ローランドは、カンファレンスやハイブリッドイベントなどイベント・ステージの舞台裏で支持されてきたローランドの映像・音声処理技術を搭載し、日常的なビジネス・ライブ 配信イベントに最適なオールインワン・スイッチャー『VR-6HD』を発表した。発売は4月下旬の見込み。発売は価格はオープンで、市場想定価格は35万前後を予定している。

場所を選ばないコンパクトさと、高い接続性を備え様々な発信活動を推進。企業の会議やウェビナー、eラーニング制作など、高品質なストリーミングや動画コンテンツ制作に最適な一台。

映像・音声の切り替えから合成などの演出、配信管理まで映像配信や制作に必要な機能を一台に集約し、複数の機器を接続する際の煩わしさやストレスを解消。直感的に操作できるインターフェース、複雑な操作をサポートするオートメーション機能、映像・音響演出をワンタッチで運用できるマクロ、シーケンサー機能、PTZカメラ制御などにより、オペレーターの負担を軽減し、日々の制作・発信業務をサポートする。

 

▲背面パネル

 

製品の特長

より魅力的なプレゼンテーションをもっと効率的に

豊富な映像入出力や合成機能により、カンファレンスやセミナーなどビジネス用途の映像・配信制作にプロの制作品質を提供。複数のカメラとPCをHDMI経由で接続し、多彩な映像演出を1台で制作可能。

また、PTZカメラを組み合わせれば、ボタンを押すだけでカメラの角度を変更可能。これらのHDMI入力に加え、静止画、動画など瞬時に切り替えることができる。さらに、オンラインとリアル会場のそれぞれに合わせた画面構成を個別に設定、操作することも。

■多様なデバイスに対応する6系統のHDMI入力

同製品は、一般的なAV機器で使われるHDMI6系統の映像入力を搭載。 放送や映画のフレーム・レートや色空間とシームレスに組み合わせ、6系統の豊富な入力をもとに映像演出の幅を拡げる。またEDIDおよびHDCPをサポートする内蔵スケーラーにより、PCやタブレット、スマートフォン、ゲーム機などの多様な解像度、縦横比を持つ機器との接続に幅広く対応する。

■静止画と動画コンテンツの再生機能

イベントやライブ配信をより盛り上げるため、静止画と動画コンテンツの再生機能を搭載。登壇者の交代や休憩時のお知らせなど様々な場面で静止画、動画コンテンツを表示可能。本体内のビデオ・プレーヤーを使うことで、別途外部再生機器を用意すせずに、SDXCカードから直接動画コンテンツを再生できる。

■最大5レイヤーの映像合成と多彩な映像エフェクト

映像合成は最大5 レイヤーまで可能。最大2 つのPinP&KEY(ピクチャーインピクチャー&キー)と、アルファ・チャンネルやエクスターナル・キーに対応するDSK(ダウンストリーム・キー)を使い、クライアントの多様なニーズにも柔軟に対応できる。

■自由に割り当て可能な出力系統

映像・音声の出力を自由に割り当てられる5つの出力系統(HDMIx3系統、USB-Cx1系統、LANx1系統)を備え、出力先に応じた画面設定が可能。例えばPROGRAM OUT はライブ配信用に、SUB PROGRAM OUTは会場送り出し用に、登壇者確認用にはAUXに出力し、確認用マルチビューや配信モニタリング、そしてSDXCカード記録用とすべての出力をVR-6HD一台で管理できる。

プロフェッショナル品質のデジタル・オーディオ・ミキサー

内蔵された28チャンネル・デジタル・オーディオ・ミキサーは、これまでローランドで培われたオーディオ・ミキシング機能を踏襲し、高品質なミキシングを実現。すべてのチャンネルでEQとダイナミクス処理はもちろん、会議やインタビューなどのシーン別やトークを聞き取りやすくするディエッシング
など用途に応じた音声をプリセットで簡単に設定できる。

オーディオの同期調整やノイズの抑制など、音声の問題を解決し、聞きやすい音作りをサポート。またオーディオ・プレーヤー機能により、配信中のBGMや効果音などの演出でプレゼンテーションを盛り上げる。

■オーディオ入力とBluetooth機能

音声入力は、6系統のXLR/TRSコンボジャック端子は高品質なマイク・プリアンプ と48Vファンタム電源対応により、幅広い業務用のアナログ機器と接続できる。RCAピン端子(ステレオ)は、オーディオ・プレーヤーや電子楽器などライン・レベルの幅広い機器に対応。

さらにHDMIとUSB入力からのエンベデッド・オーディオをミキシングすることも。またBluetooth接続したモバイル機器からオーディオをライブ配信に使うことも可能。

■先進的なオーディオ・ミキシング機能

本体の7 個のフェーダーは入力チャンネルの割り当てが可能で、音の調整を直感的に操作できる。ミキシング機能を使うことでオペレーターの負荷を軽減し、各マイクの音声レベルのバランスを調整。

また特定のマイク入力に話し始めた声を優先する設定により、他のマイクのオーディオ・レベルを必要に応じて自動的に下げることもできる。

■ハイブリッドイベントのための自由な音のルーティング

2系統のオーディオのAUXバスにより、用途に応じた個別のミックスを設定できます。例えば、演者のモニター用と、リアル会場で出力する音声とは異なるミックスをライブ配信に送出できる。

