ゼンハイザー グループは、米国ラスベガスにて4月13日~17日(米国時間)に開催する「2024 NAB Show」に出展する(展示ブース:Central Hall ブース4732/デモルーム:N204LMR)。

展示ブースでは、展示する全てのマイクとヘッドセットを手に取って実際に体験できる、ブランドの全てを集約したスペースを用意。

​NeumannのスタジオマイクロホンクラシックやゼンハイザーのMKH 8000 RFコンデンサーマイクロホンシリーズから、Merging TechnologiesのAnubisやHapi、さらにゼンハイザーグループのすべてのプロ用ヘッドホンシリーズにいたるまでを展示。

 

主な展示内容

ゼンハイザー MKH 8030 RFコンデンサーマイクロホンとMKH 8000シリーズ用アクセサリー

待望のMKH 8030フィギュアオブエイトRFコンデンサーマイクロホンは、録音のプロフェッショナルのためのMS、ダブルMS、ブルームライン(Blumlein)といったステレオ録音方式の可能性を広げる。

MKH 8030のサウンド特性は、他のMKH 8000シリーズマイクロホンのサウンドと違和感なく調和するよう、入念に開発を行ったという。

MKH 8030は、サウンドを除去する必要のあるPAシステム、または拾ってほしくない隣の楽器の音など、付近の音源を最大限に低減することが必要な場合の優れた選択肢にもなる。

MKH 8000シリーズマイクロホンでは、特殊なRFコンデンサー原理と左右対称のカプセル設計により、このシリーズでしか得られない、以下のような優位性の組み合わせを実現。劣悪な気象条件下における耐久性やワイドな周波数応答、低セルフノイズ、そしてオフアクシスによる色づけのない、自然で明瞭な音像と組み合わされた驚異的な感度を実現する。

(写真左側)ゼンハイザー MKH 8000シリーズは、オーケストラピットから極めて厳しい気象環境におけるフィールド録音にいたるまで、きわめて多岐に渡る録音状況で使用できる(フィヨルドの写真、提供:Thomas Rex Beverly)

MKHのフルラインアップに加え、新しいアクセサリーも展示。MKH 8030の左右の向きを確保するため、本シリーズのMZE延長チューブには回転式ヘッドが取り付けられている。MZGE 8000チューブアダプターが改良され、さらに堅牢な設計となった。

アクセサリーの新ラインアップとして登場するMZH 8042グースネックは、MKH 8040などのMKHマイクロホンを演台に接続する際に卓越した音声品質を実現。

MKH 8030および新しいアクセサリーは、2024年5月に発売予定(日本での発売は未定)。MKH 8030の詳細はこちら

 

グレードアップした、最新の配信用ヘッドセットラインアップ

最新の配信用ヘッドセットラインアップを展示。発売は2024年7月1日(日本での発売は未定)。適切なヘッドセットを簡単かつ明快に選択できるよう、改良されたヘッドセットモデルに個別に用意される5種類のケーブルを選び、組み合わせることができるようになった。

​軽量の、「オープン型HMD 46」(ダイナミックマイク)と「HME 46」(エレクトレットマイク)ヘッドセットはインカム用途に最適で、会話の明瞭度が向上。

​「密閉型・スープラオーラル型HMD 26」(ダイナミックマイク)と「HME 26」(エレクトレットマイク)ヘッドセットは、屋外での放送用途に最適で、新たにオン/オフ式のActiveGard(オフ/95dB/110dB)が搭載。

ゼンハイザーのActiveGardは、従来方式の衝撃音クリッピング回路とは異なる追加安全機能で、音声信号を遮断することなく突然の大音響から装着するユーザーの聴覚を保護する。いずれのモデルも、片耳タイプのHMD ​ 26 SとHME 26 Sが用意されている。

密閉型・サーカムオーラル型の最高峰シリーズ、「HMD 27」と「HME 27」は、大騒音環境におけるトップレベルのモニター精度と装着するユーザーの圧倒的な快適性を実現。これらのモデルにも、新たにオン/オフ式のActiveGard(オフ/95dB/110dB)が搭載される。「HMDC 27」には、NoiseGard(アクティブノイズリダクション)が追加搭載されている。

バックステージ通信用の密閉型・サーカムオーラル型HMD 300 ActiveGardヘッドセットは、新しいダイナミックブームマイクとアームが装備されており、性能が向上。片耳モデル(HMD 300 S)とコストパフォーマンスに優れたHMD 300 X3K1(XLR-3/1/4”ジャックのプラグケーブル同梱)も用意されている。

