6月24日から26日まで、東京池袋のサンシャインシティで開催されている、ケーブルテレビショー2010。そのなかで気になった映像制作関連の機器をレポートする。


◆ソニーのPMW-320Kとスタジオカメラシステム
 ソニーはXDCAM EXの新製品であるPMW-320を展示。7月発売だが、引き合いが多いという。そのカメラ後部に装着できるHDカメラアダプターXDCA-55とHDカメラエクステンションユニットとXDCU-50のセットも展示。これでスタジオカメラとしても運用できるようになる。カメラアダプターはケーブルレスでPMW-320と350に装着できる。インターフェイスは専用の50ピンで、320と350にオプションの50ピンインターフェイスはつけることで利用可能になる。アダプターとエクステンションユニットの間はCCZ-Aケーブル1本とBNCケーブル2本で接続(MAX100m)。これによりHD-SDI、電源、タリー、リターン、インカム、ゲンロック、リモートコントロールをやりとりできる。価格は未定だが、50ピンインターフェイスも含めたセットで100万円程度を予定しているという。
ケーブルテレビ局等では、取材用のカメラをそのままスタジオでも運用することが多く、そういった用途に向けている。
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◆XDCAMのWiFiアダプター
 WiFiを利用した新たな提案もあった。新商品として、Wi-FiアダプターCBK-WA01はカメラのUSB端子に接続するWi-Fiアダプターで、収録中の映像のプロキシファイルをパソコンに送信し、パソコン側での設定が本データに反映されるというもの。ファイル名やエッセンスマークなどのメタデータを収録中に入力可能。対応カメラはPMW-700などのXDCAM HDのカムコーダーとPMW-320/350のXDCAM EXカムコーダー。EX1R、EX3は今のところ未対応だという。
 ぜひiPadやスマートフォン対応も実現してほしい。
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◆パナソニックは3Dカメラによるイベント収録・展示の提案
 パナソニックはこの秋から発売される3Dカメラ、AG-3DA1の実機を展示。実際にそれで撮影している映像を、スイッチャーに送り、エンコードし、会場のモニターにサイドバイサイド方式で映し出すデモをしていた。若干遅延はあるものの、その場で映されている自分が3Dに見えるデモは効果があった。 
 その裏には業務用の3Dモニターがあり、こちらは同じ映像をフレームシーケンシャル方式で表示。その見え方の違いを確認することができた。
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◆トムソン・カノープスのREXCEED MODEL 600Vはコストパフォーマンスが高い
 トムソン・カノープスでは、EDIUSのターンキーシステム(編集ワークステーション)、REXCEEDの新製品として、MODEL600Vを発表。価格は698,000円(税別)からとお買い得。CPUのパワーを効率よくいかすことで、高速化をはかっている。編集ソフトはEDIUS Pro 5 Ver.5.5を採用。デモではAVCHDのネイティブ素材を4ストリーム同時再生できることを実演していた。HDSTORM PLUSを搭載し、様々なフォーマットのキャプチャ、HDMI/HDコンポーネント入出力を実現。マスタークオリティでリアルタイムプレビューが可能になる。デッキコントロールやSDI入出力はないが、ファイルベース環境での編集ではコストパフォーマンスが高い。
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◆マンフロットの新しいビデオヘッド、504HDがついに登場
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 今年のNABで発表されたマンフロットの新しいビデオヘッド、504の実機が展示された。ひじょうに質感が高く、好印象。ドラッグ調整ノブもまったく新しいものになっている。価格帯的には503よりも高くなるが、新しい提案が盛り込まれており、XDCAM EXやデジタル一眼ムービーなど幅広く使えるヘッドのようだ。
 まずカウンターバランスはゼロも含めて4段階、2.5kg刻みになっている(2.5kg,5kg,7.5kg)。ヘッドは左右のプレートの中央が筒抜けになっている構造で、マンフロットではこれをブリッジングテクノロジーと名付けている。パンとチルトのドラッグは大型のノブで目盛りが打たれており、セッティングがしやすい。プレート部分も挿入しやすい構造になっていた。とくにプレート部分は前後スライド幅が広く、かつヘッド部分と面が揃っているため、デジタル一眼など横に長いカメラでも接地面が広くなり、安定する。
 ヘッドの左右には、カメラ大ネジ穴が設けられ、モニターやライトなどのアクセサリーをヘッド部分に装着することができる。重心が下がるのがメリットだ。
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このように左右にアームをつけて、モニターなどのアクセサリーを装着することができる。
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合わせて展示されていたのが、ナックが提供しているマットボックスとプライムレンズを装着したEOS 5D Mark II。こちらもひじょうによくでてきており、たとえばHDMIからの出力部分は、よくケーブルが断線するトラブルが報告されていたが、それを防ぐように端子部をサポートする構造になっていた。
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◆プロテックのHDビューファインダー/ロケ収録用マスターモニターと新しいHDコンパクトスイッチャー
 プロテック(日本ビデオシステム)は、新製品のプロフェッショナルHDビューファインダー/ロケ収録用マスターモニターHDF-700を展示。HD-SDIとコンポーネントに対応した7インチの液晶モニターだが、カメラに搭載してフォーカスや信号を確認する用途に特化している。まずビューファインダー機能としては、カラー、モノクロをワンタッチで切り替え可能。ゼブラによる警告表示やベクトルスコープ、波形の表示も可能。リアルタイムで輝度の確認ができる。ピーキングには特にこだわりを見せ、ホワイトはソニーのモニターの出方に合わせ、RED、GREEN等のカラーはパナソニックのモニターに合わせているという。両メーカーのモニターでは、ピーキングの出方に違いがあり、カメラマンによっては好みがあるが、その両方を採用することで、シーンや好みに合わせて選ぶことできる
 アクセサリーも付属したHDF-700/Sというセットもあり、そちらにはスイングアーム機構のプレートが付属。雲台と三脚ペースの間にプレートつけ、角度を調整できるアームにモニターを載せる。カメラマンはレンズの横にモニターを設置し、自然な角度で見ながら、カメラ操作が行える。
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 入力としては、HDMIはないが、HDMI入力アダプターがオプションとして用意されているので、一眼ムービーのモニターとしても使える。
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 さらに新しい情報としては、HD-SDI 6系統入力に対応したコンパクトなHDスイッチャーも発売予定。ひじょうにコンパクトで、場所をとらない。マルチディスプレイ機能はないが、同社の小型液晶モニターと組み合わせて、コンパクトなスイッチングシステムを構築することができる。価格はパナソニックの50シリーズなみになるという。
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