富士フイルム株式会社は、中判ミラーレスデジタルカメラ「GFXシリーズ」の最新モデルとして、ミラーレスデジタルカメラ『FUJIFILM GFX100S』を2月下旬〜3月中旬より発売する。価格はオープンで市場想定価格は699,000円(税別)。
『GFX100S』は、1億200万画素のラージフォーマットセンサーと新開発の強力な手ブレ補正機構を小型軽量ボディに搭載し、従来の中判カメラのイメージを覆す機動性が備わったラージフォーマットカメラ。フルサイズセンサー1.7倍の面積となるより大きなセンサーサイズで、手持ちでラージフォーマットの最高画質撮影ができる。
GFXシリーズ史上最高性能の裏面照射型1億200万画素のラージフォーマットセンサーと高速画像処理エンジン「X-Processor 4」を搭載し、細部まで緻密にとらえる解像力を実現。位相差方式の高速かつ高精度なAFと、最新の動体追従AFや顔・瞳検出AFにより、被写界深度の浅いラージフォーマットシステムでも、被写体に、正確で且つ瞬時にピントを合わせることができる。
動画機能は、4K/30P 4:2:2 10bitでのなめらかな動画撮影が可能。また、大型センサーを高度に制御するボディ内手ブレ防止機構を搭載。5軸最大6.0段の高い防振性能を発揮し、静止画、動画の両方で手持ち撮影時のブレを強力に抑え、アクティブな撮影スタイルを強力にサポートする。
質量はわずか約900g、幅約150×高さ104×奥行87mmの小型軽量ボディを実現。ボディに採用されたマグネシウム合金は軽量設計を実現しながらも応力のかかるポイントを見極め、部分的に厚く設計することで高い剛性を備えている。
主な特長
■4K30Pの滑らかな映像をラージフォーマットで実現
・4K/30Pでのなめらかな映像を撮影可能。ラージフォーマットならではの浅い被写界深度で10bit出力の広い調表現を持つ動画を撮影できる。HDMI経由では4K/30P 4:2:2 10bit、SDカードへの記録には最大400Mbpsで4K/30P 4:2:0 10bitの出力(H.265/HEVC選択時)が可能。
・デジタルシネマカメラで一般的なデジタルシネマアスペクト(17:9)やH.265/H.264の圧縮コーデックにも対応。最大ビットレートは400Mbpsまで選択可能。また、高い圧縮効率の「H.265/HEVC」規格、階調豊かな映像表現が可能な「F-Log」モード、ハイダイナミックレンジ(HDR)映像を簡単に撮影できる「ハイブリッド・ログ・ガンマ(HLG)」規格に対応。明暗差の大きいシーンや彩度が高い被写体においてリアリティのある高品位な映像を記録できる。
・ATOMOS社製HDMIフィールドモニター/レコーダー「NINJA V」でApple ProRes RAWとして記録できる。カメラ内で現像処理されていない豊富な情報を用いた本格的な映像制作が可能となる。
■世界最高の1億2百万画素により生み出される最高画質
・1億200万画素を高密度に配置したラージフォーマットセンサーを搭載。高速画像処理エンジン「X-Processor 4」、1億画素の性能を最大限引き出す「GFレンズ」との組み合わせにより、圧倒的な解像度を実現。切り取られた画像の細部までつぶれる事なく、極めて正確に描写する。
・ラージフォーマットセンサーはフルサイズセンサーの約1.7倍の面積を持ち、一画素あたりの受光能力に優れるため、高感度性能、ダイナミックレンジ、階調再現性で優位性を発揮。それにより、白とび・黒つぶれを抑え立体的に描ききることができる。さらに、フルサイズシステムよりも浅い被写界深度により生み出される豊かなボケが超高解像の合焦部を切り立たせ、ラージフォーマットセンサーならではの超高画質を実現。
・イメージセンサーには、受光性能に優れる「裏面照射型構造」を採用。超高画素でありながら、広いダイナミックレンジを活かした豊かな階調再現と低ノイズを実現。
