8月28日、ブラックマジックデザインが映像関連の学部・学科に所属する学生を対象にスタジオツアー「Blackmagic Summer Student Tour 2023」を行なった。今回ツアーで訪問したのは、ARTONE FILM株式会社、株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービス、RED BULL STUDIOS TOKYOを含む都内の4スタジオ。当日は約40人の学生が参加した。

最初に訪問したのは、ARTONE FILMの原宿 STUDIO。ARTONE FILMは日本で最初のカラーグレーディング専門スタジオで、カラリストとして活躍する石山将弘さんと亀井俊貴さんが2021年に立ち上げた。

今回訪問したのは原宿 STUDIO

参加者は2班に分かれ、会社説明や、実演を交えたカラリストの仕事紹介を受けた。

会社説明では担当作品の特徴や同社ならではのワークフローなどを紹介。カラリストを目指している学生も参加しており、質疑応答タイムには「学校で学んでいなくてもカラリストになれるのか?」「色彩感覚はどのように養っているのか」といった質問もあがった。

会社説明を受ける参加者ら
普段の作業環境の見学も。カラーグレーディングのソフトはDaVinci Resolveを使用しているという

別室では過去の担当作品を題材に、実際に先方に提案したという6パターンのルックをモニターに映し出し、どれが好みの色合いなど参加者に挙手で意見を聞きながら、実際に採用となったパターンを紹介。そのほかに部分部分で微調整を行なった箇所についても解説。

石山さんも同席しており、「学校では学ばなかったが、実際に現場で使えるテクニックがあったら知りたい」という学生には「テクニックはとても大事なことだが、それよりも作品をどう見せていくかという考え方や哲学のほうが大切。これまで見てきた中で美しいと思ったものや好きな映画となどから自分の個性ができてくる。テクニックは業界に入ればいくらでも勉強できるものなので、まずは自分がこれまで見てきたものを整理して、その中から作品にとってベストなトーンを作れるように手を動かす。自分の根っこの部分がテクニックとリンクしたときにいいものを作れるようになって感動を生むことができる」とアドバイスした。

 

次に訪れたのはIMAGICAエンタテインメントメディアサービス。2021年に五反田から移転をした竹芝オフィスで施設見学をさせてもらった。

IMAGICAエンタテインメントメディアサービスは映画やドラマ、アニメーション作品などを対象に、映像や音声編集、DCP作成、フィルムの現像やプリントといった映像関連のさまざまな技術サービスを提供している。

会社説明に耳を傾ける学生たち

最初に見学したのはカラーグレーディング&編集ルーム。部屋を移動しなくても機材の切り替えをすることでフレキシブルに作業を進められるという。

MAルームでは予告編を例に、チャンネルごとに分けた音声をそれぞれ聞きながら、最後に納品した完成音声を映像とともに確認。なかには音声関連の仕事を目指す学生もおり、真剣なまなざしで説明を受けていた。

ナレーションブースの様子

そのほかにスクリーン向けのカラーグレーディングを行う部屋も見学。後方にデジタルシネマのプロジェクターが設置されているのが特徴で、劇場に近い環境下で作業を進めることができる。ソフトはDaVinci Resolveを使用しているという。説明にはカラリストの方も参加し、明かりを落とし作業の実演も行なった。

スクリーンカラーグレーディングルームを見学している様子。気になることを各々質問する学生も多かった

その後、試写室を見学。これまでカラーグレーディング&編集ルームやスクリーンカラーグレーディングルームで解説に使われてきた映像作品を大画面で鑑賞した。最後には新卒採用についての案内も。

 

この日最後となる訪問先は、Red Bull Studios TOKYO。Red Bull Studios TOKYOは、レッドブルが世界中で運営するレコーディングスタジオのひとつ。アーティストやクリエイターをサポートし、アーティストは無償で使用できる。世界中にスタジオがあり、東京のスタジオは2015年に設立された。

これまで国内外のアーティストがレコーディングに訪れており、エンジニアのほか、クリエイティブチームなどが所属している。クリエイティブチームはYouTubeチャンネル「レッドブルマイク」にアップする映像の制作を担当しており、撮影は同スタジオ内で行っているそう。

Red Bull Studios TOKYOでは映像を制作する際、カメラはBlackmagic Pocket Cinema Cameraを使用している。Red Bull Studiosには東京だけでなく、世界中のスタジオで同じクオリティーの映像を制作できるように、スタジオ共通のマニュアルが存在している。そのため、世界の他のスタジオでも同様にBlackmagic Pocket Cinema Cameraのカメラを使用している。

建物内部は世界的な建築家・隈研吾氏がデザインを手がけた。コントロールルームとライブルームの間には巨大なガラスが設置されていて、ガラス越しにボーカルの様子がよく見える。

反対側からのながめ
ライブルーム後方
ドラムブースも設けられている

 

■今回の見学スタジオ

ARTONE FILM株式会社
https://www.artone-film.jp/

株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービス
https://www.imagica-ems.co.jp/

RED BULL STUDIOS TOKYO
https://www.redbull.com/jp-ja/red-bull-studios-tokyo-open

 

◉ブラックマジックデザイン
https://www.blackmagicdesign.com/jp