DJI Ronin 4DをMV撮影の現場で使ってみた


ミュージックビデオを中心に活動する白木修太さんに、DJI Ronin 4Dを実際の現場に投入し、そこで感じたインプレッションを中心にレポートしてもらった。

レポート●白木修太

 

ジンバルとシネマカメラが一体となったDJI Ronin4DをMVの現場で早速、使用してみたのでレポートします。

 

この独特のフォルムが目を引きますよね。特に4DモードをONにした時の形状が首長竜そのもの。こんな変なカメラ見た事ない(笑)。今回はEマウントユニットを使用し、カールツァイスDistagon T* FE 35mm F1.4 (フルフレーム)とソニーE PZ 18-105mm F4 G OSS (Super 35mm)の2本をメインに撮影を行いました。

 

ただ、このEマウントユニットがメーカー純正ではないようで、カメラ本体に取り付けるのに時間かかりました。カメラ側のマウントに置いて、ロックレバーを回して取り付ける構造なのですが、それが回らず小一時間格闘しました。結果、少し強めに押し込みながらレバーを回せば入りました。

Eマウントの場合は、電子設定を備えていて、レンズ側がAFに対応していればフォローフォーカスを取り付けなくてもAFやMFの操作が可能になります。レンズ交換が多い場合にはフォローフォーカス用のギアを取り付けるのも大変なので、そのあたりは嬉しいポイントかもしれません。

一息ついてレンズを装着。よし!機材チェック完了。レンズを外し、マウントにキャップをしようとしたら、キャップが付属されてないことに気づきました…ってことはレンズを外した状態で保管するにはDJI純正マウントに付け替えないといけない。これは発売までにはどうにかして欲しいなぁ…。イチイチそのためにマウントを付け替えるのは、さすがにめんどくさいので、レンズを装着した状態で保管しました。

 

撮影について

今回は全編Ronin4Dで撮影を行いました。
・半日の撮影
・カメラはワンオペ
・マニュアルフォーカス

持ちやすさや操作性は抜群ですが、結構な重量があるので腕パンパンになります(笑)。

 

気になったのは左手ハンドルのこのボタンの配置。AFモードの切り替えとフォルスカラーのボタンなのですが、ジョイスティックでパン・チルト操作をしようとすると、度々触れてしまうので、困りました。

開放のF1.4で撮ったシーンが多く、かなり苦戦を強いられるかなと思いましたが、フォーカスホイールの位置が絶妙で操作しやすく、2.3テイクで感覚を掴めました。 

また、もしかしたら設定の仕方があったのかもしれませんが、ピーキングとゼブラが併用できないのもどうにかしてほしい。このあたりは発売までに改善されることを願います。

今回のMVでは、2種類の撮影フォーマットを使い分けました。Distagon T* FE 35mm F1.4 (フルフレーム)のレンズでは6K/23.97fpsまたは48fpsで。E PZ 18-105mm F4 G OSS (Super 35mm)では4K/23.97fpsで。編集時のシーケンス設定は3840×2160 23.976pとしました。本来であれば、スローで使いたい箇所は59.94pで撮影したかったのですが、なぜこのような設定で撮影したかというと、理由はふたつあります。ひとつはSuper35mmでは6Kが撮れない。もうひとつは6K/59.94pを選択するとアスペクト比(1:2.39)が変わるということです。センサー読み出しの問題もあるのかもしれませんが、このクロップファクター機能制限はどうにかして頂きたい。

 

編集について

▲Ronin 4Dで撮影したProRes RAWをPremiereに読み込んだ画面

 

▲REDで収録したRAWをPremiereに読み込んだ画面

 

今回の撮影はProRes RAWで収録しました。PremiereにRAWデータを取り込むと、エフェクトコントロールに上のような現像画面が表示されます。ProRes RAWは撮影したカメラに合ったカラースペースを選択する画面があるだけ(今回はD-Gammat/D-logを選択)。REDの場合はこの現像画面で、ISOや色温度、カーブの調整など細かくルックを調整できるので使い勝手が良いです。グレーディング耐性はかなり優秀ですね。大胆に色をいじっても全く破綻しないし、発色もいい感じ。

 

色のことで思い出しましたが、撮影時に本体のモニターとオプションの無線伝送用モニターの発色が統一されていないのが気になりました。外部モニター側の色味設定を変更する画面が見当たらなかったです。

 

まとめ

初代OsmoからのDJIユーザーですが、とうとうここまできたかという感じです。普段はREDをRonin-Mに載せて、ジンバルワークをしていますが、バランス調整などのセッティングに20分はかかります。その時間も手間もなくなって同等レベルの映像が撮れるって素晴らしい。Ronin 4Dのジンバルの耐荷重が2kg未満(ジンバル本体1kgも含む)なので自分の手持ちのレンズが使えない※…なんてこともありますが。ぶっちゃけ、シネマレンズのような重いレンズを使わずとも、軽いスチールレンズの単玉・ズームでも6Kまでは対応してるのありますからね。最小限の荷物で動きたい派の僕は大満足です。今後、ファームウェアのアップデートで今回挙げた不満点が改良されていけば最強のカメラになるのでは。

※対応レンズはこちらを参照

 

●DJI Ronin 4D製品情報