自由に組めるルーティングにより、メインバスとAUXバスを2系統のXLR出力、RCAステレオ出力、USBもしくは配信/録画用の出力に、またはHDMI出力に自由に割り当てることが可能。

■オーディオ・プレーヤー

搭載のオーディオ・プレーヤーを使えば、あらかじめパッドに登録した音源を押すだけですぐに再生可能。6つのパッドに登録した効果音で、イベントのアナウンス、eスポーツのカウントダウン、またはプレゼンテーションのBGMを再生し、イベントやライブ配信を盛り上げる。

LAN/USBを使ったストリーミングと録画機能

同製品は、主要な配信プラットフォームにスムーズに配信するための機能を搭載。LANからのストリーミングに加え、USB経由でPCへのストリーミングにも対応。アダプティブ・ビットレート機能により、安定した配信を視聴者に提供。

また配信と同時にSDXCカードへの録画もできるので、ライブ配信だけでなく、アーカイブや収録したコンテンツの配布にも活用できる。

■PCレスでライブ配信を運用できるLAN経由でのストリーミング

本体にLAN端子を備え、PCを介さずに、Twitch、Facebook、その他のプラットフォームに直接ライブ配信を送出できる。アダプティブ・ビットレート機能は、ネットワークの接続状況をバックグラウンドで常時監視し、出力されるストリーミング・データを自動的に調整して、ライブ配信の中断を低減。

また映像と音声のバッファを設定できるセーフティー・ディレイ機能を使えば、最大60秒間のバッファ時間を設定可能。この時間中にアクシデントが発生した場合、1つのボタンで静止画へ切り替えと音声のミュートを操作できるので、不適切なコンテンツが配信されることを防ぐ。

■最大60 FPSのUSBによるストリーミング

『VR-6HD』はフルHD品質でUSB-C接続したPCに出力され、Zoom、Microsoft Teamsなど主要な配信プラットフォームから発信することができる。配信用PCからはWebカメラと同等の機器として認識され、ドライバーは不要。

■SDXCカードへの録画機能

VR-6HDは、MP4(H.264)形式でSDXCカードに録画ができ、クライアントの要望に応じて録画したファイルの編集や配布などにも対応可能。また、ポッドキャスト用や音声コンテンツ用としてWAV形式のステレオ録音も可能。任意の映像入出力から本体内にキャプチャーした静止画をSDXCカードに書き出すこともできる。
*記録時のビットレートはライブストリームエンコードビットレートと同じ。

円滑に運用するための操作性

『VR-6HD』は必要な機能がすぐに操作できるパネル設計と直感的なワークフローにより、映像や配信制作の専門知識がなくとも、安心して運用可能。フェーダーやつまみなどの物理的なインターフェースで、基本的な機能にすぐにアクセスでき、より詳細な設定は4.3型のタッチスクリーンでスムーズに操作可能。

シーン・メモリー、マクロ、シーケンサー機能は煩雑な画面構成や操作を簡略化し、セミナーやライブ配信の進行を円滑に進めることができる。

■オート・スイッチングとオート・ミキシング

マイクを使った登壇者が多い場合、登壇者の発声に追従し、音声をきっかけに映像を切り替えるなどVR-6HDに搭載されたオート・スイッチングとオート・ミキシング機能により、このようなワークフローを簡単に運用できる。

主な特長

  • AVスイッチャー、エンコーダー、レコーダー機能を集約し 、会議室で展開できるコンパクトな一台
  • シーン・メモリーやマクロ、シーケンサー機能を備え、煩雑な操作をオートメーション化
  • 最大1080p/60 FPSのストリーミングを2系統同時にライブ配信が可能なエンコーダーを搭載
  • ライブ配信をSDXCカードに直接記録し、アーカイブ編集や、配布に活用 可能
  • 1080p対応 HDMI入力6系統(全入力にフレーム・レート ・コンバーターとスケーラー搭載)
  • 1080/60pや1080/30p、23.98pなど幅広いフレーム・レート に対応
  • PinPやキー合成、テロップなど最大5レイヤーを使った画面演出が可能
  • 映像出力はHDMIx3系統、USB-Cx1系統、LANx1系統の合計5系統
  • 出力先に応じて選べる6つの出力モード(PROGRAM、SUB PROGRAM、PREVIEW、AUX、 MULTIVIEW、STILL-VIEW)
  • 高品質28チャンネル・デジタル・オーディオ・ミキサー
  • 本体に静止画を16個まで登録可能(不揮発メモリー)BMP、JPEG、PNG(アルファ・チャンネル対応)
  • ライブ配信を演出する効果音、静止画、動画コンテンツをSDXCカードから再生
  • 6個のパッドを備えたオーディオ・プレーヤー機能。本体にオーディオ・ファイルを12個まで保存可能
  • メーカーやプロトコルを混在可能なPTZカメラ制御機能(最大6台まで対応)
  • 直感的な操作性を実現する4.3型タッチスクリーンとグラフィカルなメニュー
  • USB、RS-232、LAN、Tally/GPIO、Bluetooth、フット・コントローラーなど幅広い外部制御機能を装備
  • macOS/Windows用、iPad用のリモート・コントロール・ソフトウェア
  • 有線/無線に対応したタリー機能

製品仕様

  • 外形寸法:370(幅)×242(奥行)×100(高さ)mm
  • 質量:3.4kg(AC アダプターを除く)

 

製品情報
https://proav.roland.com/jp/products/vr-6hd/

ローランド株式会社
https://proav.roland.com/jp/