・フィルムメーカーとして培った写真画質をデジタルで再現した全19種類ものフィルムシミュレーションが使用可能。今回新たに、従来のフィルムシミュレーションにはなかった“柔らかい階調表現”と“高い彩度表現”を実現した「ノスタルジックネガ」が加わった。同モードは、1970年代、カラー表現の可能性を世界に提起し、芸術として定着させた「アメリカンニューカラー」の代表作を想起させる色再現を特徴とする。独特の諧調表現がハイライト部を柔らかくアンバーに描写する一方で、シャドウ部はディテールを残したままノリの良い色味を実現し、叙情的に切り取ることができる。
▲新フィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」で撮影
■大型センサーの常識を覆す高速AF性能
・イメージセンサーには像面位相差画素を全面に配置(カバー率約100%)することで、高速なAFが可能。センサーと「X-Processor 4」により、優れた動体追従AFや高精度な顔・瞳検出AFを実現。被写体の動きを予測するアルゴリズムを一新したことで、動体追従性能が飛躍的に向上し、動く被写体も高精度にとらえ続けることができる。
・暗い-5.5EVの環境下でもスムーズなAF駆動が可能。照度の低い室内や、星明りしかないような暗闇に近い環境でも位相差AFを使用できる。
■ 5軸・最大6.0段を実現する手ブレ補正機構搭載
・内蔵された手ブレ補正機構が35mm判の1.7倍大きなラージフォーマットセンサーを高精度に制御することで、5軸最大6.0段の強力な手ブレ補正効果を発揮。フィールドを選ばずに1億画素の実力を発揮する事ができる。また「GFX100」に搭載された手ブレ補正機構から体積約20%・質量約10%を削減し小型化を達成。一方でアルゴリズムの改良による振動検出精度向上に加え、高性能ジャイロセンサー・加速度センサーの採用およびシャッター時の微振動を抑制する内部構造上の工夫により、「GFX100」よりも手ブレ補正効果を0.5段向上させることに成功。
■革新の小型軽量ボディによる高い機動性
・強力な手ブレ補正機構をと搭載しつつ、ラージフォーマットセンサーカメラの常識を覆す質量約900gの軽量ボディを実現。手ブレ補正機構・シャッターユニットの小型化、バッテリー「NP-W235」の採用に加え、ボディ内のデバイスを最適に配置する事で「GFX100」から高さ約6cm、奥行約1㎝、質量500gの大幅な小型軽量化を達成。
・小型化を実現するために「GFX100」で採用したインナーフレーム構造は見送りながらも、マウント周辺部のマグネシウム合金を「GFX100」よりも最大約1mm厚く設計する事で、高い剛性を確保。さらに、防塵・防滴・耐低温(-10℃)構造を実現。
■軽快かつ直感的な操作性
・多くのデジタルカメラで使用されているモードダイヤルを採用。天面のダイヤルには6つのカスタムポジションを配置し、各ポジションに登録した好みの設定を素早く呼び出して、スムーズに撮影を行える。また、モードダイヤルの隣には静止画/動画切替スイッチを配置。瞬時に静止画モードと動画モードを切り替えられ、軽快な操作性を実現。さらに、新設計のフォーカスレバーを採用。フラットな形状により、長時間使用しても痛みを感じにくく、意図した場所へ直感的にフォーカス位置を持ってくることができる。
・3.2型・3方向チルト対応の背面液晶モニターに加え、視認性に優れる1.80型の天面サブ液晶モニターを搭載。シャッタースピード、絞り、感度、露出補正など主要な撮影情報や機能アイコン、静止画撮影時には残撮影枚数、動画撮影時には時間を確認でき、 表示のカスタマイズも可能。背面液晶モニターは3.2インチ、約236万ドット、視野率100%、 上90°、下45°、右60°に可動する3方向チルト式で、静電式タッチパネル併用により、ハイアングル/ローアングルなどEVFを使いづらいフレーミング・撮影も容易におこなえる。
◉製品情報
https://fujifilm-x.com/ja-jp/products/cameras/gfx100s/
富士フイルム会社
https://fujifilm.jp/index.html