ブラックマジックデザインは、3月3日、AM5:00からのYouTube Liveでのプレスカンファレンスにおいて、新しいプロ仕様カメラ、URSA Mini Pro 4.6Kを発表した。URSA Mini Pro 4.6Kは、ハイエンドのデジタルフィルム品質、人間工学に基づくデザイン、そして従来の放送用カメラの機能に対応。スピーディな操作を実現する多くのコントロールボタン、スイッチ、ダイヤル、そして内蔵オプティカルNDフィルター、交換可能な新しいレンズマウント、デュアルCFast 2.0レコーダーおよびSD/UHS-IIカードレコーダーを搭載。

これまでブラックマジックデザインは主要なカメラはNABやIBCなど国際放送機器展に合わせて発表し、発売は数ヶ月後というパターンが多かったが、先日のライブプロダクション製品を発表したYouTube Liveでのプレスカンファレンス(製品の内容はこちらから)に続き、今回もYouTube Liveでの発表となり、そして即日に発売を開始している。今後は発表、発売のタイミングを合わせる方向のようだ。

製品は既に日本円も発表されており、EFマウント付きの本体のみで681,800円となる。

Blackmagic URSA Mini Pro

681,800円(税別)

Blackmagic URSA Mini Proは交換可能なレンズマウントを採用しており、標準ではEFマウントを装備している(上の写真の状態)。ハイエンドの映画やCMの撮影で使用する場合は、EFマウントを取り外してPLマウントを装着できる(PLマウントオプションBlackmagic URSA Mini Pro PL Mount=27,980円)。さらに放送ENG用のB4マウントにも対応しており、B4マウントオプションBlackmagic URSA Mini Pro B4 Mount(43,980円)を装着することで、ENGカメラとしての運用も可能になる(その他にショルダーキット、バッテリープレート、ViewFinderも必要)。

▲PLマウントオプションを装着した状態。

URSA Mini Proは、コンパクトなハンドヘルドのマグネシウム合金製ボディの基本コンセプトはURSA Miniから受け継いでいる。外観からわかる変更点は、液晶モニターがURSA Miniの5インチから4インチになったこと。そのかわりにボディ前方に、撮影時にオペレートするスイッチ、ボタン類が設けられた。ENG使用でもこれまでのカメラと同様のオペレートができるようにISO、シャッター、ホワイトバランスのスイッチが搭載しされている。特筆すべきはNDフィルターが内蔵されたことで、2、4、6ストップのフィルターは、URSA Mini Proのカラリメトリとカラーサイエンスにマッチするよう特別に設計されているという。フィルター設定はND番号、ストップ・リダクション/フラクションのいずれかとしてLCDに表示される。

 

画質に関して、URSA Mini Proは定評のある4.6Kのカスタム・イメージセンサーを搭載しており、15ストップのダイナミックレンジと超広範の色域で、4608×2592ピクセルまでの撮影が可能。撮影解像度とフレームレートはこれまでのURSA Mini 4.6Kと変わらず、4.6Kでは60pまで、2Kウィンドウで120pまでの撮影が可能。対応コーデックはCinema DNG RAWとApple ProResで、RAWは3:1と4:1も選択可能。ProResはProRes 4444 XQ、ProRes 4444、ProRes 422HQ、ProRes 422、ProRes 422 LT、ProRes 422 Proxy収録をサポート(Ultra HDおよびHD解像度)。

記録メディアは、従来のCFast 2.0 x 2に加えて、SD/UHS-IIスロットx2が採用された。CFastはフル解像度のRAW収録向けで、ProResUltra HDやRAW HD記録であれば、低価格で入手しやすいUHS-IIカードファイルを使用できる。

インターフェイスとしては、デュアルXLR端子を持ち、マイク、ラインオーディオ入力が可能(ファンタム電源対応)、モニタリング用12G-SDI出力(カメラ状況グラフィック・オーバーレイ対応)、ビューファインダー電源用の4ピンXLR電源出力、6G-SDIモニタリング入力、ヘッドフォンジャック、LANCリモートコントロール、標準の4ピン12V DC電源など、標準コネクター群を搭載している。

Blackmagic URSA Mini Shoulder Kitは、内蔵ロゼット、レールマウント、ビューファインダーマウント、三脚用クイックロック/リリース、トップハンドルを同梱。Blackmagic URSA Viewfinderは、高解像度ビューファインダーで、フルHD有機ELディスプレイ、完璧なフォーカスを得られるガラス製レンズを搭載。

これ以外にVマウントのバッテリープレートとバッテリー、シネレンズを装着した状態が以下。

URSA Mini Proは従来どおり、フルバージョンのDaVinci Resolve Studioソフトウェアを同梱。

日本での説明会は来週行われる予定なので、随時続報をお届けしていく。

URSA Mini Proの製品情報はこちらから