EIZO株式会社は、27型カラーマネージメント液晶モニター「ColorEdge(カラーエッジ) CG279X」を2018年11月2日に発売する。

ColorEdge CG279XはCG277の後継機種で、映像制作やプロフェッショナルフォト、プリプレスなど、ワークフローを通じて厳密な色管理が求められる法人のクリエイティブワークを対象とした27型プロフェッショナルモデル。

映像制作市場向けの新機能として、映像制作用のHDR表示に対応。映画や放送の国際規格に準じる専用カラーモードも標準搭載することで、幅広いコンテンツの編集・プレビュー確認が容易に行える。

その他の進化ポイントとして、測定精度を向上させた新型内蔵キャリブレーションセンサー※2を搭載し、経過時間による表示のずれを高い精度で補正します。さらに、AI(人工知能)を活用した表示安定化機能により、正確な表示を維持します。加えて、CG279XはColorEdgeシリーズとして初めてUSB Type-C端子を搭載。USB Type-C対応のPCと接続する場合、ケーブル1本で映像、USB信号を伝送できるようになった。

さらに、筐体デザインを刷新することで大幅なスリム化と軽量化を実現しました。具体的には、従来機種に比べて下部ベゼル幅は約46%スリム化し、重さは約19%軽量化。また、可動域の広い新スタンドを採用し、ユーザーの使いやすさを一層向上させた。

ソフトウェア面では、今回同時にリリースした専用カラーマネージメントソフトウェア「ColorNavigator 7」に対応し、用途に合わせて適切な目標値に手間なく正確にキャリブレーションできる。

 

CG279Xの主な特長

【従来機種CG277からの進化ポイント】

■映像制作をサポートするHDR表示に対応
配信・映画制作向けの「PQ方式」と放送向けの「Hybrid Log Gamma方式」、両方のHDR入出力特性(ガンマ)に対応しています。映画作品や放送番組など、HDRコンテンツの編集作業や簡易色確認に有効。
・「PQ方式」は、HDRの国際標準規格であるITU-R BT.2100及びSMPTE ST2084に、「Hybrid Log Gamma方式」はITU-R BT.2100に準拠している。

■DCI-P3、BT.2020を含む映像制作専用カラーモードを搭載
デジタルシネマ規格である「DCI」や、4K/8K放送の色基準となる「BT.2020」などの国際規格で定められた色域・ガンマを再現する表示モードを標準搭載。カラーモードはモニター本体の前面ボタンから簡単に切替えて使用でき、ユーザーはプロジェクトの色基準に合わせて手間なく色管理を行える。

CG279Xの標準搭載カラーモード

■1300:1の高コントラスト比で、深い黒色を再現
従来機種に比べ、コントラスト比は1000:1から1300:1に向上しています。バックライトを常に点灯させて画像を表示する特性を持つ液晶モニターでは難しかった、引き締まった黒色表現に優れている。
・標準値(DUE Priority:Brightness選択時)。保証値ではない。

■より測定精度の高いキャリブレーションセンサーを内蔵
CG279Xは、測定精度を向上させたキャリブレーションセンサーをモニター筐体に内蔵。経年変化による表示のずれを正しく再調整する。また、専用キャリブレーションソフトウェア ColorNavigator 7を使って用途に合わせた最適な表示に調整できる。
・日本特許第4588044号、第5202654号

■セルフキャリブレーション時も、事務作業が可能

モニターの正しい表示を保つために必要な再調整は、内蔵のキャリブレーションセンサーが自動で実施する(セルフキャリブレーション)。

従来はセルフキャリブレーション時に、モニター画面が暗転しPC作業ができませんでしたが、CG279Xは作業画面を表示させたまま、再調整できるようになった。これにより、再調整中であってもユーザーは作業を中断することなく、メールの確認など事務作業を行える。
・日本特許第4809453号
・セルフキャリブレーション時、画面上部のカラーパッチと右下の調整中ウィンドウは表示される。

高精度なキャリブレーションセンサーを内蔵

■カラーマネージメントソフトウェア「ColorNavigator 7」に対応
CG279Xは、専用のカラーマネージメントソフトウェア「ColorNavigator 7」に対応している。「ColorNavigator 7」は、従来の「ColorNavigator 6」と「ColorNavigator NX」の2つを統合し、すべての機能を集約してバージョンアップしたソフトウェアで、ColorEdgeのキャリブレーション、調整目標の作成・編集、資産管理を手間なく正確に実施する。「ColorNavigator 7」は、2018年11月2日から、当社Webサイトにて無償ダウンロードを開始。

