レポート●ノダタケオ
Northホール、Centralホール、Westホールひとつひとつの展示会場がとても広い NAB SHOW 2023 の会場のなかでも、やはり、ひときわ存在感を放っていたブースのひとつは、やはり日本でもユーザーが多いブラックマジックデザインが挙がるのではないでしょうか。
会期が始まる直前のプレスルームにおいても、新しく発表されたブラックマジックデザインの製品やサービスたちについて話をする取材陣も多かったような印象ですし、初日は会場のドアがオープンして一目散にブラックマジックデザインのブースへ向かったユーザーも。
新たに発表された製品たちの外観や仕様などはブラックマジックからの公式発表やVideo Salonにおいても別の記事でお知らせの通りですので、ここでは NAB SHOW 2023 のブラックマジックデザインのブースの雰囲気を中心に、数多く並んだ製品やサービスのなかから、私個人的に気になったものを紹介をします。
Blackmagic Videohub 12G
ブラックマジックデザイン、ゼロレイテンシーの12G-SDIルーター新シリーズ「Blackmagic Videohub 12G」を発売 https://videosalon.jp/news/blackmagic-videohub12g/
直近で発表された製品たちで外観的に大きな変更となったと感じる Blackmagic Videohub 12G 。「フロントパネルにショートカットボタン、ラベルまたはライブビデオを表示できるLCD、ビデオソースを確認できる機械加工のスピンノブが搭載」されました。
実際に触れてみると、Smart Videohub に比べてより直感的で、操作感が向上したことを改めて実感します。
Blackmagic 2110 IP Converter 3x3G
ブラックマジックデザイン、 10Gイーサネットを搭載したラックマウント式コンバーター「Blackmagic 2110 IP Converter 3x3G」を発表 https://videosalon.jp/news/blackmagic_2110ipconverter3x3g/
3G-SDIからST 2110ベースのIP放送システムへの変換に対応したBlackmagic 2110 IP Converter 3x3G。ブラックマジックから発売されるST 2110関連の製品は初めてで「まずはコンバーターから」ということなのでしょう。
今年のNAB SHOW でも会場内のあちらこちらでST 2110に関連した製品を目にしましたが、価格はまだまだ高い印象があります。買い求めやすい値段づけをすることで、こうしたST 2110製品のジャンルへ入っていく戦略の第一歩となる製品といえそうです。
DaVinci Resolve 18.5
ブラックマジックデザイン、DaVinci Resolve 18.5を発表〜150種類以上の機能がアップグレード https://videosalon.jp/news/blacmagic_davinciresolve18-5/
発表されたばかりのDaVinci Resolve 18.5への注目は特に「カットページとエディットページの自動字幕機能は、音声をテキスト化し、タイムラインの字幕トラックに自動的に配置する機能」へユーザーたち集まっていたように感じます。
残念ながら(現時点では)対応は英語のみとのことですが、日本語でも自動字幕機能が早い段階で対応されることに期待をしたいところです。
ATEM Television Studio 4K8
ブラックマジックデザイン、「ATEM Television Studio 4K8」を発表〜放送パネルを内蔵したUltra HDライブプロダクションスイッチャー https://videosalon.jp/news/blackmagic_atemtelevisionstudio4k8/
かなり最近(2月)にATEM Television Studio HD8/HD8 ISOが発表されて ATEM Television Studio Pro HDからの待望のアップデートに喜んだのもつかの間、NAB SHOW 2023開催直前に ATEM Television Studio 4K8 も発表されたかたちとなりました。
ちなみに、ATEM Television Studio HD8/HD8 ISO と ATEM Television Studio 4K8 で大きな仕様の違いとして、ひとつは「本体右上にDVEコントロール用のジョイスティックがついている」こと。
そして、ふたつめはATEM Television Studio 4K8では「SDI Aux Outputsが10つ」であることです(ちなみに HD8/HD8 では 2つ)。
これは、HD8にはISO版(HD8 ISO)がある一方で、4K8はISO版がないため、パラRecをしたい場合はSDI AUX OutputからHyperDeckなどのレコーダーでやってね!という(従来の)スタンスのため、このような仕様の違いとなっているようです。
日本の国際放送機器展Inter BEEでもブラックマジックデザインは大きなブースを展開していますが、ここ NAB SHOW 2023 でもそれ以上のとても広いブース展開となっていました。
そんな広いブースであっても、特に初日はブースへ立ち寄った人も多く、実際に機器やデモの目の前に立つのも一苦労だった時間帯も。改めてブラックマジックの存在感と人気さを改めて感じたのでした。
●NAB Show2023公式サイト