2018年9月のフォトキナでの開発発表、そして2019年1月に海外先行発表されていた、パナソニックのフルサイズミラーレス、LUMIX S1R/S1が2019年2月14日、ついに国内発表された。

まずパナソニック執行役員でありアプライアンス社副社長の渕上英巳氏より、「より豊かな暮らし」を目指し「これからの100年に向けたビジョン」としてその先導役となるLUMIX Sシリーズの新しい挑戦、「ミラーレスのフロンティア」として8K時代に向けての矜持が語られた。

2008年の世界初ミラーレス誕生から10年、機能や画質を追求しながら歩んできたLUMIXの歴史。GH5でこれもミラーレス世界初となる4K60pを実現したのも記憶に新しい。

◎フルサイズLUMIX 誕生

パナソニック イメージングネットワーク事業部 山根洋介事業部長による「S1R/S1」の具体的な仕様発表。S1Rは「究極の表現力を求めるプロ」に、またS1は「ハイブリッドクリエイター」に向け、「フルサイズによる表現力の更なる革新」を、と謳う。

 

先行情報の通り、S1Rはプロフェショナルフォト用途を想定した高解像度モデルでカメラ有効画素は4730万画素、S1のほうは動画も重視するモデルで2420万画素。両モデルともフルサイズミラーレスとしてはじめて4K/60p内部記録に対応する。S1Rは4K60p、4K30pともにクロップとなるが、S1では4K30p(24pも)ではクロップなし、4K60pではSuper35㎜(APC-S)画角での記録となる。

またS1はHLG方式の4K HDR動画記録(HEVCコーデックで 10bit 72Mbps)にも対応。同じくS1の動画機能として4:2:2 10bit記録やV-Log記録も期待されるが、これは今後の有償アップグレードでの対応となる(時期未定。おそらく今年の秋頃と予想する)。

GHシリーズとの違いとして少し気になるのが液晶モニターの構造。GH系ではバリアングルだったが、S系では3軸チルト構造となった。レンズ-液晶のインラインスタイルで目線軸はブレなくなったが(縦位置にも対応)、自撮り時等の液晶モニター確認ができなくなっている。

◎Lマウントレンズも展開

LEICA社との17年の協業をへて今回採用することになったLマウントは口径51.6㎜、フランジバックは20㎜。パナソニックはLマウントのLUMIX交換レンズに「LUMIX S PRO」として2本、50㎜ F1.4と70-200㎜ F4 O.I.Sをリリース。「S PRO」はLEICA社の高い品質基準クリアを示す「Certified by LEICA」の認証付きとなる。「S」レンズにはキットレンズでもある、24-105㎜ F4 MACRO O.I.S を用意。

動画用途のパフォーマンスも約束するLマウントレンズ群。S PROレンズはMF/AF・MFで切り替えられるフォーカスクラッチ機構も持つ。

パナソニックLUMIX、LEICA、そしてSIGMAにより、今後より豊富なLマウントレンズ群が構築されていく。パナソニックは2019年中に24-70㎜ F2.8、70-200 F2.8、16-35㎜ F4の3本に加え、1.4倍テレコン、2倍テレコンも出していくロードマップも。

 

DC-S1R(ボディのみ)
オープン価格(市場推定価格 46万4千円前後)

DC-S1RM(標準ズームレンズ付属)
オープン価格(市場推定価格 57万6千円前後)

DC-S1(ボディのみ)
オープン価格(市場推定価格 31万4千円前後)

DC-S1M(標準ズームレンズ付属)
オープン価格(市場推定価格 42万6千円前後)

S-X50:LUMIX S PRO 50mm F1.4
希望小売価格 28万5千円

S-R70200:LUMIX S PRO 70-200mm F4 O.I.S
希望小売価格 21万円

S-R24105:LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S (キットズームレンズ)
希望小売価格 16万円

 

Panasonic LUMIX Sシリーズのサイト