【SAMSUNG SSD WORLD】現場で多数使われている Samsung T5を “ポケシネ”とSIGMA fpで 改めて検証してみる


Report◉編集部
協力◉日本サムスン株式会社

検証・写真協力:森本直也(WORKLOG)
写真協力:鈴木佑介、井上卓郎、田村雄介

 

Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kの登場が昨年。そして今年は「6K」が加わり、この1年で、本当に「ポケシネ」を撮影現場で見かけるようになった。その記録メディアとしては本体にスロットインするCFast2.0を利用するのがもっとも安心なのは間違いないが、依然として容量に対して高価格なため、コストパフォーマンスを優先してUSB-C接続のSSDに記録している現場は多い。そこで圧倒的に使われているのが、Samsung Portable SSD T5だ。リグメーカーも専用のホルダーを用意するなど、もはや定番になりつつある。

▲Samsung Portable SSD T5はV-NANDフラッシュメモリとUSB3.1Gen2インターフェースを備えた外付けSSD。容量のラインナップは250GB、500GB、1TB、2TB。製品にはUSB Type-C to C、USB Type-C to Aのケーブルが付属。


▲メディアの受け渡しと管理がしやすい専用ケース入りのパッケージもITGマーケティングから販売されている。

 

▲DITの森本直也さん(WORKLOG)の現場より。ポケシネ6KをRonin-Sで運用する場合は、T5はTILTAのホルダーでシンプルに搭載。収録したT5を預かりRapidCopyで別のT5にオフロードしてバックアップ。さらに自分のSSDにもバックアップをとる。

 

SSDの選択はカメラメーカーが保証するのが基本で、ブラックマジックデザインもサポートページで公開しているが、全モード、全モデルが記載されているわけではなく、例えば10月1日時点の検証でポケシネ6Kにおいて6K 2.4:1のBRAW 5:1でSamsungではT5の250GBと2TBが、ポケシネ4Kでは、4K DCI  BRAW 3:1でT5の2TBが推奨されている。ではそれ以外の容量のラインナップはどうなのか? ブラックマジックデザインに問い合わせてみると、厳しい基準を設けているがテスト方法は明らかにしていないという。

 


▲こちらも森本さんのT5装着例。ポケシネにTILTAのケージ。モニターフードの上に専用ホルダーでT5を固定する。

 

しかしT5の1TBなどはポケシネと組み合わせてよく使われている。本当に問題がないのかどうか、ポケシネ6Kと4Kで、T5の全ラインナップ(250GB、500GB、1TB、2TB)を集め、カメラ本体でフォーマット(exFAT)したのち、容量がいっぱいになるまで連続記録してみた。ポケシネはフレーム落ちするとRECが止まる機能があるのでそれをONに。モードは「6K」は6K のBRAW 3:1、「4K」は4KのBRAW  3:1ともっとも圧縮が低いモードに。フレームレートは23.98fps。テスト環境は気温20度前後の10月末の室内。

結論から言うと、どの組み合わせでも、容量いっぱいまで途中で止まることもなく連続記録することができた。唯一1TBのみが残り85GBのところで録画が止まってしまったが、再度フォーマットして試みたところ、最後まで録画することができた。全体として編集部が予想したよりもポケシネとT5の外部記録は安定しているという印象を受けた。

なお記録時間はポケシネでフォーマットすると記録可能時間が表示されるが、固定ビットレートのはずなのに、それよりもかなり長く録れる。たとえば1TBでは6K 3:1 BRAWで64分と表示されるが、実際には1時間40分記録できた。

次にこの10月末に発売が開始されたばかりのSIGMA fpとの組み合わせを検証した。SIGMA fpの取説には、動作確認済みのSSDとして、Samsung T5の1TBと2TBと記載がある。

SIGMA fpはMOVは本体内のカードに記録できるが、Cinema DNG RAWの10bitと12bitは外部SSD記録が要求される。今のところ他の選択肢がないのでT5の重要性はさらに増す。今回はもちろん12bit、4K/24pを選び、カメラからSSDをフォーマット。エンプティ状態からフルまで連続記録できるかを検証した。時間の関係で全ラインナップを検証できなかったが、250GBと1TBでフル状態まで連続記録できることを確認した。ちなみに250GBでは13分、1TBでは53分記録できる。これはほぼ表示通りの時間だ。小型シネマカメラ特集でテストした田村さんの環境では1TBと2TBで運用できていた。ちなみに同じく特集に参加していただいた井上卓郎さんからは、当初は途中で止まってしまっていたが、ケーブルを換えたら使えるようになったという報告もあった。今回、編集部ではT5に付属の純正ケーブルを使用したが、カメラ搭載のために短いケーブルを利用している人はケーブルも気をつけたほうがいいだろう。

 

ポケシネに各社の専用ケージとホルダーでSamsung T5を装着する

▲鈴木佑介さんのポケシネとT5の使用例。TILTAのケージを利用して。上写真ではグリップ兼バッテリーホルダーと本体の狭い隙間にT5ホルダーがある。下写真はモニターフードの上に設置されている。

 

▲井上卓郎さんの例。ポケシネに8Sinnのケージ、T5用のホルダーを介して装着。

▲編集部のポケシネにはSmallRigのハーフケージと専用ホルダーを介してT5を。

▲ポケシネ6Kの記録モード選択画面。

▲カメラからT5をフォーマットする。

 

SIGMA fpで10bit/12bit Cinema DNG RAW記録するにはSSDが必要

▲SIGMA fpでメーカー動作確認済みのSSDはSamsung T5の1TB、2TB。今回の特集で検証した田村雄介さんのT5装着例。SmallRigの小型ボールヘッドマジックアームを介して、マンフロットのスマホホルダーMCLAMPでT5を固定。

 

今回の結果は編集部で実験検証として行なったもので、動作保証をするものではありません。ご了承ください。

 

 

ビデオSALON2019年12月号より転載