ソニーは、1.0型CMOSセンサーを搭載したコンパクトデジタルカメラRX100シリーズをベースに、Vlogのために機能強化をはかった、VLOGCAM ZV-1を発表した。本体のみのVLOGCAM ZV-1に加え、シューティンググリップキットVLOGCAM ZV-1Gも用意する。発売はともに6月19日。価格はオープンで、本体のみが税抜91,000円前後、シューティンググリップキットが104,000円前後。

 

ZV-1はハードウェアのベースはRX100Vに近く、センサーは高速読み出しが可能なメモリー一体1.0 型積層型Exmor RS CMOSセンサー、レンズは24-70mm F1.8-2.8のツァイス バリオ・ゾナーT*レンズを搭載。ただし液晶パネルは自撮りができるように、バリアングルタイプの3.0型タッチパネル可動式液晶モニターにし、内蔵フラッシュ、EVF、マニュアルコントロールリング、NFCが非搭載になっている。そのかわりにMIシュー、ウィンドスクリーン、NDフィルターを内蔵。動画、とくに自撮りの多いVlogを想定した機能と性能強化が図られている。

動画機能としては、RX100シリーズ同等で、4K/30p記録、S-Log2/3、HLGを含むピクチャープロファイル(PP)も採用している。

1. Vlogに適したユニークなワンプッシュ機能

背景ボケ切り換え

ボタン一つで自撮り時の背景を「ぼけ」または「くっきり」に切り替えられる背景ボケ切り換え機能を搭載。背景をぼかして主役を引き立たせた印象的な映像にしたい時や、旅行中の景色など、主役に加えて背景情報もくっきりと見せたい時、それぞれ撮影中でも瞬時に表現の切り替えができる。(カメラ側の動作としてはレンズの絞りを開放にしている)

商品レビュー用設定

商品などを動画で紹介する時にフォーカスは顔から商品へとスムーズに切り替わってほしいのに、顔認識、瞳認識で、顔に合ってしまうしまうため、顔を隠す必要があったが、商品レビュー用ボタンをオンにすることで、顔と商品の間のスムーズなフォーカスの移動が可能になる。(カメラ側の動作としては、顔認識をOFFにしている)

 

2. 話し手の表情・声を際立たせる、映像・音声収録、および主役を引き立てる動画性能

高画質および主役を引き立たせる背景ぼけ

有効約2010万画素のメモリー一体1.0型積層型CMOSイメージセンサーExmor RSを搭載、大口径で明るいZEISS  Vario-Sonnar (ツァイス バリオ・ゾナー) T* 24-70mm F1.8-2.8のズームレンズと組み合わせることにより、浅い被写界深度を生かした大きく美しい背景ぼけによる主役を引き立てた撮影を楽しめる。最新世代のBIONZ X(ビオンズ エックス)とフロントエンドLSIの画像処理システムにより、高解像感と低ノイズを両立させた高い画質を実現。また、強化したアクティブモード(手ブレ補正)により、歩きながらでの撮影時もブレを最小化し、安定した撮影が可能。

被写体をとらえ続けるAF性能

動画撮影に最適化したAF性能により、高速かつ高精度に、自撮り撮影時の顔や商品など、動く被写体を捉え続けます。高い精度を実現しながら高速性と追従性に優れたファストハイブリッドAFシステムにより、被写体から被写体にピントを素早く移すことができる。

スキントーン(肌色)と顔の明るさを最適化

動画および静止画撮影において、被写体の肌の色合いが健康的で自然な印象になるようVlogに合わせた画質設計に。加えて、逆光時や明るい場所から暗い場所に急に移動した際などの明暗差が激しいシーンにおいても、顔を認識し、最適化された顔優先AEアルゴリズムと演算処理により、素早く露出を調整して表情を明るく映し主役を引き立たせる。

ノイズを抑制するクリアな音声収録

音声を高音質に収録する指向性3カプセルマイクを搭載することにより、前方の集音性の向上とノイズの低減を実現し、話し手の声をクリアに捉える。加えて、同梱の専用ウインドスクリーンを装着することで、風の強い屋外でも、風ノイズを大幅に低減したクリアな収録ができる。また、マルチインターフェースシュー(MIシュー)を搭載しソニー製マイク(別売り)を取り付けることで、より音質にこだわった動画撮影が可能。マイク端子も搭載する。

3. 自撮りに対応したデザインと操作性

小型軽量ボディを実現しながら、横方向に開くバリアングル液晶モニターを搭載し、自撮りの際にもモニターを確認しながら撮影が可能。また、自撮り時に握りやすいグリップも採用。ムービーボタンも大きく押しやすいサイズで上部に配置。カメラ前面に録画ランプを搭載し、録画中であることをひと目で確認できる。

4. 撮影中の映像をライブ配信

パソコンにUSBで接続することにより、ウェブカメラとして使用することができるように。対応のPCソフトウェア(Windows 10用)は、2020年7月頃に公開予定。

 

5. その他の特長

  • ワイヤレスリモートコマンダー機能付きシューティンググリップ『GP-VPT2BT』(別売/キットには付属)対応。背景ボケ切り換え機能をカスタムボタン(C1)で操作可能なため、持ち替えることなく高いホールド性でVlog撮影が可能
  • 縦位置で撮影した動画をスマートフォンなどへの転送後も縦のまま動画を再生・編集することができる縦位置情報記録に対応
  • Bluetoothによる簡単接続でスマートフォンに動画や静止画を転送可能
  • 画素加算のない全画素読み出しによる高解像度4K動画の本体内記録に対応
  • スーパースローモーション撮影とインターバル撮影に対応
  • 静止画においても、メモリー一体1.0型積層型CMOSイメージセンサーExmor RSと最新の画像処理システムにより、高画質を実現

シューティンググリップキットVLOGCAM ZV-1G

 

商品情報はこちらから https://www.sony.jp/vlogcam/