▲『DLA-V900R』(写真左)、『DLA-V800R』(写真右)

株式会社JVCケンウッドは、VictorのD-ILAプロジェクター『DLA-V900R』『DLA-V800R』を6月下旬より発売する。価格は『DLA-V900R』が2,970,000円、『DLA-V800R』が1,650,000円(ともに税込)。

両モデルに、第三世代0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスを搭載し、『DLA-V900R』では従来比約1.5倍のネイティブコントラストを実現。また、同社独自のレーザー光源技術「BLU-Escent」を効率化したことにより、輝度もさらにアップ。

高解像度表示技術「8K/e-shiftX」も第二世代に進化し、8K 解像度表示の再現能力も向上。プロジェクターの基本性能であるコントラストと明るさの向上によるダイナミックレンジの拡大、8K 解像度表示の再現力強化によりさらなる高精細映像を実現。

「DLA-V900R」「DLA-V800R」共通の主な新機能

第三世代0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスを搭載

さらなる黒の表現を追求し、独自の0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスを第三世代に進化させて搭載。液晶の配向制御性と画素の平坦性を同時に高めることで、ネイティブコントラストは『DLA-V900R』で従来比約1.5倍となる150,000:1、『DLA-V800R』で従来比約1.25倍となる100,000:1を実現。また、製造プロセスを見直すことにより、画面内の明るさの均一性が向上。

レーザー光源技術「BLU-Escent」を効率化しさらなる高輝度を実現

光源にブルーレーザーダイオードを採用した独自のレーザー光源技術「BLU-Escent」を効率化することにより、『DLA-V900R』では3,300lm、『DLA-V800R』では2,700lmと、さらなる高輝度化を実現しつつ、約20,000時間の長寿命も両立。

また、電力効率を高めており、『DLA-V900R』における有効電力(W)当たりの明るさは、「BLU-Escent」を搭載した初代モデルとの比較で約1.9倍、前モデル「DLA-V90R」との比較でも約1.1倍、さらに「DLA-V800R」とその前モデル「DLA-V80R」との比較においても約1.08倍と、省電力化も実現。

4K/2Kコンテンツの8K解像度表示の再現能力を向上させた第二世代「8K/e-shiftX」を搭載

1画素を上下左右の4方向に0.5画素シフトすることで解像度を倍増化する高解像度表示技術「e-shift テクノロジー」と、0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスの組み合わせによる当社独自の「8K/eshiftX」を第二世代に進化させて搭載。新たに独自の超解像処理を加えることにより8K(8,192×4,320)のみならず、4K や2Kコンテンツの高解像度表示の再現能力がさらに向上。

第二世代「Frame Adapt HDR」機能に、DML(Max Display Mastering Luminance)を追加

高輝度部の白飛びを抑え、より明るく、色鮮やかで、ダイナミックレンジの広い HDR 映像を再現する独自の第二世代「Frame Adapt HDR」機能に、新たに参照するメタデータとしてDML(Max Display Mastering Luminance)を追加し、よりコンテンツに最適な明るさのトーンマッピングを可能とした。

1)よりリアルな暗部表現を可能にする新アルゴリズムを搭載
第三世代0.69 型ネイティブ 4K「D-ILA」デバイスのダイナミックレンジを最大限に生かすため、暗部階調を拡張する新アルゴリズムを追加することにより、よりリアルな暗部の表現を可能とし、従来以上にコントラスト感のある映像を実現。

2)より最適な明るさでトーンマッピングを可能とするメタデータDMLを追加
HDR レベルを自動検出する際に、コンテンツ編集に用いるモニターの最大輝度情報を表すメタデータとして DML(Max Display Mastering Luminance)を新たに追加。さらに最適な明るさでトーンマッピングすることが可能になった。

SDRコンテンツを色彩豊かに再現する画質モード「Vivid picture mode」を新搭載

SDR(Standard Dynamic Range)用画質モードとして、コンテンツを色彩豊かに再現する「Vivid picture mode」を新搭載。SDR の動画配信コンテンツで人気の高いアニメーション作品などが明るく豊かな色彩、かつ鮮明な画質で楽しめる。

