.html
『XA40』 https://cweb.canon.jp/prodv/lineup/xa40/index.html

キヤノン株式会社
https://canon.jp/

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