このところ毎年のように画期的なスイッチャーを出してくるローランド。特にV-1HD、そして昨年のV-1SDIというA4の半分のサイズのスイッチャーは現場に浸透している。今年はラインナップの間を埋めるようにV-1SDIの流れをくみ、V-40HDの上位モデルとして、V-60HDを発表した。
価格はオープン価格で編集部予想で40万円前後。発売は12月を予定している。
V-1系のサイズからは大きくなっているが、それでもA4サイズであり、ひじょうにコンパクト。入力は4CHから6CHへ。V-40HDはHDMI入力のスイッチャーだったが、V-60HDは、SDIが4CH、HDMIが2CH、さらにRGB入力も可能。また静止画とマット単色も素材として利用でき、最大8CHを利用できる。
キーはローランドがオリジナルで開発した放送用スイッチャーに通じるスイッチを採用。同社フラッグシップモデルV-1200HDと同じTバーも搭載している。
映像の切り替えはカット、クロスディゾルブ、ワイプなど34種類が使用可能。字幕(テロップ)や子画面(P in P)の合成も可能となっている。
音声部分も充実している。18チャンネルの入力に対応したデジタルオーディオミキサーを搭載。コンデンサーマイクを接続できるXLR/TRSのアナログ入力にはプリアンプを搭載。各音声入力にはコンプレッサーや3バンドEQ、ディレイなどの機能を搭載。アナログの4CHに加えて、SDI/HDMIにエンベデッドされたオーディオもミキシングすることができる。音量を自動調整するオートミキシング機能は昨年のVR-4EXに搭載され話題になったが、その機能を引き継いでいる。
新開発されたのが、スマート・タリー機能。Wi-Fiを利用して各カメラマンが持つスマホやタブレットにタリー信号を送るというもの。スイッチャーで選択中のカメラは赤、スタンバイ中のカメラは緑、使用していないカメラは黒。現状ではスイッチャーからの一方通行にはなるが、将来的にはトークバックができる可能性もあるという。(取材時に誤解がありました。この一文を削除いたします)
●外形寸法:幅356×奥行221×高さ96mm ●質量:3.0kg
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