■AIを活用することで常に安定した表示を実現
液晶モニターは、周囲の温度変化やモニター内部の温度変化の影響を受けて色や明るさが変動し、正しい表示を妨げることがある。ColorEdgeシリーズは、モニター内部に温度センサーを搭載し、内部の温度変化をセンシングするとともに周囲の温度変化を推定している。これにより、階調・色度・輝度などに対して適切な補正を行い、正確な表示品質を維持している。

CG279Xは、この温度推定にAI(人工知能)を活用したアルゴリズムを採用しており、より高い精度で周囲の温度を推定し、安定した表示環境を提供。※3

■電源を入れてからわずか3分※4で、すばやく表示を安定
モニターの電源を入れてからわずか3分(従来機種は7分)で輝度、色度、階調特性が安定するように設計されている。撮影など外出先で使う場合でも、短時間のうちに安定した表示を実現し、常に高いパフォーマンスを発揮できる。

■USB Type-C端子を搭載した豊富な入力端子
ColorEdgeシリーズとして初めて、USB Type-C端子を搭載。USB Type-C対応PCと接続する場合、ケーブル1本で映像信号とUSB信号を伝送できるため、接続性が大きく向上した。この他に、DVI端子、HDMI端子、DisplayPort端子を各1系統搭載している。

■使う人にやさしい軽量・スリム化したフラットなデザイン
従来機種よりも筐体を大幅にスリム化。モニター下部ベゼル幅は約46%スリム化し、視界を妨げないデザインを実現。約19%軽量化した筐体に持ち運びしやすい背面ハンドルを装備し、モニター前面には軽く触れるだけで自在に操作できるフラットな静電スイッチを採用。

スリム化した筐体デザイン

軽量化も実現

■ワンタッチで取付けできるマグネット式遮光フードを付属
組立不要、マグネット取付け方式で簡単に設置できる遮光フードを付属している。モニターの上部、左右の側面を囲い込み、蛍光灯の映り込みなどの外光反射を効果的に防ぐ。

 

【従来機種から踏襲する基本性能】

■3D-LUTを活用した正確な色表示

画像表示において特定の色をRGB立体上で個別に調整できる3D-LUTを搭載している。 ColorNavigator 7のエミュレーション機能を使い、映画フィルムの特性ファイルである3D-LUTファイルを適用した表示が可能。
・日本特許第4808588号

■個別調整で実現する、滑らかな階調表現

工場で1台ごとにRGB各色すべての階調を調整している。理想のガンマ値になるよう、最も適した値を16-bit LUTを使って選択し、表示階調に再割り当てしている。これにより、モニターごとにばらつきのない、極めて滑らかな階調を表現できる。
・日本特許第3976095号

■画面の隅々まで均一に表示
独自のデジタルユニフォミティ補正回路を搭載。輝度と色度が均一になるように画面全体をすべての階調で補正し、画面の隅々までムラの起こりにくい表示を保つ。
・日本特許第4490899号、第4542988号、第5618574号、第5651419号

■さらに豊かな色再現ができる10-bit入力に対応
CG279Xは、10-bit入力に対応している。従来の8-bit(約1677万色)入力に比べて、さらに豊かな10-bit(約10億色)の表示色の中から最適な色を選択して表示する。

■作業コンテンツの入力信号やカラー情報を自動で通知
ColorEdgeシリーズとしては初となる、Information Display機能を搭載している。入力信号やカラーモード確定時、画面上に入力信号とカラー情報を自動で表示する。

■ほぼ真横から見ても、色変化が少ないアンチグレアIPSパネル
表示のちらつきが気になりにくい調光方式を採用
■ズーム機能や色域外警告機能など映像制作専用機能を搭載
■安心の5年間保証に加えて、購入から6か月の無輝点保証を用意

購入から5年間(ただし、使用時間30000時間以内)、修理に関する費用は無償。日常使用への影響を極力少なくするために、保証期間の内外を問わず修理期間中は、貸出機を無償で※5お貸出しします。さらに輝度の保証も設けており、5年間かつ10000時間以内は、使用輝度に関わらず、輝度120cd/m2以上(色温度5000~6500K)を保証。

また、購入製品に輝点があった場合、ご購入から6か月以内であれば無償で液晶パネル交換を行う無輝点保証も対象。

◉製品情報 https://www.eizo.co.jp/products/ce/cg279x/index.html

EIZO株式会社
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