ソニーは、静止画と動画の撮影性能や操作性、共有・配信機能を一新したフルサイズミラーレス一眼カメラ 『α7 IV』を12月17日より発売する。『α7 IV』 ズームレンズキットは2022年春以降に発売。また同時にα用電波式ワイヤレス通信対応フラッシュ2種『HVL-F60RM2』と『HVL-F46RM』も12月17日より発売する。価格は以下のとおり。

・『α7 IV』 ボディ:オープン価格(市場想定330,000円前後)
・『α7 IV』 ズームレンズキット(FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS):オープン価格(市場想定350,000円前後)
・『HVL-F60RM2』:66,000円
・『HVL-F46RM』:47,300円

『α7 IV』 は、新開発の有効約3300万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor Rを搭載し、高解像とともに拡張ISO204800の高感度を実現。また、αシリーズのフラッグシップ機である『α1』にも搭載されている従来比最大約8倍の高速処理が可能な画像処理エンジンBIONZ XRや、AIを活用して高速・高精度・高追従に被写体をとらえるAF技術など、ソニーの最先端のカメラ技術を凝縮した新世代のベーシックモデル。

同機の前機種である『α7 III』から大幅に進化した解像度やAF性能、動画表現や撮影性能の向上などにより、様々なシーンで高画質な静止画と動画の撮影が可能。さらに、静止画と動画の各設定をすばやく切り替えられるダイヤルを新たに追加するなど、両撮影用途における操作性も追求。

また同時に、連続撮影を含むフラッシュ性能をはじめ、操作性や堅牢性を強化したα用電波式ワイヤレス通信対応フラッシュ2種、『HVL-F60RM2』と『HVL-F46RM』を発売。『α7 IV』を含むαシリーズのカメラと組み合わせることで、正確な発光制御や高速撮影、直感的な操作性を実現。

 

 

高品質な動画表現と快適な撮影を実現する動画専用機能を搭載

『α7 IV』は、画素加算のない全画素読み出しによる高品質な4K60p記録や、フルサイズ7Kオーバーサンプリングによる4K 30p記録により、高品質の動画撮影が可能。Cinema Lineと同様のルックS-Cinetoneを搭載し、シネマライクな表現を実現。また、10種類の設定されたルックから選択することでユーザーが好みの画作りを手軽に楽しめるクリエイティブルックも搭載。

さらに、自然な諧調表現ができる4:2:2 10bit 記録のHLG(Hybrid Log-Gamma)、より効率的な編集のためのフレーム内エンコーディング(XAVC S-I)0や圧縮効率が2倍のXAVC Hにも対応。

動画で重要な音声についても、内蔵マイクの音質を向上させ、デジタルオーディオインターフェースに対応したマルチインターフェースシューを搭載するなど音質にこだわった動画が撮影できる。

また、『α7 IV』はソニー製Eマウントレンズとの組み合わせで、AFを使用する際の被写体選択とフォーカス遷移をサポートするAFアシスト、被写界深度を視覚化するフォーカスマップなど、独自の機能が使用できる。同機はαシリーズとして初めて、フォーカス時の画角変動を抑えるブリージング補正機能を備えており、意図した画角を維持した高品位な撮影が可能。

▲クリエイティブルックを使用した作品イメージ

 

 

 静止画と動画両方の撮影用途に応える操作性を追求

『α7 IV』は、ユーザーがそれぞれの専用設定に素早く切り替え可能な静止画 / 動画 /S&Q切り替えダイヤルを新たに搭載。5.5段光学式5軸手ブレ補正機能に加え、手ブレ量を高精度に検出し光学的に補正する動画専用の「アクティブモード」にも対応。また、最適化した放熱設計により、1時間以上の4K60p 4:2:2 10bit動画記録が可能。

▲静止画/動画/S&Q切り替えダイヤル

 

バリアングルタイプの横開き背面モニターを採用で、モニターは約103万ドットの高解像度3.0型液晶パネルを使用。タッチ操作に対応し、被写体にタッチするとフォーカスや追従を自動で行うため直感的な操作が可能。大容量データの書き込みにも適した高速メモリーカードCFexpress Type A互換のメディアスロットや、耐久性・汎用性の高いHDMI Type-A端子、『α7 III』と比較しておよそ1.6倍の解像度である約368万ドットのOLED Quad-VGAビューファインダーなどを搭載。さらに堅牢性と軽量化を両立するマグネシウム合金を使用しているほか、構造やボタン形状の工夫により、防塵・防滴性能を向上させている。

 

 

