フォトロン、高速現象を3Dモデル動画化する「High Speed Volumetric Capture」受託サービスを開始〜40方向以上から撮影


株式会社フォトロンは、数十台のハイスピードカメラを用いて、高速現象を3Dモデル動画化する受託サービス「High Speed Volumetric Capture」(以下「HSVC」)を6月中旬より開始する。価格は、1,100,000円(税込)~を予定。

 

 

 

背景・目的

自動車開発市場における「エアバッグが展開される前の折りたたみ方」は、長年の研究結果として非常に複雑化しており、CAEによるシミュレーションにおいても多数の条件分岐により膨大な計算時間を要している。そのためエアバック展開試験では、シミュレーションの効率化やシミュレーション結果と実際の展開現象がどれほど合致しているのかを把握する必要性が課題となっている。

しかし、多くの撮影では、2~3台のカメラを同期させての撮影となり、複雑に折りたたまれているエアバッグの展開現象を細部まで確認することは困難だという。

フォトロンでは、このような課題を解決するため、1秒間に1,000枚以上の撮影が可能なハイスピードカメラ41台を用いて対象を撮影し、そこから取得した膨大な画像データを合成・最適化して3Dモデル動画にする技術『High Speed Volumetric Capture』(特許出願中)の開発に成功。

この技術を活用することにより、従来の解析シミュレーションソフトウェアでは数ヶ月はかかっていた開発工数を、たった数日に短縮することが期待できるとしている。

また、数十台のハイスピードカメラを試験現場に用意することは容易ではないため、実験・撮影可能なスタジオ(栃木テクニカルセンター)も新たに開設した。

 

 

『High Speed Volumetric Capture』 の特長

1.40方向以上からの高解像度動画撮影 

「HSVC」は数十台のハイスピードカメラを使用し、被写体を全方位的に撮影するため、死角が発生するリスクを軽減できる。高解像度カメラによりエアバッグの展開現象も細部まで撮影することが可能。これまで見えていなかった部分を見ることで、製品の改良方法検討やシミュレーションの精度向上に繋がるとしている。

 

 

2.自由視点から確認できる3D形状動画

数十台のハイスピードカメラで同期撮影し、データを張り合わせることで、3Dモデルデータを作成。通常のボリュメトリックキャプチャは静止画だが、「HSVC」は動画データの3Dモデルを作成することが可能。

高速現象を自由な視点で確認することができ、これまでは見えていなかった部分の情報をシミュレーションに反映できる。

 

3.ハイスピードカメラの撮影専門技術スタッフが対応

3Dモデルを作成するためには高い精度の撮影データが必要となるため、試験物の色、サイズ、材料特性などを考慮した照明や撮影手法、データ化をワンストップで対応。高い精度の撮影データから高品質の3Dモデルを作成することで、シミュレーションデータとの差分を把握することが可能。

 

 

『High Speed Volumetric Capture』 の仕様

撮影範囲 幅 約3,000mm × 奥行き 約2,000mm × 高さ 約2,000mm
カメラ仕様 解像度 1920×1080   撮影速度 500~2,000fps   記録時間 6秒(参考値)
※解像度、撮影速度は他設定もある。
提供データ 3次元動画データ、形状データ(STL、FBX、OBJ、DXFなど)
オプション ・赤外線高速度カメラによる同時温度計測
・画像相関法を用いたひずみ計測
・各種センサーからの波形データの同期取得

 

 

栃木テクニカルセンター

フォトロンは「HSVC」受託サービスを円滑におこなうため、新たに「栃木テクニカルセンター(栃木県下野市)」を開設。ハイスピードカメラを取り付ける試験設備は幅約6m×奥行約4mのサイズとなり、周囲も車1台分を動かせる収納スペースを確保し、実車によるエアバッグ展開試験も行えるとしている。

▲外観写真

▲撮影展開

 

◉詳細情報
https://www.photron.co.jp/support/imaging/hsvc.html

株式会社フォトロン
https://www.photron.co.jp/

vsw