ニコンD800&D4で撮影したVERSUSライブ


VERSUS=対戦型による即興演奏というコンセプトで開催されているBOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE(ボイコットリズムマシーンバーサスライブ)。まさにどんな展開になるかわからない究極のライブ。3月21日に開催れた今回は、場所が格闘技のメッカである後楽園ホール。
そして対決は、
坂本龍一 VS 大友良英、
いとうせいこう VS Shing02
DJ KENTARO VS Open Real Ensemble
という豪華な顔ぶれになった。


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映像の記録撮影は、夏目現さん、渡邊智博さん(I was a Ballerina)が担当。
カメラはニコンのD800とD4が複数台揃えられた。
ディレクターの夏目現さんにお話を訊いた。
——ライブ撮影でニコンD4とD800を使われた率直な印象を聞かせてください。
夏目「まず、使いやすい、操作がしやすいというのが第一印象ですね。
動画のファイル自体は従来どおりのMOVでH.264ですから、従来のモデルやEOSと変わらないのですが、30分近く(29分59秒)連続記録ができるということと、モードの選択でFINEとノーマルが選べるので、いざというときはノーマルを選んで記録時間を伸ばすことができますし、メモリーカードスロットもSDカードとCFカードの2つがあるので、かなりフレキシブルに運用できます。
 これまでの一眼ムービーでは、10分ちょっとしか連続で撮れないとなると、へたすると長い曲だと撮れないことがあったし、曲の間にMCが入ると切りどころがなくなって、曲がとぎれるということもありました。ライブ撮影で一眼のテイストが欲しくても不自由な面がありましたが、そういう面でこの2台は助かります。
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 それからDXモード(APS-Cサイズで切り出すモード)が使えるというのも大きいですね。ビデオのズームレンズは望遠側が強いのに対して、スチルのレンズで望遠が欲しいとなると、とんでもなく大きなレンズになってしまいます。DXモードがテレコンがわりになって、かつ絞りはそのままでいけます」
——なるほど。D4だとフルHDクロップがあって、画角はさらに望遠にシフトしますから、意外とこれはライブ向きかもしれませんね。
 今回はD800がメインで、足りないところはD4も入れていますが、その違いは感じました?
夏目「この2台は感度には差があるので、暗部の表現には違いがでるのかなと思ったけど、意外と出てなかったですね。ライブの場合、ある程度ライトがあるので、これくらいの明るさがあれば、それほど違いはでないのかもしれません」
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——レンズは、このカメラ配置表をみると、ステージに近いところはAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II、2Fの上から狙ったカメラがAF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR、観客席からのカメラがAF-S NIKKOR 200-400mm f/4G ED VR IIですね。
画作りとしてはどんな狙いがありましたか?
夏目「すでに一眼のカメラとレンズを選んだという段階で、ビデオとは違う表現になります。ピントがシビアになるので、それがカメラマンにとって緊張感につながります。
 カメラマンは本来であれば本職のカメラマンに頼むところですが、今回は、この企画をおもしろがってくれるディレクター何人かに頼みました。現場はインカムはつかわずに、各カメラマンには事前のリハーサルで一人一人密着して、誰をどう撮るか、どんなカメラワークでいくのかというという指示を出しました」
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——後楽園ホールという、ライブ会場としてはちょっと面白い場所でしたね。
夏目「思ったよりも2Fからの画が良かったですね。そこから手元を狙った画がよくて、演奏している雰囲気が出ていました」
——ふだんからニコンのレンズ、カメラを使われているのですか?
夏目「仕事によっていろいろな機材を使います。ニコンのレンズは、古いニッコールで黒が締まらないようなレンズを自分で購入して、それを使ってミュージックビデオなどを撮っています。ボディがEOSのときも、レンズ変換アダプターでそういった古いニコンのレンズを使うときがあります。逆にシャープで今風の映像は最新のレンズをレンタルして使えますからね」
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——今回撮ったライブは最終的にどういうかたちにまとまるのでしょうか?
夏目「実は、この小規模なものを以前に2回くらいやっていまして、それもすでに撮影しています。さらにこれから、坂本龍一さん、大友良英さん等にインタビューをして、そういったコンテンツも合わせて、今年の秋くらいにはDVDにしたいと思っています。
こういったバーサス企画はそんなにあるものではないですし、坂本龍一さんと大友良英さんの対決というのもなかなかありませんから、音楽的な意味合いは大きいと思っています。それをライブを見せるだけでなく、お互いに語ってもらうことで、おそらくライブの見え方がかわってくると思います。
音楽の歴史的にも価値が出てくるように思います。
——まさにパッケージとして残す価値がありますね。編集はご自身ですか?
夏目「はい。今回はグラスバレーのEDIUSで作業をします。音は別録りしたものを途中段階で間に合えば入れて作業しますが、今回はニコンのステレオマイクを使って編集のガイドになる音も録っています。モノラルよりもステレオのほうがガイドとしても使いやすいと思ったので。
これから撮るインタビューも長回しできると助かるので、またニコンの一眼を使いたいと思っています」
——ありがとうございました。
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BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS LIVE2012
夏目氏が所属する制作会社 I was a Brallerina