「DLA-V900R」「DLA-V800R」共通の主な特長

1.8K/60p入力に対応、安定した8K高画質の映像表現を実現

高性能LSIの搭載により、8K/60p入力に対応。4K入力の4倍となる情報量を入力から「D-ILA」デバイスまで瞬時に処理して8K信号を正しく表示し、常に安定した8K高画質の映像表現が楽しめる。また、4K/120p入力においては低遅延モードを搭載し、ハイフレームレートのゲームコンテンツなどの表示に効果を発揮。

2.レーザーダイナミック光源制御により、人間の知覚に近い映像を実現

独自のレーザー光源技術「BLU-Escent」において、レーザー光源として光出力の制御が瞬時に行えるレーザーダイオードを採用し、従来の機械式絞り(アパーチャー)に比べて遅延の少ないダイナミックな明るさ調整が可能となり、全黒のシーンでは完全に光源を絞ることにより∞:1 のコントラストを実現。

映像シーンの明るさに応じて、レーザーの出力を制御することで、より人間の知覚に近い映像を再現する。また、レーザーの出力を101段階で制御できるため、室内環境や画面上のターゲット輝度に合わせて、明るさをきめ細かく設定することが可能。さらに今回、新たな制御アルゴリズムを追加し、積極的にダイナミックな制御を行うモードや、極力制御を押さえつつもシーン間の暗転などでの黒浮きを押さえるモードなど好みに応じた違和感のないダイナミックコントロールが可能になった。

3.映像制作者の意図を忠実に再現する画質モード「FILMMAKER MOD」を搭載

映像制作者が作品に込めた意図を家庭で忠実に再現することを目指し、ハリウッドの映画スタジオ、テレビスタジオ、コンテンツ配信会社のほか、家電メーカーやデバイス開発メーカーなどが加盟する団体「UHD Alliance」が開発した画質モード「FILMMAKER MODE」を搭載。同画質モードの使用時は、フレーム補完やノイズリダクションなどの画質調整機能をオフにし、色温度はD65(6500K)に設定することにより、映画やドキュメント作品などをマスターに忠実な画質で楽しめる。

4.シネマフィルターの採用により、DCIP3の広色域による色鮮やかな映像を実現

シネマフィルターの採用によりBT.709やDCIP3の広色域を実現。従来よりも大幅に広い色域が採用されている、UHDブルーレイに代表されるHDRコンテンツも空や海のグラデーション、真紅の薔薇や新緑の並木の対比などまで、色彩豊かに描き分けることが可能。

5.滑らかで自然な動きを実現する独自の残像低減技術「Clear Motion Drive」を搭載

補間アルゴリズムにより、オブジェクト境界における動き補償精度を向上させる独自の残像低減技術「Clear Motion Drive」を搭載。また、映像の動きに応じて「D-ILA」デバイスの駆動を最適化する「Motion Enhance」との組み合わせにより、4K/8K映像をより滑らかに再現。

「DLA-V900R」の主な特長

8K解像度を忠実に実現する100mmの大口径オールガラス・オールアルミ鏡筒レンズを搭載 16 群18枚オールガラス・オールアルミ鏡筒レンズを搭載。

また、上下100%、左右43%という広いシフト範囲を確保しながら画面の隅々まで高解像度を映しきるために、100mmの大口径で、R/G/Bの屈折率の違いを加味した5枚の特殊低分散レンズを採用することにより、シフト時の色収差・にじみなどを抑え、8K 解像度を忠実に再現することが可能。

「DLA-V800R」の主な特長

細部まで高品位を再現する65mmのオールガラスレンズを搭載 15 群 17 枚のオールガラスレンズを採用した口径 65mm のレンズを搭載。画面周辺部に至るまでフォーカスの合った高解像度映像を実現。



◉製品情報
DLA-V900R
https://www.victor.jp/projector/lineup/dla-v900r/

DLA-V800R
https://www.victor.jp/projector/lineup/dla-v800r/

株式会社JVCケンウッド
https://www.jvckenwood.com/