​HMD 300 X3K1を除き、すべてのヘッドセットは、XLR-3 / 1/4”ジャック、XLR-4FおよびXLR-5 Mケーブル、または終端処理なしのケーブル(シングルおよびツイン)と組み合わせることが必要。HMEヘッドセットは、ファンタム電源専用で動作するように設計されている。

▲グレードアップした最新のゼンハイザー放送用ヘッドセットラインアップ。写真左から、オープン型HME 46、密閉型・スープラオーラル型HMD 26、密閉型・サーカムオーラル型HMDC 27(NoiseGardアクティブノイズリダクション装備)、密閉型・サーカムオーラル型HMD 300 X3K1(XLR-3/1/4”ジャックプラグケーブル同梱)

 

Neumann MT 48、イマーシブ対応オーディオインターフェースに

コンテンツ制作用Music Missionと最新機能のMonitor Missionを搭載した、Neumannのリファレンスクラス、オーディオインターフェースMT 48を展示。Monitor Mission機能により、MT 48を、自由に設定可能なモニターコントローラーやステレオ、サラウンド、イマーシブ方式用オーディオインターフェースとして使用できる。

MT 48は、NeumannのKHシリーズスタジオモニターやNDH 20クローズドバックおよびNDH30 オープンバックヘッドホンのデモに使用もできる。

また、Neumannは、ラジオ、ポッドキャスト、ライブストリーミングのニーズに応えるべく専用設計された、定評ある放送用マイクロホンのBCM 104とBCM 705も展示する。また、U 87 AiおよびTLM 103などのNeumannのスタジオクラシックからの製品や、KMR 81およびKMR 82ショットガンマイクロホンも展示。

 

ゼンハイザーグループブースのMerging Technologies


展示ブースにはMerging Technologiesの製品も展示する。ゼンハイザーグループと完全に経営統合した、スイスのトップレベルのデジタルオーディオ録音システムメーカーであるMerging Technologiesの販売部門は、オーディオテクノロジーとAoIPソリューションの革新的なラインアップを展示。

AnubisとHapiのハードウェアのフルラインアップ、そしてOvationメディアサーバーやPyramixソフトウェアも展示する。また、Merging Technologiesでは、最も長くMergingの代表取締役を務めている中のひとりであるDennis Gainesが担当するデモをいくつか予定しているという。

 

Dear Realityによる最新の空間オーディオソフトウェアソリューション


空間オーディオテクノロジーのパイオニア、Dear Realityは、業界最高水準のdearVR PRO空間オーディオプラグインの後継となるdearVR PRO 2を展示。dearVR PRO 2により、オーディオエンジニアとミュージシャンがイマーシブオーディオを簡単に制作できる。

dearVR PRO 2は、ステレオ入力コントロール、OSCヘッドトラッカーサポート、拡張されたPro Tools互換性などの革新的な機能により、空間的にリッチで感性に訴えかけるような3Dオーディオによる音の広がりを創り出すための新たなベンチマークとなる。展示ブース来場者は、リアルなアーリーリフレクション、46のバーチャルアコースティックプリセット、そしてマルチチャンネルスピーカーフォーマットの幅広いサポートなど、dearVR PRO 2の魅力的な新機能をその場で実際に体験できる。

▲Dear Realityは、dearVR PROスペーシャライザーの後継バージョンを展示。dearVR PRO 2では、ステレオ入力や新しいイマーシブなPro Toolsフォーマットへのユーザーアクセス、アーリーリフレクションやレイトリバーブ用の新しいハイパス/ローパスフィルター、OSCヘッドトラッカーのサポートが追加。

 

また、高品質ミキシングスタジオにおけるマルチチャンネルスピーカーのセットアップをステレオヘッドホンでシミュレートする、dearVR MONITORプラグインも展示。このプラグインは、ヘッドホンによるモニター作業の分析的な優位性と完璧に調整された室内におけるミキシングの知覚を組み合わせることで、あらゆる環境における信頼性の高いミックス作業をおこなうことができるようにする。

そのほか、ステレオミキシングのための製品も展示。Dear Realityは、ゼンハイザーヘッドホンのために専用開発したステレオミキシングソリューション、dearVR MIX-SEに加え、ステレオリバーブプラグインのEXOVERBのデモも行う。

このプラグインは、リバーブ、アーリーリフレクション、ドライシグナルの完璧な組み合わせを創り出す際の、圧倒的にリアルなサウンド品質と革新的で直感的なコントロールを実現。いずれのプラグインも、ステレオミキシングをかつてないイマーシブなレベルへと高められるように設計されている。

▲XOVERBステレオリバーブプラグインは、リバーブ、アーリーリフレクション、ドライシグナルの完璧な組み合わせを創り出すための、革新的な「トライアングルコントロール」が特長。

 

NAB Show 2024
https://nabshow.com/2024/