高品質なコンテンツをリアルタイムに共有・配信する各種機能の強化

『α7 IV』では高品質な画像や動画の即時共有および配信が可能。一例としてカメラと専用モバイルアプリケーションImaging Edge MobileをインストールしたスマートフォンをBluetoothでペアリングしておくと、自動接続でスマートフォンから従来の2.4GHz帯域に加えて5GHz帯域 を利用した高速データ転送が簡単に行える。また、同機をUVC(USBビデオクラス)およびUAC(USBオーディオクラス)でパソコンまたはスマートフォンと接続すると、専用ソフトウェア不要で4K15pやフルHD60pなどの高画質でのライブ配信が可能。

さらに新機能「ショットマーク」により、記録した動画にマークを追加して、カメラでの再生時や、ソニーのCatalystソフトウェアで予めマークされたシーンに簡単にアクセスできるようになり、確認や編集が効率的に行える。また今後、クラウド上で自動編集のできるサービス「AI Video Editing Studio」の提供を予定しているとしている。

▲ライブストリーミングの使用イメージ

 

 

新開発イメージセンサーと『α1』搭載の最新世代の画像処理エンジンにより、画質とAF性能がさらに進化

新たに開発した有効約3300万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor Rと、フラグシップ機『α1』でも搭載されている、従来比最大約8倍の高速処理が可能な画像処理エンジンBIONZ XRにより、高解像ながら常用ISO感度100-51200(静止画拡張時50-204800、動画拡張時100-102400)の広い感度領域を実現。また15ストップの広いダイナミックレンジで、階調豊かな表現が可能。

さらに『α7 III』と比較してより広範囲な撮像エリアの約94%に、高密度に配置した759点の像面位相差AFセンサーが、被写体をより高速・高精度に追跡。AF/AE追従で最高10コマ/秒の高速連写が可能。大容量のバッファメモリー搭載により、圧縮RAWでJPEG1000枚 以上の連続撮影にも対応する。

また『α7 IV』では、リアルタイム瞳AFにおいて、人間に加えて、αシリーズで初めて静止画と動画の両方で鳥と動物の目を追跡できるようになった。人間の顔や目の検出精度も『α7 III』に比べて約30%に向上している。

 

『HVL-F60RM2』 『HVL-F46RM』の主な特長

▲フラッシュ『HVL-F60RM2』(写真左)、『HVL-F46RM』(写真右)

 

『HVL-F60RM2』と『HVL-F46RM』はクリエイターの電波式ワイヤレス通信対応の大光量高性能フラッシュ。『HVL-F60RM2』はガイドナンバー60、『HVL-F46RM』はガイドナンバー46でそれぞれ焦点距離20-200mm、24-105mmをカバーし、幅広い照射角度に対応している。

『HVL-F60RM2』では10枚/秒で最大200回、『HVL-F46RM』では10枚/秒で最大60回の連続撮影に対応。また両機種とも発光アルゴリズムを最適化することでオーバーヒート耐性を備え、『HVL-F60RM2』は発光間隔1.7秒で最大発光回数240回、『HVL-F46RM』は発光間隔2.0秒で最大発光回数320回と長時間の撮影でも安定した発光を実現する。

加えて、両機はαシリーズのカメラと以下のような独自の連携が可能。

『α7 IV』の場合:Loに加えてMid、Hi連続撮影モードにおいてコマごとにP-TTLフラッシュ制御測光が可能。フラッシュ発光までのタイムラグが従来よりも短くなり、被写体の一瞬の表情や動きをとらえる。

『α1』の場合:『HVL-F60RM2』では20枚/秒の連続発光性能を実現し、フラッシュ用外部電池アダプター『FA-EBA1』を使用すると、その連続発光を10秒以上継続可能。また両機を含むソニー製フラッシュとの使用時には『α1』のデュアル駆動式シャッターを使用した際の最大1/400秒のシャッタースピードに同調することで、表現の幅を拡大するほか、カメラの電子シャッター使用時のサイレント撮影と組み合わせて、無音でのフラッシュ撮影を実現。

また、対応するカメラとのシステム連携により、カメラからのフラッシュの詳細な操作や、カメラ側の顔検出と連携した発光の制御、フラッシュからの色温度情報に基づくホワイトバランスの自動補正なども可能。

▲フラッシュ『HVL-F60RM2』の装着イメージ

 

 

◉製品情報

『α7 IV』  https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7M4/

『HVL-F60RM2』https://www.sony.jp/ichigan/products/HVL-F46RM/

『HVL-F46RM』https://www.sony.jp/ichigan/products/HVL-F46RM/

 

ソニー株式会社
https://www.sony.jp/