11月20日発売VIDEO SALON12月号の特集は「インディーアニメの現在地」。

CLIP STUDIO PAINTの機能の進化、Blenderの登場などによって、以前よりも格段に個人がアニメ制作に取り組みやすくなり、プロアマ問わずその人口が増えつつあります。

今回の特集では、個人または少人数でアニメを制作しているクリエイターの方にスポットライトを当て、技術的な作品制作の裏話はもちろん、独学でアニメ制作を学ぶ際のコツや、各クリエイターの方が現在にいたるまでたどってきた過程、好きな作品を作り続けるためにしていることなどに迫ります。

 

自主映像作品『死神』の制作解説

この講座では、映像作家であり、イラストレーターでもある えいりな刃物 さんを講師にお招きし、自主映像作品『死神』を例に、アニメ制作の解説をいただきます。本作は、映像上映イベント『FRENZ2022』の出展作品。米津玄師さんの楽曲『死神』をテーマに自主MVとして制作し、ストーリー設計、イラストや映像のすべてを個人で仕上げた。

今回、『死神』のアイデア出しやコンセプト設計、CLIP STUDIO PAINTやAfter Effectsでの実制作、自主制作と商業制作の違いやモチベーション維持など、えいりな刃物さんの制作手法をたっぷりとお伝えいただきます。自主制作では自分が何が好きか。理解を深めることが大切」と語るえいりな刃物さん。自身の個性を発揮する制作哲学とは。

▼『死神』の視聴はこちら

https://youtu.be/0Lslpo3BqZE

 

●ウェビナーを見る

本映像は、2023年9月27日に行われたライブ配信のアーカイブとなります。

●登壇者

えいりな刃物

1998年東京生まれ、大阪在住。
イラスト、アニメーション、漫画など幅広く制作。2018年からネット上でえいりな刃物としての活動を開始。大阪芸術大学卒業後、2021年よりフリーランスとして独立。現在Hifumi,inc.所属。

 

●講座の内容

 

◇自主制作MVと商業制作MVの違い、モチベーションの保ち方

・商業映像は楽曲が一番。人が見て、次にどう動いてほしいか計算する必要がある。

・自主制作はいかに自分が楽しむかが重要

・自分自身が何を好きか、何を大切にしたいかを知る

 

◇『死神』のアイデア出し、コンセプト設計の解説

・まず映像全体のシステムを考え、そのシステムが一番活きるオチを作る

・そのシステム上で何ができるかのアイデアを考える

・テーマやコンセプトへの寄り添い方が作風になってくる

・実在のモデルをベースにしたキャラクターづくり

★『死神』のシステムは「映像にモデルが居る」×「落語『死神』のストーリーの設定」の組み合わせ

★『死神』のオチは、映像のモデルに対してのメッセージが、死神の因縁に掛かってくる

 

◇『死神』ワークフローの解説

→絵コンテ制作

→CLIP STUDIO PAINTでカットファイル作成

→After Effectsでまとめる

本番さながらに描き込んだという『死神』絵コンテ

 

CLIP STUDIO PAINTの画面