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 ビデオSALON5月号掲載のDJI RONINのレポートでは、スペースの都合でセッティングについて解説を掲載しきれなかったため、こちらで紹介します。
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文●柳下隆之(Lime Tec)

他メーカー同様、機械的なバランス調整は必須

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 本機は専用仕切りを備えた大型ハードケースが標準で付属している。精密機器の運搬を考えれば当然の配慮だが、別売りとしているメーカーもあるのでこの配慮はありがたい。本体を取り出して、先ずは専用のチューニング•スタンドにセット。次にハンドル•バーにジンバルを取付け、最後にスマート電池を取付ければ基本的な組立ては完成だ。その際に電池はパン軸のバランスを決める一つの要素なので忘れずに取り付けて置きたい。
 当然ながら他社製と同様に機械的なバランス調整は必須。だが、カメラを取付プレートに固定する際に六角レンチを使用した以外は、基本的は調整に工具は不要で、スムーズに調整できた。バランス調整の詳細は付属の日本語マニュアルを参照していたきたいが、忘れがちなのが「パン軸の調整」だ。
 マニュアルのP16を参照すると同時に、メーカーオフィシャルのYouTube動画※1で、わかりやすく解説されている。本機はラチェット式レバーで調整できるため、他社製に比べて確実に調整を追い込めるが利点。これによりパンダウン&アップの動きの限界値に格段の差が出てくる。
※1

メーカーオフィシャル動画。5:29からの「STEP11:パン軸の重心調整」

専用アプリによるジンバルのチューニング

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 機械的なバランス調整が終われば、後は専用ソフトウェアによるジンバルのチューニング。専用アプリをダウンロード後Bluetooth経由で本機を接続し、Gimbal調整メニューのMotor調整画面でAuto Tune Stabilityタップ。これだけでカメラシステムの総重量に対して適切なモータートルクのチューニングが完了する。この作業はレンズの変更やフィルターの追加等、カメラ回りの重量の変化が発生する毎に行う必要がある。
 次に今回の様なワンマンオペレーションの場合にはでSmooth Trackの調整が必要となる※2。先ずはSmoothTrack Modeをオンにして、次にPan AxisとTilt Axisをそれぞれも項目を調整する。
※2

SmoothTrackeの調整は1:21~3:16 のパートが参考になる
この記事はビデオSALON2015年5月号の関連記事です。DJI RONINのレビューについては本誌をご覧ください。
http://www.genkosha.co.jp/vs/backnumber/1452.html